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乳児期の子育て

トゥレット症候群とは?子どもの症状・特徴は?原因、診断、治療は?

トゥレット症候群 子供 特徴

トゥレット症候群(トゥレット障害)という発達障害を知っていますか?

トゥレット症候群は、精神・神経疾患多様な運動チックと1つ以上の音声チックが1年以上持続した場合に診断される精神・神経疾患です。

トゥレット症候群の認知度は高いとは言えず、専門の病院や機関も少ないのが現状です。

また、病気だと気づかないまま症状に悩まされ、周囲から誤解や的外れな誹謗中傷を受け続けている人も少なくありません。

この記事では、トゥレット症候群の概要、症状(特徴)、原因、診断、治療法について紹介します。

トゥレット症候群とは

トゥレット症候群 子供 特徴

トゥレット症候群とは、精神・神経疾患の一つで、①多様な運動チックと②1つ以上の音声チックが、③1年以上の期間持続した状態です。

フランス人の医師トゥレット(Georges de la Tourette)が初めて報告した病気で、医師の名前が病気の名称になっています。

以前は、英語で「Tourette’s syndrome」と表記して日本ではトゥレット症候群やトゥレット症と訳されていましたが、最近は「Tourette’s Disorder(日本ではトゥレット障害)と呼ばれることが増えています。

(医療現場ではトゥレット障害と呼ぶことが多くなっていますが、一般的にはトゥレット症候群の方が馴染みがあるため、この記事ではトゥレット症候群と表記しています。)

トゥレット症候群の分類

トゥレット症候群は、チック症(突発的で不規則な身体の動きや発声を繰り返す状態)という疾患群に分類されています。

2005年4月1日に施行された「発達障害者支援法」では、発達障害の定義を「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」と定めています。

トゥレット症候群の名前は明記されていませんが、「その他これに類する脳機能障害」の1つとして支援の対象になっています。

トゥレット症候群を発症しやすい人と発症率

トゥレット症候群は、男の子の発症率が女の子の約3倍となっています。

学童期の子どもの有病率(推定)は、1000人のうち3~8人の範囲だと推定されています。

しかし、トゥレット症候群の診断基準は満たさなくても、軽度の音声チックや運動チックのある子供は相当数に上ると考えられています。

トゥレット症候群はいつから、いつまで

運動チックは7歳(小学校入学)前後まで、音声チックは12歳(小学校卒業)前後までに症状が現れ、改善したり悪化したりを繰り返して慢性化していきます。

運動チックと音声チックが合併したトゥレット症候群は、4~6歳頃に発症して10~12歳頃(小学校4~6年生頃)に症状が最も強くなります。

トゥレット症候群を発症した子どもの約半数は、18歳前後までにチック症状が消失するか改善されますが、残りの半数は大人になっても症状が残ります。

トゥレット症候群とレット症候群

トゥレット症候群と間違えやすい障害に、レット症候群があります。

間違えられやすい理由は名称が似ているからですが、まったく別の障害です。

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トゥレット症候群の特徴(症状)

トゥレット症候群 子供 特徴

トゥレット症候群の特徴(症状)は、運動チックと音声チックの2つが継続することです。

運動チックと音声チックの主な特徴(症状)を確認しておきましょう。

トゥレット症候群の特徴(症状)1:運動チック(運動性チック症状)

  • 顔の動き(高速のまばたき、素早く顔をしかめるなど)
  • 首や腕をブンブン振る
  • 身体をせわしなく揺さぶる
  • 身体を触ったり叩いたりする
  • ジャンプする
  • 人や物にベタベタ触る
  • 匂いを嗅ぐ
  • 白目をむく

運動チックは、いわゆる「体が勝手に動いてしまう」状態で、意思とは無関係に、驚くほど素早く身体が動き、自分ではコントロールできません。

トゥレット症候群の特徴(症状)2:音声チック(音声チック症状)

  • 不謹慎な言葉や卑猥な言葉を発する(汚言症/コプロラリア)
  • 発言をおうむ返しする
  • 唸る
  • 奇声を発する
  • ため息をつく
  • 咳払いする

音声チックも、子どもの意思とは無関係に起こり、コントロールするのは困難です。

しかし、周囲からは「子どもが自分の意思で行っている。」と受け止められ、対人トラブルの原因になることが多いものです。

特に、汚言症(コプロラリア)は、他人に強い衝撃や驚きを与えて反感や怒りを買ってしまいやすく、子ども自身も他人も傷つけてしまいます。

トゥレット症候群に合併しやすい病気や障害

トゥレット症候群は、他の障害を合併することが少なくありません。

トゥレット症候群の合併症として多いのが、発達障害のADHD(注意欠陥多動性障害)や自閉症スペクトラム障害(自閉症)、学習障害、その他では強迫性障害です。

一部の合併症については、脳内神経伝達物質の機能不全が原因だと考えられていますが、推測の域を出ていません。

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トゥレット症候群の原因

トゥレット症候群 子供 特徴

トゥレット症候群の原因としては、遺伝的な要因が関係しているという説や、ドーパミン系の脳内神経伝達物質の異常が原因だとする説が有力ですが、特定されているわけではありません。

以前は、子どもの性格や親の育て方が原因だと考えられがちでしたが、遺伝説にしても脳内神経伝達物質以上説にしても、子どもの性格や親の育て方とは関係ないことは明らかです。

また、トゥレット症候群は、以下の要因によって悪化すると考えられています。

  • 状況要因
  • 気質要因
  • 合併症の治療

状況要因

強い不安を感じている、興奮している、疲労が蓄積しているといった状態で悪化しやすいものです。

例えば、みんなの前で発表する、テスト中、慢性的な寝不足に陥っているなどの状態では、症状が悪化する傾向があります。

一方で、精神的に落ち着いて何かに集中している状況では、症状が軽減することがあります。

気質要因

緊張しやすい、不安を感じやすい、対人関係に苦手意識が強いといった気質の子どもは、トゥレット症候群を発症しやすく、また、悪化させやすい傾向があります。

合併症の治療

ADHDの多動症状を抑えるための薬の副作用でチック症状が重くなるケースも報告されており、合併症への対処は慎重に行う必要があります。

トゥレット障害の診断

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多様な運動チックと1つ以上の音声チックが1年以上の期間持続している場合は、トゥレット症候群の診断がつきます。

通常は、医師からチック症状を中心に生活状況を細かく確認され、受診時の言動と経過観察を経た上で診断されます。

アメリカ精神医学会が出版する「精神障害のための診断と統計のマニュアル(DSM-5)」に基づくと、以下の診断基準を満たす場合にトゥレット障害(トゥレット症候群)と診断することになります。

  • 多彩な運動チック及び1つ以上の音声チックの音声チックの両方が、同時に存在するとは限らないが、疾患のある時期に存在したことがある
  • チックの頻度は増減することがあるが、最初にチック症状が始まってから1年以上持続している
  • チック症状が始まったのが18歳以前である
  • 物質の生理学的作用またはほかの医学的疾患によるものではない

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トゥレット症候群の治療

トゥレット症候群 子供 特徴

トゥレット症候群は原因が特定されておらず、根治する治療法も現時点ではありません。

トゥレット症候群の治療は、症状によって日常生活における支障を緩和もしくは取り除くことを目的としています。

症状が軽度の場合は、子どもや親への心理教育や学校などへの環境調整を行い、子どもが他の子どもと同じように学校に通えるよう支援します。

特に、親や子供が通う学校の関係者に対しては、トゥレット症候群を正しく理解し、適切なケアができるような働きかけが行われます。

症状が重く慢性化している場合は、行動療法や薬物療法によって行動の改善を図ることになります。

ただし、薬物療法は子どもにとって負担が大きいので、改善を図る症状や副作用を慎重に考慮した上で行います。

まとめ

トゥレット症候群は、運動チックと音声チックの両方の症状が1年以上もの期間持続する病気で、症状の程度によっては子どもの日常生活に大きな影響を与えます。

トゥレット症候群の症状の一部(激しいまばたき、落ち着きのない行動、ため息や咳払いなど)は健常な子どもにも一時的に見られることがあり、病気だと気づかれないまま時間が経過することも多くなっています。

また、汚言症のように他人を傷つけて人間関係を壊してしまう症状もあり、子どもにとってはとても辛い病気です。

根本的な治療法は見つかっていませんが、親としては子どもが楽しく日常生活を送れるよう、必要な治療を受けさせてやり、子どもの気持ちの面もサポートしてあげることが大切です。

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