赤ちゃんが絵本を逆さま・反対に見る原因は?自閉症・発達障害のリスクは?

絵本 逆さま 赤ちゃん

赤ちゃんが絵本を逆さまに見ていることはありませんか?

赤ちゃんは、絵本をはじめ、チラシ、ポスター、パンフレットなど上下がある物を逆さまに持って眺めることがあります。

「逆さまだよ」と指摘してもキョトンとするだけですし、親が正しい向きに直しても気が付くとまた逆さまに見ています。

赤ちゃんの生活に支障があるわけではありませんが、赤ちゃんが絵本などを逆さまに見ていると、親としては「何か異常があるのではないか。」、「どうして逆さまが好きなんだろう。」などとと心配になることもあるでしょう。

発達相談を受けていると、自閉症(自閉症スペクトラム障害)や発達障害と結びつけてしまう人も一定数います。

しかし実は、赤ちゃんが絵本などを逆さまに見る行動は、珍しいことではありません。

この記事では、赤ちゃんが絵本などを逆さまに見る原因と、自閉症(自閉症スペクトラム障害)や発達障害との関係について紹介します。

赤ちゃんが絵本などを逆さま・反対向けに見る原因

赤ちゃんが絵本などを逆さま・反対向けに見る原因は特定されているわけではありません。

しかし、有力な説がいくつかあります。

  • 視力が低い
  • 逆さまだと認識していない(人や物の正しい方向を認識していない)
  • 絵本を読む真似をしているだけ
  • 逆さまに読むのを楽しんでいる
  • 逆さまに読むのに慣れている

それぞれについて見ていきましょう。

視力が低い

生まれたての赤ちゃんはほとんど目が見えておらず、視力は月齢を経るにつれて徐々に向上していくものです。

乳児期から幼児期前期までの標準的な視力は、以下のとおりです。

  • 新生児期:約0.01(視力検査表の一番上のマークの穴の向きがぼやける)
  • 生後1~2歳:約0.3~0.4(周囲にある物の輪郭がぼんやり見えている)
  • 生後3歳:約0.8(周囲の人や物がはっきり見える)

自発的に絵本を眺めるようになる生後1~2歳頃は、絵本の細かい絵柄や文字などははっきり見えておらず、描かれているものの大まかなタッチや色遣い、また、「絵本を見る」という行動自体を楽しんでいると考えられています。

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逆さまだと認識していない

赤ちゃんは、最初から周囲の人や物を正しく認識できるわけではありません。

月齢を経るにつれて五感が発達し、運動機能も向上することで、周囲の人や物に興味関心を示して積極的に働きかけるようになり、少しずつ、大きさ、形、触り心地、上下左右の向きなどを学習していくのです。

聴覚や触覚など生まれたての頃から機能しているものもありますが、それでも成長とともに機能が向上していくものです。

生後1~2歳頃になると、現実の人や物の向きはそれなりに認識できるようになりますが、絵本やスマホの絵柄や文字については、まだ上下を意識できていないと考えられています。

そもそも、赤ちゃんは言葉や文字を獲得しておらず、絵本などから文字をはじめとする情報を読み取ることができませんし、読み取る必要性もありません。

赤ちゃんにとっては、上下正しい向きで見るよりも、自分の好みの向きで見る方が楽しいし、大切なことなのです。

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絵本を読む真似をしているだけ

赤ちゃんは、身近な大人や月齢や年齢の近い子どもの真似をするのが大好きで、真似を繰り返しながら様々な動作を覚えていきます。

日頃からよく絵本を読んでもらっている赤ちゃんであれば、絵本の絵柄を見たり文字を読んだりしているのではなく、絵本を読む「動作」を真似している可能性があります。

あくまで動作の真似であり、絵本を「読む」ことは重要ではないため、上下にこだわる必要がないのです。

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逆さまに読むのを楽しんでいる

一方で、絵本が逆さまだと認識しているのに、わざと逆さまにして絵本を見る赤ちゃんもいます。

普段とは違う見え方を楽しんでいるためだと考えられています。

逆さまだけでなく、絵本を傾けてみたり、掲げてみたりしていたら、色々な見え方を楽しんでいる可能性が高いと考えられます。

なお、幼児期に入ると、お父さんお母さんが指摘してくるのを面白がって、絵本をわざと逆さまにして読む子どもが増えていきます。

逆さまに読むのに慣れている

お父さんお母さんが読書家の場合、赤ちゃんは、お父さんお母さんが本を読む様子をよく観察し、興味を持ってのぞき込むことがあります。

雑誌や広告を床やテーブルに広げて見ている場合も同じです。

お父さんお母さん側ではなく、お父さんお母さんの正面からのぞき込むことが多い赤ちゃんの場合、文字や写真が逆さまに見えます。

その結果、赤ちゃんは逆さまに見るのに慣れ、絵本をあえて逆さまにして見ることがあるようです。

ただし、正しい向きを繰り返し教えてあげることで、少しずつ逆さまにしなくなります。

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生後3歳を過ぎても絵本を逆さまに見る場合

通常、赤ちゃん・子どもが絵本を逆さまに見るのは、生後3歳頃までです。

生後3歳頃には、人や物の正しい向きを理解し、現実世界だけでなく絵本に描かれた人や物なども正しい向きで見ようとするようになります。

生後3歳を過ぎても絵本を逆さまに見ている場合、目の異常や認知の課題が潜んでいる可能性を疑います。

3歳児健診で相談するか、個別に小児科や子育て支援センターなどに相談してみてください。

目の異常がある場合、ぶつかりやすい、物との距離が掴めない、目と手の協応が難しいなどの症状も見られることが多いため、異常に気づきやすいはずです。

一方で、認知に課題がある場合は異常に気づきにくく、気づくのが幼児期後半や就学前後になることも珍しくありません。

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赤ちゃんが絵本を逆さまに見る原因と自閉症(自閉症スペクトラム障害)・発達障害の関係

赤ちゃんが絵本を逆さまに見るのを目の当たりにしたお父さんお母さんの中には、「自閉症(自閉症スペクトラム障害)やその他の発達障害ではないか。」と心配する人がいます。

発達相談に来る人の話を聞いていると、発達障害の症状の一つである「逆さバイバイ(手の平を自分に向けたバイバイ)」や「鏡文字(左右が逆転した文字)」と「絵本などを逆さまに見ること」を結び付けて心配になるようです。

しかし、自閉症(自閉症スペクトラム障害)などの発達障害を持つ子どもが絵本を逆さまに見ることはありますが、絵本を逆さまに見るからといって発達障害と判断されることはありません。

また、発達障害の診断基準に、絵本などを逆さまに見ることという症状は含まれていません。

したがって、基本的には心配する必要はありません。

絵本を逆さまに見る以外に、人見知りしない、逆さバイバイする、鏡文字を書く、抱っこを嫌がるなど発達障害の症状が複数見られ、親が不安を感じる場合は、小児科などに相談してみてください。

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まとめ

赤ちゃんが絵本を逆さまに見る原因はいくつも指摘されていますが、基本的には赤ちゃんの成長発達に悪影響を与えるものではありません。

ただし、生後3歳を過ぎて絵本などを逆さまに見る行動が続いている場合は、目の異常などの病気が潜んでいる可能性も考えられるため、小児科などで相談し、必要に応じて検査を受けさせてあげましょう。

また、自閉症(自閉症スペクトラム障害)などの発達障害を心配する親もいますが、こちらも基本的には心配する必要はありません。

発達障害に見られる症状がある場合は、小児科に相談してみても良いでしょう。

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