閉じる
  1. カンガルーケアとは?メリットとデメリット、自閉症の原因になる?
  2. 赤ちゃんの発達障害の特徴と兆候、診断時期は?知的障害との違いは?
  3. 意外と知らない予防接種ワクチンの副反応(副作用)、種類、接種方法
  4. 赤ちゃん・幼児の頃からチェックしたい発達障害の種類と特徴
  5. 赤ちゃんの夜泣きはいつから(何ヶ月)いつまで?原因・理由と対処法は?
  6. 赤ちゃんの後追いはいつから?酷いのはいつまで?後追いしないと自閉症?
  7. 赤ちゃんのしもやけの原因は?手足やほっぺの症状と対処は?何科を受診する…
  8. 赤ちゃんが首や頭を振る原因は病気?首振りが激しい、上下左右に振ると危険…
  9. 新生児黄疸の原因と数値は?症状はいつまで?治療法は?
  10. ロタウィルスの予防接種の接種期間(時期)と料金は?赤ちゃんへの副反応は…
閉じる

乳児期の子育て

児童養護施設とは?入所理由と職員の資格は?厚生労働省が所管?

児童養護施設 入所理由 職員 下駄箱

最近、児童虐待をはじめ家庭内の問題がニュースやドラマなどで取り上げられる機会が増える中で、児童養護施設もたびたび登場しています。

また、タイガーマスク運動(児童福祉関連施設への寄付運動)などの報道でも児童養護施設が取り上げられることがあります。

しかし、児童養護施設がどのような施設であるか、入所理由やそこで働く職員のことなどは、あまり知られていないのが現状です。

また、保育所や乳児院と混同している人も少なくありません。

この記事では、児童養護施設の概要、入所理由、入所対象者、預け方、保育所や乳児院との違いについて紹介します。

スポンサーリンク

児童養護施設とは

児童養護施設とは、保護者のいない児童、虐待されている児童、その他環境上養護を要する児童を預かり、養育する施設です。

戦前は孤児院という名称でしたが、戦後の児童福祉法制定に伴って養護施設に変更され、1997年の同法改正によって児童養護施設に変更されました。

児童とは、児童福祉法上に定められた、年齢が満18歳に満たない者のことです。

児童福祉法上、児童は、乳児(満1歳に満たない者)、幼児(満1歳から小学校就学の始期に達するまでの者)、少年(小学校就学の始期から満18歳に達するまでの者)に分けられています。

環境上養護を要する児童とは、父母と死別した児童、父母に捨てられた児童、虐待を受けている児童、父母の行方不明、拘禁、精神疾患などで家庭環境が悪い児童のことです。

なお、この記事では「児童」のことを「子ども」と記載しています。

児童養護施設の管轄と根拠法令

  • 児童養護施設の管轄:厚生労働省
  • 根拠法令:児童福祉法(41条)

児童養護施設は、児童福祉法を根拠法令とする、厚生労働省所管の児童福祉施設です。

児童福祉施設には、乳児院の他に保育所、乳児院、幼保連携型認定こども園、児童厚生施設、重症心身障害児施設などがあります。

児童養護施設の数

児童養護施設は、各都道府県に最低1ヶ所は設置することになっています。

厚生労働省の発表では、2016年10月時点で全国603ヶ所に児童養護施設があり、2万7288人が入所しています。

児童養護施設の入所年齢

児童養護施設に入所できるのは、満1歳から18歳未満の者ですが、20歳まで入所していられることもあります。、

なお、赤ちゃん(満1歳未満の乳児)については、乳児院へ預けられることになります。

在所期間

児童養護施設の平均的な在所期間は、4年9ヶ月です。

しかし、10年以上在所している子どもが13.8%いる他、入所と退所を繰り返している子どもも少なくありません。

児童養護施設と保育所、乳児院の違い

児童養護施設、保育所、乳児院は、いずれも厚生労働省が所管し、児童福祉法を根拠とする児童福祉施設です。

保育所とは、就労などにより家庭で保育できない子どもを預かり、保育する施設です。

乳児院は、何らかの事情で家庭における養育が困難な赤ちゃんを預かり、養育する施設です。

児童養護施設と乳児院は、預かった子どもを24時間体制で養育するところは共通していますが、児童養護施設が満1歳から18歳未満の子どもを預かるのに対し、乳児院が満1歳未満の赤ちゃんを預かるところが違います。

また、保育所は、子どもを預かって一定時間だけ保育する施設であり、24時間体制で養育する児童養護施設とは異なります。

スポンサーリンク

児童養護施設の入所理由

児童養護施設の入所理由は、大きく分けると保護者がいない、虐待されている、その他環境上養護を要することですが、もう少し具体的にいうと、以下の事情があることです。

  • 父母が死亡
  • 父母が不在(行方不明、拘禁中など)
  • 父母に捨てられた
  • 父母に精神疾患がある
  • 父母から虐待を受けている
  • 経済的な事情

児童養護施設の入所理由1:父母が死亡

養育を担うべき父母が死亡している場合です。

子どもを適切に養育できる親族等がいれば、そちらに預けられることもありますが、そうした親族等がいない場合や、適切な養育が困難な場合には、児童養護施設に預けられることになります。

児童養護施設の入所理由2:父母が不在(行方不明、拘禁中など)

父母が不在で、子どもを養育する人がいない場合です。

行方不明の場合だけでなく、逮捕・勾留・服役によって帰宅できなかったり、何らかの事情で家庭によりつかなかったりする場合も含まれます。

児童養護施設の入所理由3:父母に捨てられた

父母が子どもを捨てた場合です。

児童相談所に子どもを連れて行って引き取りを拒否したり、子どもを家に残したまま出奔したりした場合が当てはまります。

不在と似ていますが、父母が意図的に子どもから離れているところが違います。

子どもに何らかの障害や遅れがある場合、父母が子どもを捨ててしまう確率が高い傾向があります。

厚生労働省は、児童養護施設に入所中の子供のうち、28.5%が何らかの障害を抱えていると発表しています。

児童養護施設の入所理由4:父母に精神疾患がある

父母がうつ病や統合失調症などの精神疾患を抱えている場合です。

入所理由となるのは、父母が精神疾患の影響で子どもを適切に養育できない場合で、精神疾患を抱えていても養育に大きな支障がなければ入所とはなりません。

児童養護施設の入所理由5:父母から虐待を受けている

父母の虐待は、児童養護施設の入所理由として上位になっています。

児童虐待には、①身体的虐待、②精神的虐待、③ネグレクト、④性的虐待があり、父母からいずれかの虐待を受けている場合は、親の魔の手から子どもを保護する観点で入所措置となることがあります。

厚生労働省は、入所中の子どもの59.5%が虐待を受けた経験があると発表しており、入所理由に関わらず、入所中の子どもの多くが何らかの虐待を受けていたことが分かります。

児童養護施設の入所理由6:経済的な事情

経済的に困窮して子どもを養育する余裕がない場合です。

きょうだいが多い家庭の子どもは、この理由で入所することが多くなっています。

児童養護施設に子どもを預ける方法

児童養護施設に子どもを預けたい場合、まずは地域の児童相談所(地域によって名称が異なることがあります。)を訪問して相談します。

児童相談所は、子どもの様子や家庭での養育が困難な事情などを聴き取り、子どもを施設へ入所させるべきかどうかを判断します。

子どもがある程度の年齢に達している場合は、子どもの意見も聴取します。

そして、施設入所の判断をすると、施設の空き状況などを確認して入所の手続を行います。

なお、直接、児童養護施設へ子どもを預けに行っても引き受けてもらえないので、注意してください。

直接、児童相談所を訪問することが難しい場合は、189をダイヤルすれば、児童相談所の相談員に繋がります。

子どもを入所させる児童養護施設は選択できる?

子どもをどこの児童養護施設に入所させるかを判断するのは、児童相談所です。

希望を伝えることはできますが、必ず聞き入れられるとは限りません。

児童養護施設の費用

児童養護施設の費用は世帯収入によって変わります。

収入が基準以下の場合は免除されることがあり、また、自治体によっては助成制度を整えているところもあります。

児童養護施設における養育

児童養護施設では、家庭的な雰囲気や環境の中で生活、学習、運動などの指導を行うとともに、学校にも通学し、将来的に子どもの自立を支援します。

児童養護施設の形態は、大きく分けると4種類あります。

  • 大舎制:児童養護施設の基本形態で、1つの建物に20人以上の子どもが同居する。
  • 中舎制:1つの建物に13人~19人の子どもが同居し、建物内を区切って小グループで生活する場を設けている。
  • 小舎制:1つの建物に12人以下の子どもが同居し、家庭的な雰囲気の中で生活する。
  • グループホーム型:施設外の建物において原則6人以下の子どもが同居し、家庭的な雰囲気の中で生活する

マンパワーなどの事情により大舎制が大半を占めていますが、家庭的な雰囲気を出しにくく、プライバシーも守られにくいという課題が指摘されています。

現在は、大舎制の課題を踏まえ、小舎制やグループホーム型が増えつつありますが、圧倒的に数が足りていません。

児童養護施設を退所した後

児童養護施設を退所する事情としては、親元に引き取られる他、里親に引き取られたり、18歳を過ぎて自立したりすることがあります。

里親に引き取られた場合は、里親の適切な養育の下で落ち着いた生活を送ることができる傾向にありますが、親元に戻った場合、親子関係が悪化して施設に戻ったり、再び虐待や不適切な養育を受けたりするケースが少なくありません。

また、18歳を超えて自立した後も、保護者がいないため、進学や就職、住む場所の確保もままならず、その日暮らしや風俗勤務などを余儀なくされる子どもが後を絶ちません。

児童養護施設は、退所後の子どものアフターケアや親子関係の再統合を促す働きかけを行っていますが、退所後の生活をうまく軌道に乗せられない子どもが数多くいるのが現状です。

スポンサーリンク

まとめ

児童養護施設は、厚生労働省が所管する、児童福祉法を根拠とする児童福祉施設の一つで、満1歳から18歳未満の子どもを受け入れて養育する施設です。

父母の不在や虐待など家庭での養育が困難または不適当とされる子どもが入所し、24時間体制で、自立に向けた指導や教育を受けています。

しかし、退所後の現実は厳しく、今後は、入所中のかかわりだけでなく、アフターケアの充実も求められるところです。

Facebookページ

ページ上部へ戻る