妊婦のお腹の張りとは?原因は妊娠中期、後期で違う?解消法は?

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妊娠すると、女性の身体には様々な変化が起こり、妊娠前にはなかった症状が現れます。

その一つが「お腹の張り」です。

妊娠中のお腹の張りは、初期から感じる人もいれば、中期になってから感じ始める人や、ほとんど感じることなく出産を迎える人もいます。

感じ方の程度も個人差が大きく、また、生理的な現象として起こることもあれば、病気などが原因で起こることもあります。

この記事では、妊婦のお腹の張りの概要、原因、解消法について紹介します。

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妊娠中のお腹の張りとは

妊娠中のお腹の張りとは、子宮の収縮によるお腹の違和感や痛みのことです。

「張る」と言葉のイメージから「お腹の張り=お腹が膨らんでいること、圧迫感があること」だと思いがちですが、お腹の張りの感じ方は個人差が大きく、決まった表現もありません。

実際、妊婦健診で来院した妊婦に「お腹は張っていませんか。」と聞くと、「お腹にガスが溜まった感じがする。」、「お腹が突っ張った感じがする。」、「お腹の中にボールが入っているみたい。」など様々な答えが返ってきます。

また、妊娠初期から感じる人もいれば、妊娠週数を経るにつれて感じるようになる人や、出産までお腹の張りをほとんど感じない人もいます。

妊婦の体型や妊娠週数によっては、収縮した子宮がはっきり見えたり、子宮の位置をはっきり感じたり、手で触ると子宮が硬くなっていたりすることもあります。

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妊婦のお腹が張りやすい時期

妊婦のお腹の張りは、個人差はあるものの、子宮の成長に応じて感じ方や症状が変わっていくことが多いものです。

妊娠初期(妊娠5週~15週)のお腹の張り

妊娠初期のお腹の張りは、生理痛に似たモヤっとした下腹部の違和感や痛みとして知覚されることが多く、足の付け根がチクチクする感覚や、倦怠感を伴うこともあります。

子宮は筋肉でできており、胎児の成長に合わせて大きくなります。

妊娠すると、胎児を育てる環境を整備するために、血液がたくさん子宮へ運ばれることで子宮の筋肉が伸び、これによって下腹部の違和感や痛みを感じることがあります。

母体の自然な変化に伴うものなので基本的には経過観察しますが、日に日に痛みがひどくなる、日常生活に支障が出る痛みがあるなどの場合は、産婦人科を受診してください。

なお、妊娠初期は妊婦の体調が変わり、様々な症状が現れるため、不安や心配を感じやすい時期です。

ちょっとしたお腹の張りでも、不安や心配があるなら、一度産婦人科に相談するようにしましょう。

妊娠中期(妊娠16週~27週)のお腹の張り

妊娠中期は、いわゆる「安定期」と呼ばれる時期です。

妊娠初期症状が落ち着き、妊娠期間中では比較的穏やかに過ごせることが多いでしょう。

妊娠初期に悩まされていた症状が落ち着いている分、お腹の張りには気づきやすくなる傾向があり、妊娠中期に初めてお腹の張りに気づいたという妊婦も少なくありません。

妊娠中期のお腹の張りは、症状が落ち着いたことに安心し、妊娠前と同じように身体を動かしたり、遠出したりすることで起こる生理的なものがほとんどです。

つまり、妊娠中なのに無理をし過ぎることで起こるお腹の張りです。

身体に負担をかけることを控え、安静に過ごすことで自然に回復することが多いですが、短時間のうちに何度もお腹が張る、強い痛みを伴うなどの場合は、産婦人科を受診してください。

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妊娠後期(妊娠28週~40週)のお腹の張り

妊娠後期になると、子宮は胎児の成長に合わせて妊娠前の数倍の大きさになり、妊婦のお腹が大きく膨らんで、お腹の張りを感じやすくなります。

妊娠10ヶ月(臨月)になると、妊婦の身体が出産の準備を始めて頻繁に子宮が収縮することにより、お腹の張りを感じます。

出産間近になると前駆陣痛が起こり、お腹の張りもより一層頻繁かつ強くなります。

また、胎動(胎児が母体内で動くこと)の後にお腹の張りを感じることもあります。

妊娠後期のお腹の張りは、体形の変化、出産準備、胎動などによるものがほとんどですが、強い痛みがある、十分に休んでもお腹の張りがなくならないなどの場合は、産婦人科を受診してください。

妊婦のお腹が張る原因と解消法

妊婦のお腹が張る主な原因は、以下のとおりです。

  • 動き過ぎ
  • お腹の締め付けすぎ
  • 同じ姿勢
  • 冷え
  • ストレス
  • 性交渉
  • 便秘

それぞれ詳しい内容と解消法を見ていきます。

動き過ぎ

適度な運動や家事は、出産に必要な体力や筋肉を鍛えるために有効だと考えられています。

しかし、動き過ぎると身体に負担がかかり、お腹の張りを招いてしまうことがあります。

特に、安定期は要注意です。

妊娠初期に悩まされた症状が落ち着くため、妊娠前と同じように運動や家事をしたり、旅行に出かけたりして身体に負担をかけ、お腹の張りなど様々な症状を引き起こしがちです。

妊娠中の基本は、無理をしないことです。

安定期で症状が治まっていても、妊娠前に比べて疲れやすく、ちょっとしたことですぐ心身の調子が崩れることを理解して生活することが大切です。

身体を動かした後にお腹の張りを感じたら、動き過ぎの可能性を考え、横になって十分な休息をとってください。

お腹の締め付けすぎ

お腹を締め付けすぎることで、お腹の張りを感じることがあります。

妊娠中期以降は、大きくなったお腹を安定させるために腹帯やベルトを装着する妊婦が多くなりますが、装着方法を誤ってお腹を圧迫すると、お腹の張りの原因になります。

また、衣類についても、服やズボンでお腹まわりを締め付けてしまうと、やはりお腹の張りが生じます。

通常、締め付けるのを止めることでお腹の張りはなくなりますが、張りが続く場合は、念のため、産婦人科を受診していましょう。

同じ姿勢

妊娠していなくても、長時間同じ姿勢で過ごすと、血流が滞って身体のあちこちに違和感や痛みを感じます。

妊娠中は、胎児の成長に合わせて大きくなる子宮が周辺の血管を圧迫し、妊娠前よりも血の流れが滞りやすいため、ずっと同じ姿勢で過ごすと、お腹の張りを引き起こしてしまいます。

「立つ」、「座る」、「寝ころぶ」いずれの姿勢でも同じ姿勢は禁物です。

立っている時は、こまめに椅子などに座ったり屈伸したりし、座っている時は、身体をひねったり手首足首を動かしたりしましょう。

寝転んで休んでいる時も、定期的に寝返りを打つなどして姿勢を変えることが大切です。

冷え

身体が冷えると、血流が悪くなって子宮が収縮し、お腹の張りを感じることがあります。

夏場であっても、お腹まわりは腹巻などでしっかり防寒対策をすることが大切です。

ストレス

妊娠すると、妊娠前にはなかったストレスを感じるようになります。

例えば、妊娠初期症状、体調の変化への戸惑い、出産・育児への不安、お腹の膨らみに伴う不自由さ、夫が家事育児に非協力的など、様々なストレスを抱えます。

ストレスは、自律神経やホルモンバランスの乱れの原因となり、妊婦の身体に様々な悪い影響を及ぼします。

妊娠中のストレスを完全に解消する方法はありません。

最も効果的なのは、夫が妊婦の大変さを理解し、家事育児などを積極的に行う他、妊婦が自由に過ごせる時間や環境を整えてあげることです。

また、妊婦自身が、買い物、友人知人との会話、ランチなど、日々の生活の中でストレス解消の手段を見つけることも大切です。

性交渉

妊娠中の性交渉は、安定期以降であれば、母体に負担がかからないよう健康状態、姿勢、時間などを考慮し、避妊具装着を徹底(菌などが子宮内に入り込むことを予防するため)すれば問題はありません。

ただし、妊婦がオーガズムに達すると、子宮が収縮してお腹の張りを感じることがあります。

また、乳首や胸への刺激が子宮収縮を促し、お腹の張りにつながるとも指摘されています。

通常、性交渉によるお腹の張りは一時的なもので、十分な休息をとれば感じなくなりますが、お腹の張りが続いたり痛みを感じたりする場合は、すぐ産婦人科を受診しましょう。

便秘

妊娠すると、ホルモンバランスの変化により便秘になりやすくなります。

便秘になって便が硬くなり、硬くなった便を出すために強くいきむと、子宮が収縮してお腹に張りを感じることがあります。

便秘によるお腹の張りの対策は、水分を十分にとって便が硬くなるのを防ぐことです。

水分をたくさんとっても効果が薄い場合は、産婦人科に相談して妊婦が服用できる便秘薬を処方してもらいましょう。

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まとめ

妊娠中のお腹の張りは、初期から感じる人もいれば、出産までほとんど感じない人もいます。

お腹の張りの原因は様々ですが、それぞれ適切な対応をすることで解消することができます。

ただし、適切な対応をしても違和感や痛みが残る場合は、何らかの病気や異常の可能性を考え、産婦人科を受診するようにしてください。