サイレントベビーとはどんな赤ちゃん?スマホが原因?将来への影響は?

サイレントベビー

サイレントベビーという単語を知っていますか?

通常、赤ちゃんは、夜でも昼でも、家の中でも外でも、お父さんお母さんが忙しくしていても関係なく、気分が悪くなるとすぐに泣きます。

そして、お父さんお母さんに抱っこしてもらったり、あやしてもらったりすることで安心して泣き止みます。

しかし、お腹がが空いても、体調が悪くても、表情一つ変えずに押し黙っている、そんな赤ちゃんがいます。

また、お父さんお母さんと一緒にいるのに笑わず、目も合わせないなど、嬉しい、楽しいという場面でも反応しない赤ちゃんもいます。

こうした赤ちゃんは、一般的にサイレントベビーと呼ばれています。

サイレントベビーの状態が継続すればするほど、その後の成長発達に様々な悪影響が出てしまいます。

この記事では、サイレントベビーの概要、特徴、問題、原因について紹介します。

サイレントベビーとは

サイレントベビーとは、泣かない、笑わないなど、感情表現が極端に少ない赤ちゃんのことです。

サイレントベビーは、一見すると、大人しくて良い子、手のかからない子に見えるかもしれません。

しかし、赤ちゃんにとって泣くことは、周囲とコミュニケーションするためのとても大切な手段で、「しっかり泣くこと」が健康な赤ちゃんである証です。

赤ちゃんが泣かないと、お父さんお母さんと赤ちゃんのコミュニケーションが十分にできないので、赤ちゃんの成長や親子関係を築く上で深刻な悪影響をもたらすことになります。

サイレントベビーのことを蛍光灯ベビー症候群と呼びこともあります。

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サイレントベビーという診断名はない

サイレントベビーは、感情表現が極端に少ない赤ちゃんを意味する単語であり、医学的な診断名ではありません。

あくまで、感情表現が極端に少ない赤ちゃんを表現するために用いられるようになった言葉の一つに過ぎません。

サイレントベビーの診断基準があるわけではなく、病院を受診してもサイレントベビーと診断されることはありません。

ただし、医師や医療従事者が赤ちゃんの状態を表す言葉としてサイレントベビーという言葉を使用する機会が多くなり、医療用語だと勘違いする人が増えています。

サイレントベビーの特徴

サイレントベビーの特徴は、泣かない、笑わないなど、感情や喜怒哀楽の表現が非常に少なく、手がかからないことです。

例えば、おなかが空いても、オムツがぬれても泣かない、お父さんお母さんを見ても笑わない、周囲の人と目を合わせない、初めての場所や人にも不安を示さない、などがサイレントベビーの特徴として挙げられます。

泣かない

まったく泣かない赤ちゃんもいれば、他の赤ちゃんと比べると泣かないという赤ちゃんもいます。

おなかが空いている、おむつが濡れている、長時間放置しているなど、通常の赤ちゃんが泣く場面で泣かない場合は、サイレントベビーを疑います。

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あまり笑わない

赤ちゃんは、生後2ヶ月~3ヶ月頃に生理的微笑を卒業し、自らの意思で笑う「社会的微笑」ようになります。

お父さんお母さんが抱っこしたりあやしたりしてもまったく笑わない、好きなことをしても笑わないといった場合は、サイレントベビーの可能性があります。

ただし、笑うことは、泣くことに比べて個人差が大きいものなので、笑わないからといってサイレントベビーだと決め付けるのではなく、まずは赤ちゃんの様子をじっくり観察して、他にサイレントベビーの特徴が出ていないか確認しましょう。

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目を合わせない、声をかけても反応しない

通常、赤ちゃんは、お父さんお母さんが目を見て話しかけると見つめ返してきますし、声をかけると振り向きます。

お父さんお母さんと目を合わせない、声をかけても反応しない場合は、サイレントベビーの可能性があります。

ただし、目を合わせない、声をかけても反応しないという特徴は、発達上の問題が原因の場合もあるので、一度、小児科を受診させることをおすすめします。

体の動きが少ない、緩慢、指差ししない

赤ちゃんは、日に日にできることが増えていきます。

赤ちゃん自身、自分の体に興味津々で、体を目一杯動かして遊びながら、体の動かし方を覚えていきます。

しかし、サイレントベビーの場合、周囲に働きかける意欲が低下してしまい、乳児期の大切なコミュニケーション手段である指差しをしなくなることがあります。

また、自分自身への関心も減退し、体を積極的に動かすことが少なくなる傾向があります。

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サイレントベビーの問題

大人しい、手がかからないと聞くと、良いことではないかと思うかもしれません。

しかし、赤ちゃんは、泣くことで自分の気持ちをお父さんお母さんに伝え、お父さんお母さんがそれに反応して赤ちゃんに関わることで、親子のコミュニケーションが生まれます。

そして、親子のコミュニケーションを繰り返すうちに、言葉や身振りといった泣く以外のコミュニケーションツールを身に付け、社会性を育んでいきます。

また、お父さんお母さんのことを信頼感するようになりますが、この親子間の信頼感が、将来、周囲の人との信頼感を築く上での大切な基礎になります。

サイレントベビーの場合、こうしたコミュニケーション能力や基本的な信頼感を親子間で十分獲得できず、良好な親子関係を築くこともできません。

そのため、通常の赤ちゃんと比べると、コミュニケーション能力の伸びが鈍く、言語面や情緒面の発達が遅れがちな傾向があります。

その結果、成長して保育園、幼稚園、学校に入ったときに周囲と上手く馴染めず、孤立しがちになります。

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サイレントベビーになる原因

サイレントベビーを生み出す一番の原因は、親子間のコミュニケーション不足です。

具体的には、赤ちゃんが泣いても放置する、赤ちゃんを抱っこしない、赤ちゃんの言動に反応しない、赤ちゃんへの話しかけが少ないなどです。

赤ちゃんは、お父さんお母さんから思うような関わりが得られないと、「自分は興味関心を持ってもらえる人間じゃないんだ」「お父さんお母さんは僕(私)のことが嫌いなんだ」という気持ちを抱くようになります。

そして、「どうせ僕(私)なんか」「泣いても(笑っても)関心を持ってもらえないんだ」という諦めの気持ちを抱いて反応が薄くなっていき、サイレントベビーになってしまいます。

また、赤ちゃんへの関わり方が不適切な場合も、サイレントベビーを生み出すことがあります。

赤ちゃんが泣くと怒鳴ったり叩いたりする、赤ちゃんを抱っこして振り回す、強く抱きしめる、湯船に赤ちゃんの顔をつけるなど、悪意の有無にかかわらず、赤ちゃんが不安や恐怖を感じることを繰り返すと、赤ちゃんの反応は徐々に減っていく傾向があります。

不適切な関わりを続けると、赤ちゃんが不適切な対人関係の持ち方を学習してしまい、将来、暴力的になったり、都合の悪いことは嘘をついて誤魔化したりする傾向があるという指摘もあります。

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サイレントベビーはスマホが原因?

サイレントベビーの原因として、スマホが挙げられることがあります。

育児しながらスマホ(スマホ育児)

ここ数年、スマートフォンが急速に普及し、歩きスマホをはじめとする「ながらスマホ」が社会問題になっています。

そんな中、育児しながらスマホを操作するお父さんお母さんも確実に増えています。

例えば、赤ちゃんを抱っこしながらスマホ、寝かしつけながらスマホ、離乳食を食べさせながらスマホなどです。

「育児に支障は出ていないから、問題ない。」と思うかもしれません。

しかし、赤ちゃんにとっては、授乳、おむつ交換、抱っこなどの育児作業をしてもらうことよりも、お父さんお母さんが関心を持ってくれているかどうかが大切なのです。

ただ、おむつを交換するだけではなく、「いっぱい出たね~」「気持ち悪かったね~」と声をかけてあげることが、赤ちゃんを満足させるのです。

そのため、お父さんお母さんがスマホに夢中になっていると、赤ちゃんは、「自分よりもスマホの方が大切なんだ」と思ってふてくされてしまい、欲求を伝えることを止めてしまいます。

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スマホ依存と育児放棄

スマホ依存がひどくなると、スマホに夢中になって育児を放棄してしまうこともあります。

こうなると、先ほど説明した親子のコミュニケーションが決定的に不足し、赤ちゃんがサイレントベビーになる可能性がぐんと上がります。

重度のスマホ依存は、薬物依存やアルコール依存と同じで病気です。

もし、自力で依存から脱出できないなら、赤ちゃんがサイレントベビーになってしまう前に、近くの心療内科や精神科を受診することをお勧めします。

児童虐待とサイレントベビー

児童虐待とサイレントベビーには密接な関係があります。

児童虐待とは、保護者が子どもに対して身体的、精神的に暴行を加えたり、育児を放棄したりすることです。

児童虐待には、以下の4つがあります。

  • ネグレクト(育児放棄)
  • 身体的虐待
  • 精神的虐待
  • 性的虐待

児童虐待を受けた赤ちゃんは、虐待を受けていない赤ちゃんに比べるとサイレントベビーになりやすい傾向があります。

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発達障害とサイレントベビー

サイレントベビーの特徴である表情や反応の乏しさが、発達障害の症状と重なるため、障害ではないかと不安になる人がいます。

特に、自閉症スペクトラム(自閉症)を疑う人が多いようです。

しかし、サイレントベビーは障害ではなく、後天的なもの(生まれた後の親の関わりによるもの)で、関わり方次第で改善していきます。

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サイレントベビーは関わり方次第で改善する

サイレントベビーの原因は、親の関わり不足や不適切な関わりですから、関わりを増やし、関わり方を改善することで、軌道修正は可能です。

大切なのは、赤ちゃんの言動に関心を持ち、積極的に反応することです。

赤ちゃんが体を動かせば「すごいねえ。そんなことができるようになったんだねえ」とほめてあげる、喃語を話せばうなづきながら答えてあげる、赤ちゃんが泣きだしたけど忙しくて手が離せないときは「ちょっと待ってねー、すぐ行くからね」と声をかける、そんな少しの配慮が大切です。

こうした内容、実は、普段、会社や学校における対人関係でやっていることとそう変わりません。

部下が仕事をやり遂げれば、ほめて労いますよね?

友人の話はうなづきながら聞きますよね?

忙しいときは、断りのメールを入れたり電話で謝ったりしますよね?

普段、何気なくしている周囲の人を気遣う対応、それを赤ちゃんとの関係でも実行することが、赤ちゃんがサイレントベビーになることを防ぎ、また、赤ちゃんをサイレントベビーから立ち直らせることにつながります。

お父さんお母さんが赤ちゃんに関心を持ってたくさん関わりことで、赤ちゃんは、「お父さんお母さんは僕(私)に興味を持っている」と感じ、徐々に、泣いたり笑ったりして、関わりを求めるようになっていきます。

これまで関わりが乏しかった人は、いきなり積極的に関わるのは難しいかもしれません。

最初は、赤ちゃんが泣いたら声をかける、ぐずったら抱き上げてあげるなど、赤ちゃんの行動に反応してあげることから始めて、慣れてきたら自分から構ってあげるようにすると、スムースに関わることができるのではないでしょうか。

おじいちゃんおばあちゃんなど周囲の育児経験者にも相談し、サポートしてもらいましょう。

育児は、お父さんお母さんだけでするものではないという意識を持つことがとても大切です。

まとめ

サイレントベビーは、赤ちゃんの感情表現が極端に乏しくなった状態です。

保護者の関わり方、児童虐待、スマホなど様々な原因が指摘されている一方で、一度、サイレントベビーになったとしても、その後の関わり次第で改善することが分かっており、その点が発達障害などとは異なります。

なお、サイレントベビーが医学的な診断名だと勘違いしたり、サイレントベビーの症状を聞きかじって「うちの赤ちゃんに当てはまる」と不安になったりする親がいますが、サイレントベビーは診断名ではなく、小児科などでサイレントベビーと診断されることはありません。

この記事の症状欄に書いたような症状が見られる赤ちゃんの状態をサイレントベビーと一般的に呼ぶだけなので、間違わないようにしてください。

また、症状が見られたとしても、関わり方を改善することで症状が落ち着いていくので、かかりつけ医や子育て相談などに相談しつつ、対応を変えてみてください。

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