赤ちゃんの薬の飲ませ方は?シロップを飲まない、嫌がる、吐く時の対応は?

「赤ちゃんに薬を飲ませるのが大変。」と悩んでいるお父さんお母さんは決して少なくありません。
赤ちゃん用シロップは、赤ちゃんが飲みやすい甘めの味になっていますが、逆にその独特の甘味を嫌う赤ちゃんもいるものです。
赤ちゃんがシロップを嫌がって飲まない、吐く、嫌がるのを見ていると、お父さんお母さんとしては、「いつまでも病気が治らないのではないか。」、「ここまで薬を嫌がるなんて、何か問題があるのではないか。」と心配になることもあるでしょう。
そこで、このページでは、赤ちゃんが薬(シロップ)を飲まない、嫌がる、吐く原因と、飲ませる方法、飲ませる時の注意点、吐いた時の対応について紹介します。
見出し
赤ちゃんが薬(シロップ)を飲まない原因
赤ちゃんが薬(シロップ)を飲まない原因は一つではありません。
- 独特の甘みを嫌がっている
- 慣れない味を嫌がっている
- 慣れない食感(舌触り)を嫌がっている
- 「吸う」ではなく「飲む」動作に違和感がある(低月齢の赤ちゃんの場合)
- 体調不良で機嫌が悪い
- おなか一杯で口に何も入れたくない
赤ちゃんに薬(シロップ)を飲ませる方法
赤ちゃんにシロップ薬を飲ませる方法は、次のとおりです。
赤ちゃんの月齢、離乳食の段階、好みなどによって色々試してみましょう。
- 哺乳瓶のチクビにシロップを入れて吸わせる
- スポイトで飲ませる
- スプーンで飲ませる
- 水などで薄めてコップで飲ませる
- 空腹時を狙って飲ませる(食前)
哺乳瓶のチクビにシロップを入れて吸わせる
離乳食を始める前の赤ちゃんは、液体を「飲む」より「吸う」方が上手なものです。
シロップ薬の容器のフタから乳首にシロップを移し、吸わせてあげましょう。
乳首の穴は少し大きめの方が一気に飲めるので、味を嫌がるすきを与えずにすみます。
使用前と使用後は煮沸洗浄、消毒をしっかり行なうようにしてください。
スポイトで飲ませる
スポイトは液体を一瞬で口の中に入れてしまえるので、シロップを飲ませるにはとても便利なアイテムです。
サッと口の中に入れてしまえば、嫌がる間もなくゴックンと飲み込むことが出来ます。
赤ちゃんが警戒するようなら、好きなオモチャなどで気を逸らせてから飲ませましょう。
スプーンで飲ませる
普通のスプーンで飲めるようであれば一番良いのですが、こぼしたり何回にも分けて与えなければいけなかったりと苦労することが多いものです。
そんな時に便利なのが「おくすりスプーン」です。
おくすりスプーンとは、投薬専用のスプーンのことで、シロップだけでなく、粉薬、お薬ゼリーにも対応している優れものです。
飲みきれない分もこぼさずにキャッチしてくれるので、飲み残しの心配がありません。
水などで薄めてコップで飲ませる
原液で飲ませるのが厳しい場合は、シロップをコップに入れ、水や湯冷ましで薄めて飲ませる方法があります。
ただし、飲む量が増えて飲み残してしまうリスクがあるため、薄めすぎには注意が必要です。
できるだけサッと飲みきれる量に調整してあげましょう。
空腹時を狙って飲ませる(食前、食事中)
親がどんなに頑張っても、頑としてシロップを飲もうとしないことがあります。
そんな時は、食前のお腹が空いた状態の時に、シロップを飲ませてみましょう。
赤ちゃんは、おなかが減っていると積極的に何でも口に入れようとするので、勢いで飲んでくれることがあります。
また、離乳食の段階に入った赤ちゃんであれば、食事の合間に口に入れてしまうという方法も効果的です。
赤ちゃんが「ん?」という顔をしても、さりげなく何もなかったように食事を続けましょう。
食前、食事中に関わらず、ポイントは「様子を見ながら少しずつ」ではなく、「できるだけ一気に」飲ませ、薬を飲み終わったら褒めてあげることです。
通常、赤ちゃん用の薬は食後と指定されていることが多いですが、飲んでくれないことにはどうしようもないので、奥の手として検討してみてください。
ただし、赤ちゃんの状態によっては思わぬトラブルが生じるリスクがあるので、事前に医師に相談してから実行することが大切です。
赤ちゃんにシロップを飲ませる時の注意点
赤ちゃんにシロップを飲ませる時の注意点は、次のとおりです。
- 容器から直接飲ませない
- ミルクや他の薬を混ぜない
- 容器を軽く振って混ぜ合わせる
- 1日の回数や1回分の分量を守る
- シロップは冷蔵庫保存が基本(医師、薬剤師の指示に従って下さい)
- 時間が経ってしまった飲み残しのシロップは与えない
特に、容器と混ぜ合わせについては注意が必要です。
容器から直接飲ませない
シロップの容器から直接、もしくはフタを使って飲ませるのはNGです。
容器から直接飲ませると、正確な量が分かりませんし、唾液が容器に混入して細菌が繁殖するリスクがあります。
「フタなら飲ませた後に洗浄、消毒できるので大丈夫。」と思うかもしれませんが、洗い忘れなどの可能性があるため、控えることをおすすめします。
ミルクや他の薬を混ぜない
シロップを混ぜるとミルクの味が変わってしまい、ミルクを受け付けなくなるリスクがあります。
シロップに限らず、粉薬の場合も同様です。
また、「薬を混ぜて飲ませると一度にすむので、赤ちゃんの不快感も少なくてすむ。」と思うかもしれません。
しかし、ミルクと同じで、混ぜることで味が変化してしまい、より赤ちゃんが薬を嫌うようになるリスクがあります。
例えば、飲みやすい甘さのシロップで問題なく飲めていたものが、粉薬を混ぜたことで苦味が生じ、シロップまで飲めなくなることがあります。
シロップを吐いた時の対応
赤ちゃんが薬を嫌がって吐き出してしまうことは、珍しくありません。
しかし、赤ちゃんが薬を吐くと、「吐いてしまったら薬の効き目がなくなるし、病気も治らない。」と心配になり、「もう1回飲ませても大丈夫かな。」と考えるお父さんお母さんはたくさんいます。
結論から言うと、服薬後30分以内に吐いたのであれば、薬が体内に十分吸収されていないので、飲みなおしても問題ないと言われています。
ただし、薬の種類によっては赤ちゃんに悪影響が出る可能性もあるため、事前に、赤ちゃんが薬を吐いてしまった時の対応について医師や薬剤師に聞いておきましょう。
まとめ
シロップなどの薬が苦手な赤ちゃんは決して珍しくありません。
紹介したように、薬を嫌がる赤ちゃんには、空腹時や食事中に飲ませる方法が有効な場合があります。
また、最近は、赤ちゃんに薬を飲ませるための便利なアイテムが次々と登場し、薬局やドラッグストア、ベビー用品売り場、100円ショップなどでも販売されているので、活用してみても良いでしょう。
赤ちゃんが薬を飲まないことに一喜一憂せずに、「どうしたら飲ませられるだろう。」と考えて飲ませ方を工夫することが大切です。