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乳児期の子育て

社会的入院とは?子ども(児童)や赤ちゃんの社会的入院の理由と現状は?

社会的入院 子ども 理由 現状

社会的入院は、かつては、高齢者や精神科患者の問題として注目されていました。

例えば、医学的治療を必要としない高齢者が、家族に引き取りを拒否されたため長期入院したり、治療を終えた精神科患者が、社会復帰不安などの理由で入院を続けたりする場合に、社会的入院として問題視されていました。

しかし最近は、児童虐待とのからみで、子ども(児童)や赤ちゃんの社旗的入院がニュースなどで取り上げられるようになってきました。

このページでは、子ども(児童)や赤ちゃんの社会的入院の概要と理由について紹介します。

子ども(児童)や赤ちゃんの社会的入院とは

社会的入院とは、入院治療の必要性がなくなったもしくは低くなったにも関わらず、家族が引き取りを拒否している、帰る家がない、後遺症があるといった理由で入院が続く状態です。

子ども(児童)や赤ちゃんの社会的入院とは、親(主な養育者)からの虐待を受けて治療を終えた後も、家庭の環境調整がはかどらない、受け入れ施設が見つからないといった理由で入院が続く状態です。

大阪府の「子どもの社会的入院」の現状

大阪小児科医会のグループが、小児科の入院病床を持つ府内106の医療機関を対象に「子どもの社会的入院」を調査した(回答は67施設)結果、虐待の治療が終わった後も社会的入院を余儀なくされた子どもが、平成26年7月~平成28年6月までの3年間に合計168人(30施設)いたことが分かりました。

調査結果で示された社会的入院の理由は、次のとおりです。

  • 受入れ施設(乳児院、児童養護施設など)の空きがない
  • 虐待を判断する調査が長引いた
  • 病院が、家庭に戻すと再び子どもが虐待を受けると判断して退院を拒否した
  • 入院当初から健康状態に異常がないのに、児童相談所等の依頼で入院した(子どもに障害があり、その親が入院、服役、仕事などで長期間不在になった上、受け入れ施設も空きがない場合など)

また、病院は、子どもに何らかの診断名をつけて社会的入院を続けさせていたものの、現在の保険診療制度では、原則、治療の必要ない子どもの入院は認められていないため、公表してこなかったことも明らかになりました。

この調査結果は、大阪府内の一部の医療機関の現状であり、全国的に見れば相当数の「子どもの社会的入院」があると考えられます。

社会的入院の理由

子どもの社会的入院が増加する最大の原因は、年々増え続ける児童虐待と、被虐待児の受け入れ先の不足です。

平成27年度(平成27年4月~平成28年3月)に全国の児童相談所が把握した児童虐待の件数は、103,260件で、過去最多となっています。
しかし、児童虐待で保護された子どもを受け入れる施設は、全国的に、慢性的に不足しています。

特に、児童虐待で心身に障害を負った子どもや、発達障害やPTSDなど専門的な関わりを要する子どもの場合は、受け入れることができる施設が限られているため、受け入れてもらえるまでに相当な時間がかかることも珍しくありません。

そのため、本来の受け入れ先に入れない子どもが社会的入院を続けざるを得なくなっているのです。

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社会的入院が子ども(児童)や赤ちゃんに与える影響

病院は、あくまで医学的な治療を行う場であり、子どもが長期間生活したり、必要な教育を与えたりすることは想定していません。

社会的入院が長引くことで、乳児期の赤ちゃんは、親(主な養育者)から十分な愛情を注いでもらう機会が乏しいまま、殺風景で刺激の少ない病室内で過ごすうちに、サイレントベビーになったり、情緒不安定になったりするリスクがあります。

幼児期から学童期の子供であれば、学習機会や同年代の子どもと遊ぶ機会が損なわれ、年齢相応の学習能力や対人関係能力が十分に育まれなくなってしまいます。

また、「見捨てられた」、「どうしようもない」などと子どもながらに絶望感や無力感を抱き、他人に対する不信感や厭世的な考え方を募らせてしまうこともあります。

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社会的入院を減らすには

児童虐待を受けた子どもへのおおまかな対応は、次のとおりです。

  1. 児童虐待からの保護(虐待親から引き離す)
  2. 入院治療(心身の治療が必要な場合)
  3. 退院
  4. 施設入所(一時保護、乳児院、児童養護施設、障害者施設など)や里親制度の利用など

現状は、受け入れ施設の空きがなく、社会的入院を続けざるを得ない状況になっています。

この状態を解消するには、受け入れ施設の拡充か、里親制度の利用拡大を目指すことになります。

また、児童虐待に対応する児童相談所(子ども相談センター、子ども家庭センターなど)の職員は、1人あたり100~200ケースを担当しており、一つひとつのケースに対応しきれない状態なので、施設入所や里親制度の利用を効率的かつ迅速に行うためには、人員増加も必要になるでしょう。

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まとめ

子どもの社会的入院は、児童虐待の増加に伴って今後も増えていくことが予想されています。

個人でできることは多くありませんが、少なくとも社会的入院で健全な生活を送ることができず、学習や友人と遊ぶ機会が奪われている子どもがたくさんいることを知っておくことは、社会の一員としてとても大切なことです。

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