赤ちゃんが噛む原因は?対象は乳首とおもちゃ?噛み癖をやめさせる方法は?

赤ちゃんに腕や乳首(おっぱい)を噛まれたことはありませんか?
赤ちゃんは何をしても可愛いものですが、時々困った行動をすることがあります。
「噛む」のもその一つです。
一度や二度なら可愛いものですが、授乳中に乳首(おっぱい)を噛まれたり、抱っこ中に腕や身体をガジガジ噛まれたりすることが続くと、イライラしてしまうこともありますし、乳腺炎などの病気になったり、アザができたりするリスクも高まります。
このページでは、赤ちゃんが噛む原因(理由)とやめさせる方法について、乳首(おっぱい)の噛み癖を中心に紹介します。
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赤ちゃんが噛む原因(理由)とやめさせる方法
赤ちゃんが噛む原因(理由)はたくさんあり、それぞれやめさせる方法が異なります。
母乳の出が悪い(授乳中に乳首を噛む)
赤ちゃんは、母乳の出が悪くて思うように飲めないと不快感と不安感を抱き、そうした不快な気持ちを噛むことで表現します。
初産の場合、出産からしばらくは、おっぱいで母乳を作る仕組みが未熟で、乳腺も十分に開いていないことが多いため、母乳の出が悪くて赤ちゃんに噛み付かれやすい傾向があります。
一方で、離乳食を始めた後は、授乳回数が減って授乳間隔も長くなるため、おっぱいが詰まりやすくなり、やはり赤ちゃんによく噛みつかれてしまいます。
やめさせる方法
出産直後からおっぱいマッサージを継続し、母乳の分泌を促しましょう。
赤ちゃんにとっては十分な栄養を得ることが何より大切なので、母乳の出が悪い時は、迷わずミルクを飲ませてあげてください。
赤ちゃんは、母乳やミルクをおなか一杯飲んで満足すれば、自然に噛むのをやめてくれます。
乳首(おっぱい)を吸いにくい(授乳中におっぱいを噛む)
赤ちゃんは、乳首(おっぱい)をうまく吸えないとストレスを感じ、噛みつくことがあります。
赤ちゃんが気持ちよく母乳を飲むには、乳輪が隠れるくらいしっかり吸い付かせる必要がありますが、お母さんの姿勢が悪いと先端しか吸い付けず、十分に母乳を飲むことができません。
やめさせる方法
授乳時に姿勢を正し、赤ちゃんが正面から乳首に吸い付けるようにしてあげましょう。
お母さんの身体に負担がかからないよう、背中にクッションを敷くなど工夫することも大切です。
赤ちゃんは、楽な姿勢で気持ちよく母乳を飲むことができれば、噛まなくなるものです。
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母乳の味が悪い(授乳中におっぱいを噛む)
赤ちゃんは、大人以上に味覚に敏感なので、母乳の味の微妙な変化を感じ取り、不快感を噛んで表現します。
母乳の味は、お母さんの食事や体調の影響を強く受けるものです。
糖分、脂肪、油分、塩分を摂りすぎている場合や、月経再開、育児疲れ、産後クライシスによって心身が疲弊している場合には、母乳の味が変化しやすいと言われています。
特に、心身の不調はホルモンのバランスに影響を与えるため、母乳の味が大きく変化してしまい、赤ちゃんが母乳を嫌がるようになります。
やめさせる方法
授乳を中断してミルクに切り替え、食生活や心身の調子を整えてから授乳を再開しましょう。
不調が長引く場合には、産婦人科や保健センターに相談し、必要に応じて他の科の受診・治療も検討しましょう。
なお、授乳を中断すると、母乳が詰まって出が悪くなるので、おっぱいのマッサージや搾乳は続けておくことが大切です。
お母さんの関心を引きたい(指、腕、足、身体などを噛む)
最近、「ながら育児」の問題がクローズアップされる機会が増えてきました。
例えば、スマホを操作しながら育児、テレビを見ながら育児、ゲームをしながら育児などです。
赤ちゃんは、常にお父さんお母さんに構ってもらいたいと思っており、その動向をとても良く観察しているものです。
そして、お父さんお母さんがスマホやテレビに夢中になっていると、「僕(私)に関心を持ってくれていない。」と不安や不満を抱き、腕や身体に噛みついて関心を引こうとします。
やめさせる方法
赤ちゃんが構ってほしがって近づいて来たら、赤ちゃんの方を見て、関心を持っていることを態度で示して安心させてあげましょう。
たとえ目を閉じていても、赤ちゃんは「ながら育児」を敏感に察知するものなので、授乳中や寝かしつけ中は授乳に集中することが大切です。
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歯ぐずり(乳歯が生えてきて歯ぐきがむず痒い)
歯ぐずりとは、歯が生え始める時期に、歯ぐきに軽い炎症が起こって痛みやむずがゆさを感じ、泣いたりぐずったりすることです。
赤ちゃんは、歯ぐきの不快感を紛らわせようとあれこれ試行錯誤しますが、その一つが「噛む」ことです。
物を噛んだ時に歯ぐきの不快感がマシになることに気づくと、身近にある物なら何でも噛みつくようになります。
生後5ヶ月から生後8ヶ月頃に噛み癖が始まった場合や、乳歯が生え始めている場合は、歯ぐずりの可能性が高いでしょう。
やめさせる方法
歯がためを噛ませてあげましょう。
歯がためを噛むうちに歯ぐきの不快感が和らぎ、気持ちも落ち着いていきます。
歯ぐきが腫れている時は、冷やした歯がためやガーゼを歯ぐきに当て、歯ぐきから出血している時は、冷やしたガーゼで傷口を押さえて止血します。
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「噛む」ことを楽しんでいる
赤ちゃんは、日毎に新しい動作を覚え、繰り返すことで定着させていくものです。
「噛む」動作を覚えると、とにかくなんでも口に入れて噛んでみることを繰り返し、日常的な動作として獲得していきます。
授乳中も、遊び飲みをしながら乳首(おっぱい)に噛みつくことがあります。
噛むことを楽しんでいる(遊び飲み)場合、歯ぐずりのように泣いたりぐずったりはせず、ニコニコしながら噛んでいるのですぐに分かります。
やめさせる方法
「噛む」ことは、赤ちゃんにとって大切な動作なので、できるだけ自由に噛む練習をさせてあげましょう。
ただし、痛みを感じるくらい強く噛んだ時は、「痛いよ」とはっきり口で伝えて止めさせます。
それでも噛み続けるなら、口に指を入れたり鼻をつまんだりして態度でダメだと伝えます。
授乳中であれば、中断します。
厳しいようですが、噛みつきを許していると噛み癖がついたり、乳首に傷ができて乳腺炎を発症したりするリスクが高まってしまい、赤ちゃんにとっても親にとっても良くない結果になります。
噛んだ時のお父さんお母さんの反応が楽しい
赤ちゃんは、とにかく興味のあることを何でもやってみて、人や物の反応を見ながら、色々なことを少しずつ学習していくものです。
人を噛むという動作も、最初は相手の反応を見るために実行し、そこで「楽しい」、「面白い」といったプラスの感情を抱くと、相手の反応を楽しむために何度も噛むようになることがあります。
やめさせる方法
「噛む」ことを楽しんでいる場合と同じで、「痛いよ」と言葉に出して伝え、噛まれた相手の気持ちを教えてあげましょう。
ストレスを感じている
赤ちゃんは、大人以上に周囲のできごとに敏感で、ちょっとしたことでもストレスを感じやすいものですが、言葉を話せないので行動で表現します。
「噛む」ことも、ストレスの表現方法となる場合があります。
泣いたりぐずったりしながら噛みつくのは歯ぐずりと一緒なので、見分けるのは難しいものですが、噛み癖が長期間続く場合は、ストレスの可能性を考えてみましょう。
やめさせる方法
室内の温度や湿度、赤ちゃんの服装、授乳や離乳食の頻度など育児全般を見直してみて、気になるところがあれば一つずつ修正していきましょう。
また、夫婦関係や家族関係がストレスとなっている可能性もあるので、赤ちゃんを取り巻く環境全般を振り返ってみる姿勢が大切です。
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うちの場合
うちの赤ちゃんは、噛みつきのピークが3回ありました。
1回目は生後6ヶ月頃で、授乳のたびに乳首に噛みつくようになりました。
しばらくは大人しく母乳を飲み、おなかが膨れてきたあたりで急に不機嫌になって、噛みつき始めていました。
ストレスかなと思いましたが、歯ぐずりが原因だったようで、数ヶ月して乳歯が生えた後は落ち着いていきました。
2回目は、1歳頃です。
こちらは、明らかに妻の関心を引くための噛みつきで、妻がスマホを操作しながら授乳した時は、100%の確率で噛みついていました。
添い乳中に妻がウトウトし始めても噛みついており、妻はとても辛そうにしていましたが、2ヶ月くらいで自然と噛み癖がなくなっていきました。
3回目は、1歳6ヶ月頃です。
抱っこすると肩を噛む、「良くできたね。」と褒めて頭をなでると指を噛む、立って家事をしていると太ももを噛むなど、とにかく噛みついてくるようになりました。
夜中に目を覚まし、寝ている妻の鼻に噛みついて、妻が絶叫したこともありました。
噛んだ後は満面の笑みを浮かべていたので、妻や私の反応を見るうちに「噛む=楽しい」と思うようになったのでしょう。
妻も私も身体中に小さな噛み傷ができて大変でした。
「痛い!」と伝え続け、止めない時はこそばしたり、指で上あごをなでたりして対応していたところ、3ヶ月くらいでようやく治まりました。