発達障害・ADHDのペアレントトレーニングとは?褒めて育てるとは違う?

ペアレントトレーニング

発達障害を持つ子供の子育てには、発達障害を持たない子どもへの子育てにはない悩みや不安があり、それは時に大きなストレスになって親にのしかかってきます。

ストレスで余裕をなくすと、子どもの行動を冷静に受け止められず、つい頭ごなしに叱りつけるといった不適切な関わりをしてしまうことがあります。

そして、親の不適切な関わりが続くと、子どもは「親に受け入れられていない。」などと落ち込んだり、反発して問題行動に拍車がかかったりし、親はさらに不適切な関わりを繰り返すという悪循環に陥ってしまいます。

ペアレントトレーニングは、親の関わり方を変えることで子どもの行動を変え、子育てへの悩みや不安も軽減させようというトレーニングです。

トレーニングを続けることで、親子の関係性の悪循環を解消し、より良い関係性を築いていくこともできます。

このページでは、発達障害・ADHDのペアレントトレーニングの概要、療育との違い、学習方法、対象、内容、よくある誤解について紹介します。

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ペアレントトレーニングとは

ペアレントトレーニングとは、発達障害を持つ子供の親を対象とした、子供の行動を変えるテクニックを身につけるためのトレーニングです。

ペアレントトレーニングでは、子供の好ましい行動を増やし、好ましくない行動を減らすためのテクニックを、親が修得します。

そして、子供の困った行動や親子関係のこじれた状況に対して、まず親が関わりを変えることで子供の変化を促し、子供が変わることで親がさらに変わるという好循環を生み出すことを目指します。

また、トレーニングを続ける中で、親が抱えていた悩みや不安を軽減させることも、ペアレントトレーニングの重要な効果です。

ペアレントトレーニングと療育の違い

療育とは、発達障害を持つ子どもが、社会生活を支障なく送れるようになることを目指して、医療・教育・保育の専門機関が連携して行うトレーニングです。

療育の関係者と親は密に連携することが多いものですが、療育の対象はあくまで発達障害を持つ「子ども」です。

また、通常は、親子で療育センターなどの療育専門機関に長期的・定期的に通い、療育を受けます。

一方で、ペアレントトレーニングの対象は、発達障害を持つ子どもの「親」です。

トレーニングを行うのは、講座や研修を主宰する団体等が準備した会場で、講座等の期間・回数は半年程度・10回前後が一般的です。

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ペアレントトレーニングの学習方法(講座、研修、本)

ペアレントトレーニングを学習する方法には、講座や研修に参加するのが基本です。

ペアレントトレーニングが流行するにつれて、たくさんの本が書店やネットショップに並ぶようになったので、「本で手軽に勉強しよう。」と思うかもしれません。

しかし、ペアレントトレーニングは、心理学等の専門知識を土台にした本格的なトレーニングです。

知識が不十分なまま実践してしまうと、かえって子供の問題行動を増やしたり、子育てのストレスが溜まったりするリスクがあります。

まずは、専門家が主催する講座や研修に参加し、与えられた宿題や学んだ関わり方を家庭で実践していくことが大切です。

その上で、学習したことを整理したい、さらに勉強したいという時に、関連する本を読んでみると良いでしょう。

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ペアレントトレーニングの対象

発達障害を持つ子供の親です。

一般的には、発達障害の症状が日常生活に与える影響が大きくなる頃(生後4~5歳以降)の子供を持つ親を対象とする講座等が中心です。

ただし、中には、子どもの発達特性や行動傾向を踏まえ、3歳の発達障害児を持つ子どもに対するトレーニングを行っているところもあります。

トレーニングを受ける前提として、受講する親が、発達障害を持つ子どもへの関わり方に悩み、改善したいという意欲を持っていることが求められます。

改善意欲がなかったり、トレーニングの輪を乱したりする親の場合は、参加を断られたり、途中で参加できなくなったりすることがあります。

また、ペアレントトレーニングは言葉を使って子供に関わる内容が多いため、子どもが言葉によるコミュニケーションが取れるようになってから受講する方が効果が得やすいものです。

ペアレントトレーニングの内容

一般的なペアレントトレーニングの内容は、次のとおりです。

ただし、主催する団体等によって細かな違いはあるので、事前に詳しい説明を受けることをおすすめします。

親子の関係性の悪循環を理解する

通常、親子の関係性に問題がある場合、親子の関わりや行動に悪循環が生じているものです。

例えば、次のような場合が考えられます。

  1. 子どもが問題行動を起こす
  2. 親が頭ごなしに叱る
  3. 子どもは、「どうせダメな子なんだ。」と思い、反抗したり、反省する意欲を持てなかったりする
  4. 親は、子どもの態度にガッカリし、態度に出してしまう
  5. 子どもは、ますます意欲をなくして反抗する(1.に戻る)

ペアレントトレーニングを受ける親は、子どもへの関わり方や関係性に悩みや不安があり、改善意欲を持っていますが、目の前の出来事への対応に手いっぱいで、悪循環に気づいていないことが少なくありません。

そのため、まずは、親子の関係性の悪循環に目を向けるところから始めます。

子どもの行動の分類

日常生活における子どもの行動について、次の3つに分類します。

  • 好ましい(増やしたい)行動:家事を手伝う、学校の準備をする、兄弟の面倒を見るなど
  • 好ましくない(減らしたい)行動:宿題をしない、好き嫌いをする、言うことを聞かないなど
  • 許しがたい(絶対に止めさせたい)行動:他人に対する暴力、自傷行為、物を壊すなど

親子の行動の振り返りと適切な関わり方の学習

子どもが好ましくない行動や止めさせたい行動について、状況や頻度、親の対応、子どもの反応を思い出し、言語化もしくは文章化して、冷静かつ客観的に振り返ります。

そして、親の関わり方のポイントを学習するとともに、実際に子供が問題行動を起こした場面をロールプレイで再現し、学習したことを実践してみます。

一方で、好ましい行動についても、状況、親の対応、子どもの反応を書きだします。

その上で、子どもの心に響く褒め方や、子どもの良いところを見つけるコツを学習します。

上手な指示の出し方の学習

例えば、嫌がる子どもに宿題をさせる時や、おもちゃを片付けさせる時などは、親子げんかになったり、子どもが言うことを聞かなかったりしやすいものです。

こうした場面で、子どもが自発的に好ましい行動(親がさせたい行動)を取れるような、上手な指示の出し方や、子どもが指示を聞かなかった時の対応について学習します。

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ペアレントトレーニングに関するよくある誤解

ペアレントトレーニングが発達障害の子どもを持つ親のトレーニングとして注目され、たくさんの親が興味関心を持つようになるにつれて、いくつかの誤解も生じています。

「問題のある親が指導を受けるトレーニングだ。」という誤解

ペアレント(親)トレーニング(訓練)という名前から、問題のある親を指導するものだと誤解している人がいます。

しかし、ペアレントトレーニングは、「悩みや不安が強くてうまく発揮できていないけれど、親が元々持っている「子供を育てる力」」を引き出すためのトレーニングで、親を問題視して指導するためのものではありません。

「無視を許すトレーニングだ」という誤解

ペアレントトレーニングのカリキュラムには、「無視をする」という内容が含まれています。

しかし、ペアレントトレーニングにおける無視は、子どもが自分の行動が好ましくないことだと気づかせるための行動で、いじめや児童虐待で問題となる無視とは意味合いが異なります。

また、子どもが好ましくない行動を止めるとすぐ褒めるなど、子どもの心をケアするためのテクニックも同時に学習します。

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