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乳児期の子育て

癒着胎盤とは?胎盤が出ない原因と対応は?帝王切開は高リスク?

癒着胎盤 原因 胎盤が出ない 剥がれない 原因

出産においては、様々なトラブルが起こる可能性があります。

癒着胎盤または胎盤癒着は、出産時に起こる代表的なトラブルの一つで、赤ちゃんが無事に産まれて一安心したところで起こり、大量出血が起こって母体に深刻な影響が及ぶリスクがあります。

では、何が原因で癒着胎盤が起こるのでしょうか?

また、癒着胎盤が起こった時にどのような処置が行われるのでしょうか?

この記事では、癒着胎盤の概要、原因、処置について紹介します。

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癒着胎盤とは

癒着胎盤とは、赤ちゃんが生まれた後、胎盤が子宮から剥がれ落ちずに残った状態のことです。

妊娠すると、子宮に付着するかたちで胎盤が形成されます。

胎盤は、臍帯(へその緒)で赤ちゃんとつながっており、酸素・栄養の供給や二酸化炭素・排泄物の受け取りなど、赤ちゃんの成長や発育に重要な役目を果たします。

そして、無事に赤ちゃんが生まれて役目を終えると、子宮から剥がれ落ち、卵膜や臍帯と一緒に母体の外へ排出されます。

後産と呼ばれる現象で、通常、赤ちゃんが生まれてから10分程度で始まり、10~30分程度で終わります。

しかし、何らかの原因で、出産後に胎盤が子宮から剥がれ落ちないことがあります。

この状態が癒着胎盤です。

癒着胎盤が起こる確率

癒着胎盤が起こる確率は、妊婦1万人あたり1~2人程度です。

妊娠・出産時に生じる病気や諸症状の中ではまれな部類に入ります。

ただし、前置胎盤、人工妊娠中絶、帝王切開などは癒着胎盤が起こるリスクが高いという研究結果もあります。

特に、前置胎盤と合併することが多いと考えられており、2500ケースに1ケース程度の確率で起こるという指摘もあります。

癒着胎盤と帝王切開の関係性

帝王切開は、妊婦のお腹を開き、子宮壁を切開して胎児を取り出す手術です。

切開した部位には傷跡が残り、子宮内膜が薄くなるなどの変化が見られることがあり、癒着胎盤になりやすいものです。

ただし、帝王切開の経験があり、妊娠中に前置胎盤などが見つかった場合は、医師が癒着胎盤の可能性を織り込んで分娩の準備を進めるため、過度な心配をすることはありません。

参考:日産婦誌61巻3号研修コーナー「異常分娩の管理と処置」

初産と経産による違い

癒着胎盤は、初産よりも経産において起こりやすく、癒着胎盤のうち約80%が経産です。

経産婦の方が多いのは、それまでの妊娠・出産で帝王切開の跡をはじめ、子宮に傷などができていることが多いためと考えられています。

癒着胎盤の種類

癒着胎盤は、絨毛と子宮筋層の癒着の程度と、癒着した部位の割合によって、それぞれ3つに分類されます。

絨毛と子宮筋層の癒着の程度

  • 楔入胎盤:絨毛が子宮筋層の表面に癒着した(絨毛が子宮筋層に食い込んでいない)状態
  • 陥入胎盤:絨毛が子宮筋層の中に深く入り込んでいる状態
  • 穿通胎盤:絨毛が子宮筋層を貫通して子宮漿膜層に達した状態

癒着した部位の割合

  • 焦点癒着胎盤:胎盤葉の1つが子宮筋層に癒着している状態
  • 部分癒着胎盤:複数の胎盤葉が子宮筋層に癒着している状態
  • 全癒着胎盤:胎盤の前面が子宮筋層に癒着している状態

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癒着胎盤の原因

癒着胎盤の原因は、卵膜の一つ「脱落膜」がうまく形成されないことです。

脱落膜の働き

脱落膜とは、子宮内膜から変化した母性成分でできた膜です。

通常、脱落膜に絨毛が根を張って胎盤が形成されます。

そして、赤ちゃんが生まれた後は、脱落膜が胎盤もろとも脱落して(剥がれ落ちて)、母体の外へ排出されます。

つまり、脱落膜という名前通り、胎盤を「脱落」させる働きがあるのです。

癒着胎盤の原因

脱落膜が形成されない、または不十分な場合、絨毛が脱落膜より内側の子宮筋層まで根を張って子宮と強く癒着してしまい、赤ちゃんが生まれた後も剥がれ落ちなくなってしまいます。

癒着胎盤の主なリスク要因は、以下のとおりです。

  • 前置胎盤:胎盤が子宮下部に形成され、子宮口の全部または一部を塞いでしまう状態
  • 筋腫核出術:子宮筋腫を治療するための手術
  • 帝王切開:子宮を切開して胎児を取り出す手術
  • 人工妊娠中絶:胎児が母体の外では生命を維持できない時期に、人工的に流産や早産などをさせること
  • 子宮内膜の炎症や損傷:子宮の病気や薬の影響によるもの
  • 子宮奇形:無形成、低形成、欠損、短角子宮、双角子宮、重複子宮、中隔子宮など
  • 子宮内膜形成不全

癒着胎盤と付着胎盤

癒着胎盤と紛らわしい言葉に付着胎盤があります。

付着胎盤とは、胎盤が剥がれ落ちるのが通常より遅いものの、脱落膜の異常がない状態です。

癒着胎盤が「脱落膜の異常により胎盤が剥がれ落ちない状態」、付着胎盤が「脱落膜の異常はないものの、胎盤が剥がれ落ちるのが遅い状態」という違いがあります。

ただし、妊娠中に両者を鑑別することは困難で、分娩時においても、医師が手で胎盤を取り出す「用手剥離」を行って初めて鑑別できることが多くなっています。

癒着胎盤の診断

現在の産科医療では、妊娠期間中に癒着胎盤の診断をすることは困難です(少なくとも日本においては、分娩前に診断したケースの報告は見当たりません。)。

 

通常、癒着胎盤の診断は、通常分娩または帝王切開の途中で行われます。

通常分娩では、赤ちゃんが生まれてから30分以上が経過しても後産が始まらない場合、癒着胎盤の可能性があると考えられます。

帝王切開では、子宮壁の切開時に子宮と胎盤の癒着が確認できた場合に、癒着胎盤が疑われることになります。

なお、前置胎盤が発見された場合、医師が癒着胎盤の可能性を考えて慎重に検査等を行って、癒着胎盤のリスクを予測します。

具体的には、超音波検査(エコー検査)を入念に行う、MRI検査を行うなどして、診断には至らなくてもリスクの有無や程度を確認し、準備を十分に整えた上で分娩に臨みます。

癒着胎盤のリスク

癒着胎盤の一番のリスクは、大量出血です。

子宮筋層から胎盤が剥がれた部分から大量に出血して出血性のショック症状などが起こり、最悪の場合は命を落としてしまいます。

また、一命をとりとめたとしても、分娩後に何らかの後遺症が残ることがあります。

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癒着胎盤の対応(治療法)

分娩中に癒着胎盤が見つかった場合は、癒着の程度や出血などに応じた対応を行います。

胎盤が剥がれかけていて出血量も少ない場合、医師の手で胎盤を取り出す「用手剥離」という処置が行われます。

一方で、胎盤の一部が子宮筋層に癒着していて剥がすと大量出血のおそれがある、用手剥離では胎盤を剥がすことができない、子宮壁を傷つけるリスクがある、大量に出血しているなどの場合は、止血や輸血の処置を優先し、開腹手術による胎盤の取り出しに切り替えます。

弟や妹の妊娠・出産を希望する場合、子宮動脈の遮断により止血処理を行い、胎盤が自然に排出されるのを待つ経過観察となることもあります。

しかし、癒着の程度が強く出血も止まらない場合は、子宮を摘出する判断が下されることもあります。

まとめ

癒着胎盤は、これと言って予防する方法がなく、妊娠中に予測することもできません。

また、赤ちゃんの誕生という一大イベントの直後に起こり、症状によっては命を落としたり後遺症が残ったりするリスクもあります。

そのため、出産が近づくにつれて不安や心配が強くなっていく人も少なくないでしょう。

しかし、妊娠・出産で一番大切なことは、妊婦の心身の健康です。

癒着胎盤の多くは、医師の適切な処置により大きな問題なく済んでいるので、過剰に心配することなく、妊娠に向けて心と体を整えることに専念してください。

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