赤ちゃんのやけど!水ぶくれの応急処置と病院受診の目安は?赤い跡が残る?

赤ちゃん やけど

赤ちゃんは、目に見えて手の届く物なら何にでも触ってみようとします。

好奇心が旺盛であることは、赤ちゃんの成長・発達に欠かせない重要なことですが、ケガの原因になることもあります。

赤ちゃんのケガで打撲や擦り傷などとともに多いのが「やけど(火傷)」です。

アイロン、湯沸かしポット、コタツなど、大人であれば危険性を認識して触らない物でも、赤ちゃんは好奇心の赴くままに触れてやけどしてしまいます。

赤ちゃんの皮膚は未熟なため、同じ温度の物に触れても大人より大きなケガを負う傾向があり、命の危険もあります。

やけどの予防が大切であることは間違いありませんが、どれだけ注意していたとしても、やけどのリスクを0%にすることはできません。

そのため、親としては、赤ちゃんがやけどしたときに慌てず、病院受診が必要か否かを冷静に判断したり、応急処置をしたりできるだけの知識を持っておくことが大切です。

この記事では、赤ちゃんの皮膚の特徴、やけどの分類、応急処置の方法、病院受診の目安について紹介します。

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赤ちゃんの皮膚の特徴

赤ちゃん やけど 赤ちゃんの皮膚は、大人に比べて皮膚の層が薄く、水分量が多いという特徴があります。

赤ちゃんの皮膚は層が薄い

人の皮膚は、表面から表皮、その下に真皮、一番奥に皮下組織という階層構造になっています。

皮膚構造自体は赤ちゃんも大人も変わりありませんが、赤ちゃんの場合、表皮、真皮、皮下組織のいずれについても大人より薄く、熱が短い時間で皮膚の奥まで伝わってしまいます。

そのため、大人よりやけどを負いやすく、また、重症化しやすい傾向があります。

また、ウィルスや細菌に対する免疫力も未熟であり、やけど痕からウィルスや細菌が侵入することにより深刻な二次症状が生じるリスクも高くなっています。

大人に比べて皮膚の水分量が多い

やけどを負うと、皮膚の水分量が一気に少なくなり、脱水を起こしたり、血管損傷により血液量が減少して血圧が下がったりします。

赤ちゃんの皮膚は大人よりも水分量が多く、やけどで皮膚の水分量が急激に少なくなると、大人より深刻な症状が出やすくなっています。

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やけど(火傷)の症状とステージ

赤ちゃん やけど

やけどの症状は、患部の広さと深さによりⅠ度からⅢ度という3つのステージ(段階)に分類されています。

Ⅰ度のやけど=やけどが皮膚の表面(表皮)のみ

Ⅰ度のやけどの場合、以下のような症状が表れます。

  • 赤くなる
  • 腫れる
  • 表皮がめくれる
  • ヒリヒリ痛む

個人差はありますが、やけどによる赤みや腫れなどは1週間程度で自然に治り、やけど痕も残りません。

Ⅱ度のやけど=やけどが皮膚の奥(真皮)に達している

Ⅱ度のやけどの場合、以下のような症状が表れます。

  • 赤く腫れあがる
  • ヒリヒリ痛む
  • 水ぶくれができる
  • 酷い場合は白濁した水ぶくれができる(痛みはあまり感じないことが多い)

Ⅱ度のやけどは、さらに浅達性と深達性に分類されています。

  • 浅達性のⅡ度:やけどが真皮の浅いところに留まっている状態で、強い痛み、熱を持った腫れ、赤い水ぶくれなどが見られるが、迅速かつ適切な治療により1~2週間程度で治り、やけど跡も残りにくい
  • 深達性のⅡ度:真皮の深いところまでやけどが達した状態で、白い水ぶくれ、神経損傷による痛覚麻痺などの症状があり、治療を受けてもやけど痕も残りやすい

患部から細菌に感染した場合、手術治療が必要になることもあります。

Ⅲ度のやけど=やけどが皮下組織まで達して壊死している

やけどが皮膚の一番深いところ(皮下組織)まで達している状態です。

Ⅲ度のやけどを負うと、以下のような症状が表れます。

  • 皮膚が黒ずむ(皮下組織や筋肉が損傷し、白っぽく変色することもある)
  • 毛が抜け落ちる
  • 神経損傷により、痛みは感じないことが多い

命の危険が高いやけどで、原則として手術による治療となります。

手術が成功したとしても、ほとんどの場合、やけど痕が残ります。

赤ちゃんのやけど(水ぶくれ、赤いなど)の応急処置の方法

赤ちゃん やけど 処置 治療

やけどの応急処置の方法の基本は、患部に触らないことと、患部を冷やすことです。

Ⅰ度またはⅡ度のやけどの場合は、受診の有無に関わらず、赤ちゃんがやけどをしたら、まず応急処置をしてあげることが大切です。

Ⅲ度のやけどをした場合は、命の危険があるので119番通報してください。

患部に触らない

患部を触ると、手についた雑菌が患部に付着して感染するリスクがあります。

特に、赤い水ぶくれができるⅡ度以上のやけどの場合は、水ぶくれが破れることがあるので、触らないでください。

赤ちゃんは、気持ち悪さや興味本位で患部に触ろうとするため、ガーゼを当てて触れないようにおきましょう。

衣服の上からやけどした場合、患部に当たっている衣服をまくるか切り取ってガーゼを当てます。

患部を冷やす

患部を冷やすことで、やけどによる痛みや皮膚の炎症を和らげることができます。

手足や身体のやけどは流水、顔のやけどは保冷材で冷やす

手足や身体をやけどした場合、洗面台の蛇口やお風呂場のシャワーで患部を冷やしましょう。

顔のやけどの場合は、濡らしたタオル、タオルでくるんだ氷や保冷材などを押し当てるようにします。

洗面器に水をため、たまった水の中に患部を冷やす方法もあります。

冷やす時間は20分以上

患部を冷やす時間は20分以上が基本です。

赤ちゃんに20分以上我慢させるのは大変ですが、周囲の人の協力も得てしっかりと火やし続けてください。

赤ちゃんが痛みを感じて泣く場合は、痛みが治まるまで冷やすようにしましょう。

水温と水圧に注意

冷たすぎると赤ちゃんが嫌がって大泣きしますし、凍傷になるリスクもあります。

まずは、親が水を手にかけながら水温調節し、その後も、赤ちゃんの様子を見ながらこまめに調節しましょう。

また、赤ちゃんは体温調節機能が未熟なので、患部を冷やしていると体全体が冷えすぎてしまうことがあります。

患部以外は服やタオルで暖かくしておいてあげましょう。

水圧が強すぎると、赤ちゃんが痛みを感じたり、患部を傷つけたりすることがあるので注意してください。

服の上から冷やす

赤ちゃんは、熱湯をかぶったり、アイロンにぶつかったりと、服の上からやけどすることが多いものです。

「服を脱がしてから冷やそう。」と思うかもしれませんが、脱がす時に患部を傷つけてしまうリスクもあるので、服の上から冷やすようにしましょう。

赤ちゃんがやけどした場合の病院受診の目安

赤ちゃん やけど 水ぶくれ

赤ちゃんがやけどした時に病院を受診させる目安は、以下のとおりです。

  • 水ぶくれができている
  • 顔や性器付近のやけど
  • 赤ちゃんの手の平よりも広い範囲のやけど

水ぶくれができている

Ⅰ度のやけどは症状が軽くてケガの治りも早いので、やけどした時の応急処置で足ります。

しかし、Ⅱ度のやけどの場合、水ぶくれが破れたところにウィルスや細菌が感染して化膿するリスクがあるため、すぐに病院を受診させましょう。

なお、やけどを見つけたらまず患部を水で冷やし、ガーゼをあてて病院へ向かいます。

「水の勢いがある方が早く冷えるだろう。」と思うかもしれませんが、水ぶくれが破れると感染リスクが高まるので、水圧は弱めにしておきましょう。

顔や性器付近のやけど

顔や性器付近は、身体の他の部位より皮膚が薄いので、よりひどいやけどをしてしまう傾向があります。

また、目、口、鼻、耳、性器など大切な器官が集中しており、やけどによって後遺症が残るリスクも高いため、早急に受診させましょう。

赤ちゃんの手の平より広い範囲のやけど

やけどは、身体全体の体表面積に占める範囲が広いほど、また、熱傷が深いほど、患部から細菌が侵入してショック状態に陥り、命の危険にさらされるリスクが高くなります。

ショック状態に陥る目安は、大人の場合は体表面積の20~30%以上なのに対し、体表面積が小さい上に身体の機能が未熟な赤ちゃんの場合は、体表面積の10%とされています。

ちなみに、身体全体に占める体表面積の割合は、顔で5%、手足1本で10%、おなかもしくは背中で20%です。

赤ちゃんの手の平は、体表面積の約1%程度で、これよりやけどの範囲が広い場合は受診を検討した方が良いと言われています。

119番すべき場合

以下のような症状が見られる場合、すぐ119番しましょう。

  • やけどの範囲が広い
  • やけどが深い(Ⅲ度のやけど。皮膚が黒ずんだり、白っぽく変色したりしている)
  • 呼吸の乱れがある
  • 意識がない
  • ショック状態に陥っている

いずれも赤ちゃんの命に関わる危険な状態であり、迷わず119番通報してください。

まとめ

やけどにはⅠ度~Ⅲ度のステージがあり、Ⅱ度以上のやけどは赤ちゃんの命に関わります。

やけどをさせない環境整備がまず大切であることは間違いありませんが、どれだけ安全面に配慮していても赤ちゃんがやけどすることはあります。

親としては、病院受診の目安や応急処置の方法を把握し、赤ちゃんがやけどした場合に適切に対応できるよう備えておくことも大切です。