閉じる
  1. 赤ちゃんの予防接種の前後でチェックしておきたいこと
  2. 赤ちゃんの後追いはいつから?酷いのはいつまで?後追いしないと自閉症?
  3. 赤ちゃんの鼻水の原因と対応は?黄色や透明だと病院受診?
  4. 新生児生理的体重減少とは?原因と計算法は?異常があるときの症状は?
  5. ロタウィルスの予防接種の接種期間(時期)と料金は?赤ちゃんへの副反応は…
  6. 赤ちゃんが首や頭を振る原因は病気?首振りが激しい、上下左右に振ると危険…
  7. 赤ちゃんが風邪!咳、鼻水、発熱、下痢症状への対応と病院受診の目安
  8. 赤ちゃんの予防接種のスケジュールは?定期接種と任意接種の違いは?
  9. 赤ちゃんの発達障害の特徴と兆候、診断時期は?知的障害との違いは?
  10. 赤ちゃんのしもやけの原因は?手足やほっぺの症状と対処は?何科を受診する…
閉じる

乳児期の子育て

基本的信頼感とは?獲得時期、自己肯定感との関係は?欠如の影響は?

基本的信頼感 獲得 エリクソン

基本的信頼感は、発達心理学用語の一つです。

赤ちゃんのうちに獲得されるべきもので、自己肯定感や自尊心を育んだり、社会の中で他人と円滑な関係を築いて充実した生活を送ったりするために重要だと考えられています。

この記事では、基本的信頼感の概要、獲得時期と方法、基本的信頼感と自己肯定感との関係、欠如した場合の影響について紹介します。

基本的信頼感とは

基本的信頼感とは、自分が他人から大切にされていて、困った時は自分の味方になって助けてくれるという感覚のことです。

実際に大切にされているかどうか、自分の味方になってくれるかどうかではなく、本人がそう信じることができることが基本的信頼感です。

客観的事実とは関係がないことから、「根拠のない自信」と呼ばれることもあります。

赤ちゃんは、愛情を持って育ててくれる親に対する信頼感を通して、自分という存在を「大切なものである」と肯定的に捉え、他人や周囲の環境が信頼に足るものだという感覚を持ち、その後の成長に大きな影響を及ぼします。

基本的信頼感が育まれた子どもは、「自分の周りにいる他人は基本的に信頼しても構わないものだ。」という感覚を身に着けており、他人への信頼を前提として他人と積極的に関わり、相互に助け合い、何事にも失敗を恐れず取り組むことができるようになります。

一方で、基本的信頼感が十分に育まれなかった子どもは、他人を自分を傷つけ、罰し、貶める存在だと感じるようになり、他人を信じることができません。

そのため、他人との関わりに消極的になり、他人の目や評価ばかり気にして思うように行動できなくなってしまいます。

基本的信頼感とエリクソン

基本的信頼感という概念は、発達心理学者のエリク・H・エリクソンによって提唱されました。

エリクソンは、人が生まれてから老いるまでの発達を包括的に捉えた生涯発達という観点から、ライフサイクル理論(心理社会的発達理論)を提唱したことで有名な人物です。

エリクソンのライフサイクル理論では、人生を8つの発達段階に分類して各段階に発達課題(発達にポジティブな影響を与えるもの)と危機(発達にネガティブな影響を与えるもの)を設定し、両者の関係が発達に影響すると説明しています。

そして、発達課題が危機を上回ることで、社会に適応した発達を遂げることができるとしています。

また、発達課題が危機を短期間だけ上回っても意味はなく、危機が発達課題を上回っても適切な発達が困難になるわけでもなく、人生の中で両者のバランスを保ちながら、発達課題が危機を上回る経験を蓄積することが発達にとって重要だと説明しています。

この理論において、乳児期の発達課題として設定されているのが基本的信頼感、危機として設定されているのが不信感です。

つまり、人生の最初の段階である乳児期においては、基本的信頼感を獲得し、不信感を上回ることができるかどうかが、その後の発達に影響を与えると考えられているのです。

基本的信頼感と愛着理論

基本的信頼感は、心理学者のジョン・ボウルビィが提唱した愛着理論にも登場します。

愛着理論では、基本的信頼感を獲得するためには、乳児期に母子の愛着関係が十分に形成されることが重要だと説明しています。

具体的には、赤ちゃんの要求にお母さんが寄り添って対応することにより、赤ちゃんが「要求すればお母さんが何でも応えてくれて、状況が良い方向に転換する。」、「大切にされている。」という感覚を抱くことができるとしています。

基本的信頼感を獲得させる方法

赤ちゃんに基本的信頼感を獲得させるのに、特別なことをする必要はありません。

最も大切なのは、日常生活における赤ちゃんとの関わりにおいて、可能な限り赤ちゃんの要求に応え、要求どおりにお世話をしてあげることです。

赤ちゃんが泣きだしたらすぐ駆けつけて抱っこし、お腹が空いているようなら授乳し、おしっこやうんちをしていたらおむつを換え、寂しがっているようならあやしてあげるなど、赤ちゃんの要求に応え続けてあげることが、基本的信頼感の獲得につながっているのです。

また、子守唄をうたう、絵本を読む、こまめに話しかけるなど、「赤ちゃんが要求しているわけではないけれど、してあげると赤ちゃんが喜ぶこと」も、赤ちゃんの信頼感や安心感を育む効果があります。

赤ちゃんのお世話をする時のポイントは、たくさん笑顔を見せること、声をかけること、スキンシップをとることです。

いずれの行動も、赤ちゃんの気持ちを安定、安心させ、赤ちゃんが「大切にされている。」という感覚を抱きやすくなる効果があると考えられています。

一方で、赤ちゃんの要求を無視することが多くなると、赤ちゃんが「大切にされていない。」と感じるようになり、基本的信頼感が獲得されない、または獲得が遅れる原因となります。

また、嫌々お世話をしたり、叱りつけたりすると、赤ちゃんがそれを敏感に察知して不安や心配、怖さを抱き、安心感や信頼感が揺らいでしまいます。

赤ちゃんのお世話は四六時中絶え間なく続くので、疲れてしまうことも多いものですが、少なくとも赤ちゃんの前では疲れやストレスを隠してあげましょう。

そのためには、しんどい時は無理をせず他の家族に赤ちゃんのお世話を任せることができる体制を整えておくことも重要です。

関連記事

ワンオペ育児の意味とは?共働き、専業主婦、単身赴任のワンオペは当たり前?

 

基本的信頼感を獲得できる時期はいつから、いつまで?

基本的信頼感が獲得されるのは、乳児期の赤ちゃんの頃(生後0歳)から生後2~3歳の頃までとされています。

日本には「三つ子の魂百まで」ということわざがありますが、生後3歳頃までに基本的信頼感が獲得されなかった場合、その後、いくら他人から愛情を注がれ、かわいがってもらったとしても、基本的信頼感は育まれないと考えられています。

生後3歳まで、つまり、人生の最初期において、最も身近な他人である親から無条件に愛されて大切にされるという経験から、「他人は基本的に信頼できるものだ。」、「この世界は基本的には安全なところだ。」という感覚がしっかりと刻み込まれるのです。

基本的信頼感と自己肯定感

自己肯定感とは、自分という存在を肯定的に受け止めることができる感覚のことです。

例えば、「自分は他人から大切にされる存在である。」、「困った時は周囲が助けてくれる。」、「努力すれば何でもできる。」などの感覚が自己肯定感です。

自己肯定感の高い子どもは、自分の発現や行動に自信を持つことができ、他人と積極的に関わって良好な人間関係を築いたり、何事にも臆せずチャレンジしたりします。

一方で、自己肯定感が十分に育まれなかった子どもは、自分に自信が持てず、失敗を恐れたり周囲の評価を気にしたりして行動が制限されがちですし、他人への不信感から人間関係もうまく築きにくいものです。

自己肯定感は、基本的信頼感という基礎の上に獲得されます。

つまり、乳幼児期に基本的信頼感が獲得されており、他人への信頼感や環境への安心感が育まれていることで、大きくなった後も、「信頼できる他人に囲まれ、安心できる環境で生活している自分」を肯定的に捉えることができるのです。

一方で、基本的信頼感が獲得されなかった場合、自己肯定感の獲得は容易ではありません。

勉強やスポーツなど得意なことを見出して成功体験を積むことで自己評価は向上しますが、心の底から自分を肯定的に受け止められるようになるには時間がかかります。

基本的信頼感が欠如した子ども

基本的信頼感が欠如していると、他人を信頼できず、自分が生きる世界を安心なものだと感じることもできず、自分のことを大切な存在だと感じて自信を持つこともできません。

円滑な人間関係が築きにくく、社会適応も難しくなり、他人の評価を気にしたり、失敗を恐れたりして何事にも消極的になってしまう傾向があります。

学校教育や家庭でのしつけによって表面上は人間関係を築き、社会内で生活できるようになったとしても、内診は不全感や不安、焦り、苛立ちなどを抱え続け、何かの拍子にそうしたネガティブな感情が爆発してしまうリスクもあります。

まとめ

基本的信頼感は、人が自信を持ち、円滑な人間関係を築いたり、社会生活に適応したりするために、乳幼児期に獲得されるべきものです。

基本的信頼感が獲得できていないと、自己肯定感も育まれにくく、日常生活に様々な支障が生じたり、苦痛を感じたりするようになることがあります。

乳幼児期の親子(主たる養育者)関係の中で獲得され、その後の生活の中で取り戻すことが難しいものなので、親としては意識して赤ちゃんのお世話に臨みたいところです。

ただし、無理をし過ぎるとストレスが溜まり、かえって赤ちゃんのお世話が辛くなったり、赤ちゃんに厳しく当たったりしてしまいがちなので、家族と協力しながら、無理のない範囲で赤ちゃんの要求に応えてあげるようにしましょう。

 

Facebookページ

ページ上部へ戻る