男性の育休取得率は?育児休業取得率の推移と取得率が低い原因は?

男性 育休取得率

男性の育児参加は、女性の社会進出に伴う「女性が活躍できる社会づくり」とともに推進されており、制度の改正や導入が進んでいます。

また、約3割の男性が育休取得を希望しているという調査結果もあります。

しかし、男性の育休取得率は女性のそれに比べると極めて低い水準を推移しているのが現状です。

この記事では、男性の育児休業取得率の推移と、男性の育児休業取得率が低い原因と向上させるための取り組みについて解説します。

男性の育児休業取得率(育児休業取得者の割合)の推移

男性の育児休業取得率(育児休業取得者の割合)は、以下のとおり推移しています。

年度 育児休業取得率(%)
男性 女性
2007 1.56 89.7
2008 1.23 90.6
2009 1.72 85.6
2010 1.38 83.7
2011 2.63 87.3
2012 1.89 83.6
2013 2.03 83.0
2014 2.30 83.6
2015 2.65 81.5
2016 3.16 81.8
2017 5.14 83.2

2011年度は、岩手県、宮城県、福島県を除く全国の結果です。

出典:平成29年度雇用均等基本調査(速報)|厚生労働省

雇用均等基本調査とは、雇用均等に関する問題の実態を把握することを目的として、毎年、厚生労働省が実施している調査です。

育児休業取得率の算出方法

育児休業取得率とは、子どもが生まれて調査時点までに育児休業を取得した人で、育児休業を取得した人の割合です。

女性だけでなく、妻が出産した男性も含まれていますが、フリーランスや出産後に育児休業を取得せず退職した人は含まれていません。

育児休業取得率の算出方法は、以下のとおりです。

  • 育児休業取得率=出産者のうち調査時点までに育児休業を取得した者(開始予定の申出をしている者を含む。)の数/調査前々年10月1日から翌年9月30日までの1年間(男性の場合は配偶者が出産した者)の数

なお、分母について、2010年度までの調査においては調査前年度1年間の出産者でしたが、2011年度以降は上記のとおり改められています。

2017年度の男性の育児休業取得率は、以下の計算式で算出されています。

  • 2017年10月1日までに育児休業を開始した者(育児休業の申出をしている者を含む。)/2015年10 月1日から2016年9月30 日までの1年間に配偶者が出産した男性

2017年度の雇用均等基本調査(速報)における育児休業取得率

2017年度の雇用均等基本調査(速報)における育児休業取得率は、男性が5.14%、女性が83.2%です。

速報値であるため最終的な値が変動する可能性はありますが、2016年度の育児休業取得率は男性が3.16%、女性が81.8%であったことを踏まえると、2%近く向上しています。

10年前の2007年度(男性が1.56%、女性が89.7%)からは約3.5%向上しています。

しかし、女性の育児休業取得率と比べると極端に低い水準を推移しています。

また、政府が男性の育児参加を推進し、男性が育児に参加したり育児休業を取得したりしやすい環境づくりを進めてもなお5.14%にとどまっていることも無視できないところです。

男性の育休取得率が低い原因

男性の育児休業取得率が低い水準を推移している主な原因は、以下のとおりです。

  • 男性の育児参加に対する偏見
  • 男性の育児休業に対する偏見
  • パタハラ(パタニティハラスメント)
  • 経済的な事情

男性の育児参加に対する偏見

一昔前の日本では、「男は仕事、女は家庭」という性別による役割意識が社会一般にまかり通っていました。

現在は、女性の社会進出が進んで「女性が活躍できる社会づくり」が推進されており、性別による不平等や偏見はましになってきています。

しかし、完全に解消されたわけではなく、現在も「男は仕事」という凝り固まった考え方を持つ人が少なからずおり、男性の育児参加を阻む壁となっています。

特に、育児参加を希望する男性の上司がそうした偏見を持つ人物であった場合、問題は深刻です。

男性の育児休業に対する偏見

「男は仕事、女は家庭」という偏見を持つ人の中には、男性がどのように育児に参加するのか想像もつかない人がいます。

そのため、男性が育児休業の取得を希望しても、「どうせ育児は妻に任せきりになるんだろう。」、「育児休業にかこつけて休養するんだろう。」などと現実とかけ離れたことを妄想し、妄想に基づいて男性の育児休業取得に難色を示したり、圧力をかけたりすることがあります。

育児休業は育児・介護休業法で整備された制度であり、男性が申請すれば会社が拒否することはできません。

しかし、実際のところ、会社や上司から育児休業の取得に前向きな意見をもらえずに「復職できないのではないか。」、「復職できても閑職に回されるのではないか。」などと不安や心配を抱き、育児休業を取得できずじまいとなる男性も少なくありません。

パタハラ(パタニティハラスメント)

パタニティハラスメントとは、積極的に育児に参加するために休暇や育児休業の取得を希望する男性に対して、意識的に嫌がらせをしたり無意識的に抵抗を示したりすることです。

英語の「paternity(父性)」と「harassment(嫌がらせ)」を組み合わせた造語で、パワーハラスメントの一つとして位置づけられています。

厚生労働省では、パタニティハラスメントを「育児参加を希望する男性へのハラスメント」と定義しており、ワークライフバランスの実現を阻んで離職や仕事の生産性を低下させる一因だと指摘しています。

経済的な事情

通常、育児休業中は育児に専念して仕事をしていないため、会社から給料が支払われません。

育児休業中は雇用保険から育児休業給付金が支給されますが、育児休業開始前の月給の67%(育児休業開始から181日以降は50%)のみであるため、経済的な事情から育児休業を断念する男性も少なくありません。

関連記事

育休を延長したい!条件・理由と手続きの必要書類、給付金は?2年に延長できる?

男性の育児休業取得率を向上させるには

男性の育児休業取得率を向上させるには、以下の取り組みが求められます。

  • 男性の育児参加や育児休業取得が会社にもたらすメリットの周知
  • イクボスの養成
  • 半育休という働き方の周知

男性の育児参加や育児休業取得が会社にもたらすメリットの周知

男性の育児参加や育児休業取得に難色を示す会社や上司は、男性の育児参加などを「男性の自己都合で、会社にメリットがない。」と捉えていることが多いものです。

そのため、男性の育児参加などが会社にもたらすメリットを周知する取り組みが必要になります。

例えば、男性の育児と仕事の両立を積極的に促進することにより、イクメン企業アワードで表彰されて、優秀な人材が集まるきっかけとなる可能性があります。

また、育児休業を取得した男性が、仕事と育児の両立がしやすい環境について提言し、環境整備を企画・実践することにより、離職率が下がったり仕事の生産性や効率の向上に繋がったりすることも考えられます。

関連記事

イクメンプロジェクトとは?厚生労働省のねらい、男性の育休や育児参加への効果は?

イクボスの養成

イクボスとは、部下の育児参加に理解を示して必要なサポートを行いながら、仕事の効率を上げて組織として業績を出し続け、自身のワークライフバランスも維持する上司(経営者や管理職)のことです。

男性の育児参加や育児休業取得を向上させるには、男性が育児参加を希望したり、そのための制度が整備されたりするだけでは足りず、上司ひいては会社が男性の育児参加に理解を示し、サポートする姿勢が欠かせません。

そうした男性の育児参加をサポートする役割を担う人材として、企業などはイクボスの養成に力を入れています。

イクボスが増えることにより、男性の育児参加や育児休業取得も向上すると考えられます。

関連記事

イクボスとは?イクボス宣言や企業同盟、イクボス検定、イクボスアワードとは?

半育休という働き方

半育休とは、育児休業を取得している期間中に、育児休業給付金が支給される範囲内で短時間だけ仕事をするという働き方です。

2014年10月に育児休業給付金制度が改正(雇用保険法第61条の4)され、勤務日数に関わらず月80時間以内であれば、育児休業期間中に就労しても育児休業給付金が支給されることになっています。

この制度を利用して、育児休業中に雇用保険から育児休業給付金の支給を受けながら、月80時間以内で勤務するのが半育休です。

勤務先の理解を得る必要がありますが、認められれば育児休業中の経済的な問題が緩和されることになります。

関連記事

半育休とは?育休中に働く法律上の根拠、申請と給料、社会保険料は?ママ・女性も半育休できる?

まとめ

男性の育休取得率は、女性と比較すると低い水準を推移しています。

男性の育児参加を国が推進してもなお低い取得率のままであり、今後も男性が育児休業を取得しやすくなるような取り組みや制度の改善・創設が求められるところです。

現在の取組みでは、男性の育休取得をサポートする上司、いわゆる「イクボス」の養成に力がそそがれるようになっているのは注目すべきでしょう。

結果が出るのは少し先になりますが、男性の育休取得に資するものとなることが期待されます。

おすすめ記事

  1. 赤ちゃん 後追い いつから いつまで 酷い しない 自閉症
  2. 赤ちゃん 夜泣き いつから いつまで 対処
  3. 赤ちゃん 鼻水 黄色 透明 病院受診
  4. 赤ちゃん 自閉症 症状 兆候
  5. 赤ちゃん シャフリングベビー 特徴
  6. 発達障害 図 自閉症
  7. 赤ちゃん 発達障害 自閉症スペクトラム障害
  8. 赤ちゃん 首 頭 振る 筋性斜頸
  9. 赤ちゃん 頭 ぶつけた ぶつける 打った 対応
  10. ロタウィルス

facebookページ

ページ上部へ戻る