赤ちゃんの乳歯の生える順番や本数、生え変わりは?先天欠如や虫歯は?

赤ちゃん 歯 乳歯

生まれたばかりの赤ちゃんには歯が生えていません。

母乳やミルクを飲むだけで生存や成長に必要な栄養を得ることができ、歯を使って何かを食べる必要がないからです。

しかし、月齢を経るにつれて母乳やミルクだけでは栄養が十分に得られなくなり、乳歯が生え始めて歯を使って食べるという行動を覚えることになります。

乳歯は、乳児期に生えてくる赤ちゃんにとって初めての歯で、大人の永久歯とは本数や耐久性などに違いがあります。

この記事では、乳歯の概要、乳歯が生える時期・順番・本数、乳歯のトラブル、乳歯の虫歯について紹介します。

乳歯とは

乳歯とは、乳児期の赤ちゃんに初めて生えてくる歯のことです。

人の歯には、乳歯と永久歯の2種類があり、同じ歯ではありますが性質が大きく異なります。

乳歯と永久歯の違い

乳歯と永久歯の主な違いは、以下のとおりです。

乳歯 永久歯
生え始め 生後6ヶ月頃~ 6歳頃~
生え変わり あり なし
本数 20本 32本
丈夫さ もろい 丈夫

乳歯は、乳児期に生え始め、就学前後から永久歯に生え変わっていきます。

本数は20本(下あごと上あごに各10本ずつ)で、永久歯の32本(親知らず含む)と比べると約6割しかありません。

また、永久歯よりも小さく、エナメル質や象牙質も薄くもろく、虫歯になりやすい歯です。

乳歯も永久歯も一度に生えてくるのではなく、徐々に生えてくるものです。

永久歯については、6歳頃から乳歯との生え変わりが始まり、生えそろうのは14歳頃です。

赤ちゃんの乳歯が生える時期、順番、本数

乳歯が生える時期、順番、本数について見ていきましょう。

乳歯が生える時期

実は、乳歯は赤ちゃんが胎内にいる頃から形成され始めています。

妊娠7週頃に歯胚という乳歯の芽が形成され始め、妊娠10週頃には乳歯の原型が完成します。

ただし、あごの中に隠れているので目視することはできません。

生後6ヶ月から生後9ヶ月頃になると、乳歯が生えてくる部分の歯ぐきが膨らみ、白い小さなつぶつぶが見えるようになります。

歯ぐずりを始める

乳歯が生え始める時期の赤ちゃんは、よだれの量が多くなり、なんでも噛むようになります。

また、歯ぐきに痛みやむずがゆさを感じてぐずる(歯ぐずり)ようになります。

赤ちゃんが歯ぐきを気にしてぐずり続けるようなら、歯固めを噛ませてあげましょう。

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乳歯が歯が生える順番

乳歯の生える一般的な順番は、以下のとおりです。

  • 生後6ヶ月から生後9ヶ月:下の前歯(乳中切歯)2本
  • 生後9ヶ月から生後10ヶ月:上の前歯(乳中切歯)2本
  • 生後11ヶ月から生後1歳:上下の歯4本(上下の前歯の左右2本ずつ。乳側切歯)
  • 生後1歳1ヶ月から生後1歳6ヶ月:最初の奥歯(第一乳臼歯)
  • 生後1歳7ヶ月から生後2歳:前歯と奥歯の間の歯(乳犬歯)
  • 生後2歳から生後2歳6ヶ月:奥歯(第二乳臼歯)

乳歯の生える順番は赤ちゃんによって異なることが多く、上の順番はあくまで一般的な例です。

生える順番が他の子と違うことを気にする人もいますが、生える順番によって歯並びの良さや歯の強度が決まるわけではないので、心配する必要はありません。

乳歯の本数

乳歯は、前歯が上下6本ずつ、奥歯が上下4本ずつの合計20本(上下10本ずつ)生えます。

32本(親知らずを抜くと28本)ある永久歯に比べると本数が少ないですが、赤ちゃんの口やあごの大きさを考えると20本というのはちょうど良い本数と言えます。

乳歯が抜ける時期、順番

子どもが4歳頃になると、歯根という乳歯の根っこが吸収され始め、乳歯が歯ぐきの上の方に押し出されていき、6歳頃には抜け落ちるようになります。

乳歯は、生えたときと同じ順番で抜け落ちていき、10歳頃にはすべての乳歯が抜け落ちます。

乳歯のトラブル

乳歯の生え方は個人差が大きく、トラブルが生じることもあります。

生後9ヶ月を過ぎても乳歯が生えてこない

生後9ヶ月頃に乳歯が生えてこなくても経過観察となりますが、生後1歳を過ぎても乳歯が全く生えてこない場合は、離乳食を進める上でも支障が出るので、小児歯科を受診して相談してください。

生後1歳を過ぎても乳歯が生えてこない原因としては、先天的に歯胚がなく乳歯が作られない、歯ぐきが厚くて乳歯が出られない、顎の骨が固すぎるなどが考えられます。

鬼歯(先天性歯)

鬼歯(先天性歯)とは、乳歯が生まれたときから生えていたり、新生児期に生えたりすることです。

先天性歯は、歯の形成が未熟で歯根もできていないため、自然に抜け落ちて、赤ちゃんが誤飲してしまうリスクがあります。

また、歯が尖っているため、舌の裏側を傷つけて潰瘍ができたり、授乳時にお母さんの乳首を傷つけたりすることもあります。

歯医者を受診すると、鬼歯によって実害がある場合は、抜歯や歯の先を丸く削る処置が行われます。

上皮真珠(じょうひしんじゅ)

上皮真珠とは、新生児期の赤ちゃんの歯ぐきに、数ミリ程度の白く小さなぶつぶつができている状態のことです。

見た目が真珠に似ているので上皮真珠と呼ばれています。

上皮真珠は、あごの中で乳歯が作られたときに残った組織が、歯ぐきの表面に出てくることで起こります。

上皮真珠によって、乳歯の生える時期や生え方が影響を受けることはありませんし、時間の経過とともに自然消滅するため、治療の必要はありません。

先天欠如(乳歯の本数が足りない)

先天欠如とは、乳歯が生えそろっても20本に満たない状態のことです。

通常、乳歯が生えそろうと20本になりますが、歯が作られていなかったり、2本の歯がくっついた状態で生えてきたりすることにより、生えそろっても20本にならないことがあるのです。

1~2%の子どもに見られる現象で、生後3歳を過ぎても乳歯が20本に満たなければ先天欠如とされます。

先天欠如であったとしても、必ずしも永久歯の本数が足りなくなるわけではなありませんが、歯並びやかみ合わせに影響が出ることがあるので、小児歯科で相談する必要があります。

小児歯科では、必要に応じて矯正治療を勧められます。

小帯異常(しょうたいいじょう)

小帯異常とは、上唇小帯(上唇の裏側にある筋)や舌小帯(舌の裏側にある筋)の長さに異常が見られる状態です。

例えば、上唇小帯が長すぎると、上の歯がすきっ歯になったり、発音や吸い付きに支障が生じたりすることがあります。、

また、舌小帯が短すぎると、下の動きが制限されて授乳や発語に支障が生じることがあります。

いずれも、生活に支障があり、医師が必要と判断した場合には手術が行われます。

乳歯の虫歯

乳歯は、永久歯に比べて虫歯になりやすい歯です。

「乳歯が虫歯になっても、永久歯に生えかわるから心配ない。」と思っているお父さんお母さんは少なくありませんが、大きな誤解です。

乳歯が生える頃というのは、離乳食を始め、赤ちゃんの食事スタイルを「吸う」から「噛む」に移行させていく時期なので、食べ物をしっかり噛む経験を積ませることはとても大切です。

乳歯が虫歯になっていると物を噛む経験が十分に積めず、大きくなっても食べ物を咀しゃくする習慣が身に付かないままになります。

また、乳歯の下では生え変わる前から永久歯が作られており、乳歯が抜け落ちるのをあごの中で待っているので、乳歯が虫歯になると、虫歯菌が永久歯にも感染してしまうリスクが高くなります。

生える前の永久歯を治療するのは困難で、虫歯になると手の施しようがありません。

歯磨きや虫歯予防の方法について、歯医者からアドバイスをもらって実践しておきましょう。

まとめ

乳歯は、赤ちゃんの頃に初めて生えてくる歯で、永久歯に比べると本数が少なく、耐久性も低いものです。

生える順番や時期や本数には個人差があり、本数についても20本が一般的ですが、20本未満のこともあります。

永久歯にも影響を与えるため、気になることがあれば早めに小児歯科へ相談し、必要な対応をしてもらうことが大切です。