押し出し反射(原始反射)とは?離乳食を食べない原因?消失しないと異常?

押し出し反射 赤ちゃん 原始反射

赤ちゃんは、無力な存在だと思われがちです。

しかし実は、五感はしっかり発達していますし、原始反射が備わっているため、授乳など生活に必要なことは生まれたばかりの頃から行うことができます。

押し出し反射は、原始反射の一つで、母乳やミルクを飲むための原始反射(哺乳反射)と同じ口の反射です。

押し出し反射は、離乳食の開始時期と深く関わっています。

これから離乳食を開始する予定がある場合や、赤ちゃんが思うように離乳食を食べないと悩んでいる場合は、まずは押し出し反射のことを知っておきたいものです。

この記事では、押し出し反射とは、哺乳反射との関係、出現時期と消失時期、離乳食との関係について紹介します。

押し出し反射(舌挺出反射)とは

押し出し反射 赤ちゃん 原始反射

押し出し反射とは、赤ちゃんが生まれながらに持っている反射(原始反射)の一つで、形のある物が舌に触れると、舌で物を押し返そうとする原始反射のことです。

つまり、母乳やミルク以外を口にしない時期に、固形物が口に入ると反射的に口から出そうとするのが押し出し反射です。

生まれたての赤ちゃんは、母乳やミルクを飲むのが精いっぱいで、固形物を咀嚼したり飲み込んだりする機能は発達していません。

そのため、固形物が誤って口の中に入ると、喉に詰まって窒息するリスクが高いものです。

押し出し反射は、誤飲や窒息を予防するという大切な役割を果たしています。

一方で、早めに離乳食を始めた赤ちゃんの場合、押し出し反射によって離乳食を吐き出してしまうことがあります。

押し出し反射と舌挺出反射

押し出し反射は、舌挺出反射と呼ばれることもあります。

舌挺出反射と書いて「ぜつていしゅつはんしゃ」と読みます。

読みにくさもあり、一般的には押し出し反射が使用されています。

原始反射とは

押し出し反射は原始反射の一つです。この機会に原始反射の概要も押さえておきましょう。

原始反射とは、赤ちゃんが胎外の環境に適応して生きていくために必要な機能です。

反射とは、感覚器から得たある刺激に対してある反応を示すことで、脊髄と脳幹が中枢の役割を果たしています。

原始反射は、健康な赤ちゃんの場合、お母さんの胎内にいる頃に出現して、生まれたての頃から機能し、中脳や大脳皮質など高次の脳が成熟するにつれて消失していきます。

引用:赤ちゃんの原始反射とは?一覧(種類、出現・消失時期)は?新生児に起こる?|乳児期の子育て

原始反射は、赤ちゃんが自分の意思で行動できるようになるまでのサポート機能であり、成長とともに自然消失していきます。

また、原始反射が繰り返し起こることは、運動機能の発達にも寄与します。

しかし、生まれつきまたは生まれた後の病気や障害が原因で原始反射が出現しないことがあり、また、十分なサポートができない程度に弱かったり、いつまでも消失しなかったりすることもあります。

主な原始反射は、以下のとおりです。

  • 交叉伸展反射
  • 屈筋逃避反射
  • 手掌把握反射
  • 足底把握反射
  • バビンスキー反射
  • ギャラン反射
  • 陽性支持反射
  • 台乗せ反射
  • 自立歩行反射
  • 哺乳反射(探索反射、捕捉反射、吸啜反射、嚥下反射)
  • 押し出し反射
  • 引き起こし反射
  • モロー反射
  • 緊張性迷路反射
  • 非対称性緊張性頸反射
  • 対称性緊張性頸反射

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押し出し反射と哺乳反射

押し出し反射 赤ちゃん 哺乳反射 原始反射

押し出し反射は、形のある物を舌で押し返す反射だと紹介しましたが、この反射が起きないことがあります。

お母さんのおっぱい(乳首)や哺乳瓶の乳首が口の中に入ったときです。

赤ちゃんには押し出し反射以外にもたくさんの原始反射が備わっており、その中の一つが哺乳反射です。

哺乳反射とは、生まれたての赤ちゃんが母乳やミルクを飲むための反射で、探索反射、捕捉反射、吸啜反射、嚥下反射の4つで成り立っています。

  • 探索反射:唇や唇の周りに触れた物の方を見て口を開く原始反射
  • 捕捉反射:唇や唇の周りに触れた物を唇と舌でくわえようとする原始反射
  • 吸啜反射:口の中に入ってきた物をくわえて吸う原始反射
  • 嚥下反射:口の中に流れ込んだ液体を飲み込む原始反射

母乳やミルクを飲むことは、赤ちゃんが必要な栄養を摂取するために必要不可欠なので、哺乳反射の発動条件を満たす時は、押し出し反射は起こらないようになっています。

ただし、乳首と勘違いして指や柔らかい物に吸い付くこともあるため、注意が必要です。

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押し出し反射はいつから(出現時期)いつまで(消失時期)

押し出し反射 赤ちゃん 消失

押し出し反射が出現する時期と消失する時期を確認しておきます。

消失する時期は、離乳食を始める上で重要になるため、覚えておきたいものです。

いつから(出現時期)

押し出し反射は、在胎28週頃に獲得され、出生後すぐに確認することができます。

いつまで(消失時期)

押し出し反射の消失時期は、生後5ヶ月~6ヶ月です。

生後5~6ヶ月は、離乳食を開始する時期です。

離乳食を食べない原因は押し出し反射かもしれない?

押し出し反射 赤ちゃん 離乳食

繰り返しになりますが、押し出し反射は口に入った固形物を異物と見なして口の外に押し出す反射です。

つまり、押し出し反射が消失する前に離乳食を開始すると、離乳食に反応して押し出し反射が起こることがあるのです。

生後5ヶ月になったからといって離乳食を始めても、押し出し反射が消失していないと、赤ちゃんは思うように離乳食を食べてくれません。

口に入れても離乳食を吐き出しまうことがあり、何度か繰り返すとスプーンが口に触れることすら嫌がるようになってしまいます。

始めた頃の離乳食は水っぽいため、反射が起こらず飲み込んでくれることもありますが、あくまで偶然によるものです。

離乳食を開始したものの押し出し反射が消失していないことが分かった場合、無理に離乳食を食べさせようとせず、押し出し反射が消失するのを待つのが基本です。

こまめに押し出し反射の有無を確認し、反射が弱まってきたのを見計らって離乳食を再開しましょう。

無理に食べさせると、赤ちゃんが離乳食を食べさせられることに苦痛を感じるようになり、離乳食を食べない原因になってしまいます。

押し出し反射の確認方法

押し出し反射が消失したか否か確認するには、スプーンを赤ちゃんの口に入れてみる方法が効果的です。

口に入れたスプーンを押し出す動きがなくなっていれば、押し出し反射が消失したと考えることができます。

なお、スプーンの代わりに指を赤ちゃんの口に入れてみる人もいますが、不衛生なのでおすすめはできません。

また、指のように柔らかいものでは、乳首と見なされて反射が消失していないのに反応しないことがあるため、確度も落ちます。

押し出し反射の異常

生後6ヶ月を過ぎても押し出し反射が消失しない場合、脳や神経系の異常の可能性を疑います。

家庭で対応できることはないため、いつまでも離乳食を押し出そうとするなど「おかしいな。」と思う状況が続いた場合、6ヶ月健診で相談するか、小児科を受診させてください。

まとめ

押し出し反射は、赤ちゃんの口に固形物が侵入した場合に起こる反射で、誤飲などを防ぐ役割を果たしています。

一方で、押し出し反射が残るうちに離乳食を始めると、離乳食を吐き出してしまうため、注意が必要です。

まずはスプーンなどで反射の有無を確認し、消失したことを確認してから離乳食を開始してください。

また、押し出し反射がいつまでも消失しない、出現しないなどの異常が見られる場合は医師に診てもらうことが大切です。

なお、押し出し反射が消失した後で離乳食を続ける中で、赤ちゃんが離乳食を吐き出すことがあります。

「押し出し反射が復活した。」と思うかもしれませんが、違います。

赤ちゃんが離乳食の味や触感を嫌がって自らの意思で吐き出しているのです。

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