パパママ育休プラス制度とは?具体例と申請方法は?給付金も延長される?

パパママ育休プラス

パパママ育休プラス制度を知っていますか。

育児休業が取得できる期間は、原則として子どもが生後1歳に達するまでの1年間です。

この育児休業期間を延長し、より長く子育てに専念できる期間を延ばすことができる制度が、パパママ育休プラスです。

パパママ育休プラスは、ママだけでなくパパも育児休業を取得することで適用される特例で、育児休業の期間を2ヶ月間延長することができます。

育児に関心を示して実際に育児休業を取得する男性が増加傾向にある中で注目されるようになっていますが、具体的にはどのような制度なのでしょうか。

また、パパママ育休プラスが適用された場合、育児休業中の生活支援として支給される育児休業給付金はどうなるのでしょうか。

この記事では、パパママ育休プラス制度の内容や目的、制度利用の具体例、申請要件と申請方法、育児休業給付金との関係について解説します。

パパママ育休プラスとは

パパママ育休プラスとは、ママとパパの両方とも育児休業を取得した場合に、休業期間を原則よりも2ヶ月間延長することができる制度です。

ママとパパの両方が育児休業を取得すれば、育児休業の全期間を夫婦同時に取得する必要はなく、交互に取得したり、一定の期間だけ同時に取得したりするなど、各家庭の状況に応じて柔軟に利用することができます。

また、制度利用の目的も限定されていないため、保活のためにパパママ育休プラスを取得する家庭もあります。

パパママ育休プラスの目的

パパママ育休プラスは、育児休業の特例として2010年に開始された制度です。

目的は、「女性が活躍できる社会づくり」と「男性の育児参加の推進」という国の施策の一環として、男性の育児休業取得率を高めることです。

国が推進しているにも関わらず、男性の育児休業取得率は助成と比較して極めて低い水準を推移しており、その打開策として制度が設けられたのです。

2007年から2017年までの育児休業取得率は、以下のとおりです。

年度 育児休業取得率(%)
男性 女性
2007 1.56 89.7
2008 1.23 90.6
2009 1.72 85.6
2010 1.38 83.7
2011※ 2.63 87.3
2012 1.89 83.6
2013 2.03 83.0
2014 2.30 83.6
2015 2.65 81.5
2016 3.16 81.8
2017 5.14 83.2

※2011年度は、岩手県、宮城県、福島県を除く日本全国の結果

出典:平成29年度雇用均等基本調査(速報)|厚生労働省

育児休業期間の原則とパパママ育休プラス適用後の期間

育児休業が取得できる期間は、育児・介護休業法に規定されています。

労働者は、その養育する1歳に満たない子について、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる。

(育児・介護休業法第5条第1項)

「1歳に満たない子」、つまり、1歳未満の子どもを養育する場合に育児休業を取得することができます。

「子どもの出生日から子どもが生後1歳に達する日の前日まで」と言い換えることもできます。

ただし、産後休業後に育児休業を取得する女性の場合、育児休業の期間は、「子どもの出生日から58日目(産後休業終了日の翌日)から、子どもが生後1歳に達する日の前日まで」となります。

  • 男性:子どもの出生日から子どもが生後1歳に達する日の前日まで
  • 女性:子どもの出生日から58日目(産後休業終了の翌日)から子どもが生後1歳に達する日の前日まで

パパママ育休プラスが適用されると、「子どもの出生日から子どもが生後1歳2ヶ月に達する日の前日まで」の育児休業取得が可能になります。

「子どもが生後1歳2ヶ月に達する日の前日まで」というのは期限であり、必ずしも期限まで育児休業を取得する必要はなく、それ以前に復職することもできます。

パパとママの育児休業期間は1年間のまま

パパママ育休プラスを利用するときに注意したいのが、「パパとママそれぞれが育児休業を取得できる期間は1年間のまま」ということです。

パパ・ママ育休プラスは、パパとママが同じ子どもの養育のために育児休業を取得する場合にその期間を延長する制度です。

パパとママの育児休業を取得できる期間を伸ばす制度ではないため、それぞれが取得できる育児休業の期間は原則として1年間のままです。

ママの場合、産後休業期間と育児休業期間を合計して1年間です。

「パパとママの育児休業取得可能期間が1年2ヶ月になる。」と勘違いしやすいため、注意が必要です。

パパママ育休プラスの具体例

パパ・ママ育休プラスの具体例を確認しておきます。

パパとママが同じ時期に育児休業を取得

まずは、パパとママが同時期に育児休業を取得するケースです。

  • ママ:産後休業後から子どもが生後1歳に達する日の前日まで育児休業を取得
  • パパ:ママの産後休業後から子どもが生後1歳2ヶ月になるまで育児休業を取得

ママの産後休業後から子どもの1歳の誕生日の前日まではパパとママが一緒に育児休業を取得して子どもを養育し、その後の2ヶ月はママが復職してパパが育休を継続しています。

復職直後は仕事のカンや生活リズムを取り戻すのに大変な時期なので、パパが家庭で家事育児を担うことでママを助けることができますし、一人で子どもと向き合う時間が長くなり、親としての自覚も培われます。

パパとママが時期をずらして育児休業を取得

次に、パパとママが時期をずらして育児休業を取得するケースです。

  • ママ:産後休業と育児休業を合わせて子どもが生後6ヶ月になるまで育児休業を取得した後、職場復帰
  • パパ:ママの職場復帰と交代で子どもが1歳2ヶ月になるまで育児休業を取得

パパとママが交代で育児休業を取得することで、パパとママのいずれかが給料を100%得られる状態を維持できるため、収入面の不安が少ない育児休業取得の方法です。

また、ママが、育児休業給付金が減額になる前に職場復帰しているのもポイントです。

パパママ育休プラスが適用されない場合

パパママ育休プラスの要件を満たしていても、制度が利用できないケースもあります。

例えば、育児休業の開始日が子どもの1歳の誕生日より後の場合(先に育児休業を取得したパパまたはママが育児休業を取得できる期間を過ぎている場合)、パパママ育休プラスは利用できません。

育児休業が取得できる期間は、原則として子どもが生後1歳に達する日の前日までだからです。

パパママ育休プラス制度の申請方法

パパママ育休プラスの申請要件と申請方法を確認していきます。

パパママ育休プラスの申請要件

  • ママとパパの両方が育児休業を取得
  • ママとパパのいずれかが、子どもの1歳の誕生日以前に育児休業を取得
  • 育児休業の開始予定日が、子どもの1歳の誕生日以前
  • 育児休業の開始予定日が、ママとパパのいずれかが取得した育児休業の初日より後

パパママ育休プラスは、法律婚や養育対象が実子であることを要件としていません。

例えば、パパとママが事実婚(内縁)である場合や、子どもが養子や特別養子である場合もパパ・ママ育休プラスが適用されます。

この記事は、育児・介護休業法に基づく育児休業(民間企業)を前提として書いていますが、育児休業等に関する法律などに基づく育児休業(国家公務員など)もパパ・ママ育休プラスの対象です。

パパママ育休プラスの申請方法

パパママ育休プラスの利用を希望する場合、会社の人事担当部署に申請する必要があります。

申請時に提出する一般的な書類は、以下のとおりです。

  • 育児休業申請書
  • 住居届
  • 戸籍謄本(住民票のコピーでも可):育児休業給付金の受給対象者の配偶者であることを確認するための資料
  • 配偶者の雇用保険被保険者番号、育児休業取扱通知書など:配偶者が育児休業中であることが確認できる資料

その他、育児休業の取得状況や会社の規定によって、追加の資料提出を求められることがあります。

パパママ育休プラスと育児休業給付金

育児休業給付金とは、育児休業取得者の育児休業中の生活を経済的に支援する目的で、育児・介護休業法と雇用保険法に基づいて雇用保険から支給される給付金です。

育児休業期間中に仕事を一切していない場合、当然ですが給料の支払いはなく、必然的に収入がなくなるまたは減少します。

そのため、育児休業中の生活にかかる費用に不安があり、育児休業取得を希望しながら取得できない人が少なからずいるのが現状です。

特に、一家の大黒柱として専業主婦(主夫)や子どもを支えなければならない人にとっては、収入の問題が育児休業取得を阻む高い壁となっていました。

そこで、育児休業中の経済面をサポートするために育児休業給付金制度が創設されました。

育児休業給付金には所得税などが課税されず、次年度の住民税を決める収入にも算定されないなど、休業中や復帰後への配慮もされています。

育児休業給付金の支給金額

育児休業給付金の給付金額は、育児休業開始日から経過した期間で変動します。

  • 育児休業開始から6ヶ月(180日間):休業開始時賃金日額(休業開始前6ヶ月の賃金の日額÷180)×支給日数の67%
  • 育児休業開始から6ヶ月以降(181日目以降):休業開始時賃金日額(休業開始前6ヶ月の賃金の日額÷180)×支給日数の50%

育児休業給付金の上限と下限

育児休業給付金は、計算式から分かるとおり、休業前に得ていた給料に応じて金額が決まります。

しかし、育児休業給付金の算定の基礎となる休業開始時賃金月額(休業開始時の賃金日額×30)に上限と下限が設けられており、自ずと給付金の限度額も決まります。

休業開始時賃金月額の限度額(実際の支給額)
上限 44万7,300円

(育児休業開始から6ヶ月は29万9,691円、6ヶ月以降は22万3,650円)

下限 7万4,100円

(7万4,100円)

※2017年8月時点の金額

休業開始時賃金月額が上限額の44万7300円を上回った場合、給付金の支給額は44万7300円の67%(6ヶ月以降は50%)の29万9,691円(6ヶ月以降は22万3,650円)です。

休業開始時賃金月額が下限額の7万円4100円を下回った場合、育児休業給付金の計算式は使用せず、一律7万4100円が支給されることになります。

パパママ育休プラスと育児休業給付金

パパママ育休プラスが適用された場合でも、育児休業給付金は支給されます。

給付期間は、「子どもが生まれた日から子どもが1歳2ヶ月に達する前日までの間の最大1年間」です。

支給金額は、パパママ育休プラスが適用されない場合と同様、育児休業開始日から180日間は休業開始時賃金日額×支給日数の67%、181日目から支給終了日までは50%です。

専業主婦(主夫)と育児休業

以前は、専業主婦の夫(または専業主夫の妻)が育児休業取得を希望しても、申請段階で認められないケースが少なくありませんでした。

しかし、2009年に育児・介護休業法が改正され、妻が専業主婦(または夫が専業主夫)であっても夫(または妻)が育児休業を取得できるよう育児休業制度が改正されています。

なお、育児休業に理解がない上司や人事担当者が、「妻が専業主婦(または夫が専業主夫)なのに育児休業を取得する必要があるのか。」などと圧力をかけてくるケースが少なからず報告されています。

しかし、法律上、配偶者が専業主婦(または専業主夫)でも育児休業が取得できると定められているので、労働組合を巻き込むなどして育児休業取得を目指してください。

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