シャフリングベビーとは?特徴は?原因は発達障害?

赤ちゃん シャフリングベビー 特徴

赤ちゃんは、お座りした状態でお尻をズリズリ引きずって移動していませんか?

もし、このような移動をしていたらシャフリングベビーかもしれません。

シャフリングベビーは、お尻をズリズリ引きずるいざりばい(尻ばい、座りばい)などを特徴とする赤ちゃんのことです。

どのような原因でシャフリングベビーになり、どのような特徴があるのでしょうか?

この記事では、シャフリングベビーの概要、原因、特徴、シャフリングベビーに似た症状が現れる病気や障害について紹介します。

シャフリングベビーとは

シャフリングベビーとは、乳児期後半(生後6ヶ月から生後1歳頃)になっても、四つん這いになってハイハイしようとせず、座った姿勢のままで移動したり、立たせようとすると嫌がったりする赤ちゃんのことです。

シャフリングベビーの名前は、英語のshuffle(足を引きずって歩く)からきています。

座った姿勢で移動することを「いざりばい」と呼ぶことから、シャフリングベビーのことをいざりっ子と呼ぶこともあります。

シャフリングベビーは病気ではありませんが、病気や障害が原因でシャフリングベビーに似た特徴を示すこともあります。

そのため、赤ちゃんの様子を注意深く観察し、気になったら早めに小児科を受診することが大切です。

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シャフリングべビーの原因

シャフリングベビーの原因は、現在の医学では解明されていません。

ただし、シャフリングベビーの赤ちゃんには、足の筋肉量が少ない、下半身の筋肉の張りが弱いなどの特徴が見られることが分かっており、これらが原因で、立ち上がったり歩いたりするのが遅くなる傾向があると考えられています。

また、シャフリングベビーの親やきょうだいのうち約40%にいざりばいをした経験があるという報告もあり、遺伝の影響も指摘されています。

ただし、これらの原因によるシャフリングベビーの多くは生後2歳頃には一人歩きを始め、その後は問題なく発達していきます。

一方で、発達障害や神経疾患などが原因でシャフリングベビーに似た症状が現れることもあります。

シャフリングベビーの特徴

シャフリングベビー(病気や障害ではない場合)の特徴は、次のとおりです。

  • 首すわりは問題なく完成する
  • うつぶせ寝を嫌がり、うつ伏せに寝かせると寝返り返りする
  • 寝返りをしようとしない
  • お座りは問題なく完成する
  • いざりばい(お座りした状態で、おしりでズリズリ移動する方法)する
  • 両脇を持って抱えても、足を地面につけようとしない(エアお座りをしていて、立とうとしない)
  • ハイハイをしない(ただし、歩き始めた後はハイハイするようになる)
  • 歩き始めるのが遅い(1歳6ヶ月を過ぎても歩かないこともある)

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シャフリングベビーに似た症状が現れることがある病気や障害

シャフリングベビーに似た症状が現れることがある主な病気や障害は、以下のとおりです。

  • 発達障害
  • 脳性麻痺
  • 精神遅滞
  • 先天性ミオパチー

発達障害

発達障害とは、行動やコミュニケーション、社会適応の問題を主とする障害のことです。

主な発達障害は、自閉症、広汎性発達障害(自閉性スペクトラム障害)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などで、生まれつきの障害であることと、脳の一部の機能に障害があることが特徴です。

主な症状には、まねをしない、人見知りしない、表情が乏しい、声をかけても反応がない、抱っこを嫌がるなどがあります。

ただし、発達障害は個人差が大きく、また、同時にいくつもの発達障害がある人も少なくないため、同じ診断がついていても特徴や課題は一人ひとり違います。

発達障害の子どもの親から、子どもが乳児期の頃のエピソードを丹念に聞くと、いざりばいなどシャフリングベビーに似た症状が見られたという話が出てくることがあります。

ただし、「発達障害=シャフリングベビー」ではなく、発達障害の子どもに必ずシャフリングベビーに似た症状が現れるわけでもありません。

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脳性麻痺

赤ちゃんの脳性麻痺とは、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるときから新生児期までの間に、何らかの原因で脳が障害され、脳の機能が著しく失われた状態のことです。

生まれてすぐに脳性麻痺と診断されることはまれで、多くの場合、赤ちゃんが成長するにつれて症状がはっきり現れるようになり、定期健診や小児科を受診した際に診断されます。

脳性麻痺の症状の一つとして、定型発達児には見られないズリバイやハイハイなどが確認できることがあります。

ただし、発達障害と同じで、「脳性麻痺=シャフリングベビー」ではありません。

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知的障害

知的障害とは、知能の発達が標準より遅れ、社会適応やコミュニケーション能力など、日常生活に必要な能力全般に障害が生じている状態です。

「発達障害=知的障害」、「発達障害がある赤ちゃんはみんな知的障害がある。」と思っている人が少なくありません。

しかし、発達障害と知的障害は別のものですし、アスペルガー症候群のように、知的障害のない発達障害も存在しています。

知的障害の赤ちゃんは、首すわりや運動発達が遅く、定型発達児には見られない動きやしぐさが確認できることも多いため、早い時期に気づきやすいものです。

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先天性ミオパチー

先天性ミオパチーとは、発達や発育の遅れ、筋力の低下や筋緊張の低下を主な症状とする病気です。

遺伝子の異常が原因で、赤ちゃんが生まれてすぐ、または、乳児期早期に発症します。

進行しないものとゆっくり進行するものがあり、いずれも骨格筋を侵していきます。

重症(乳児重症型)の場合、全身の筋力と筋緊張が低下するため、表情が乏しく、呼吸や燕下の障害もあって経管栄養が必要になります。

お座りまでできるようになる赤ちゃんはごく少数ですし、たいていは生後1歳を迎える前に亡くなってしまいます。

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シャフリングベビーへの対応

下半身の筋肉の張りが弱く筋肉量が少ないことが原因なのか、病気や障害の影響でシャフリングベビーに似た症状が現れているのかによって、対応は異なってきます。

前者の場合は、発達の個人差の範囲内なので、赤ちゃんの発達ペースを見守ってあげることが何より大切になります。

つまり、基本的には経過観察です。

無理にハイハイや立ち歩きの練習をさせてしまうと、かえって身体を痛めて発達が遅れてしまうリスクがあるため、注意してください。

一方で、病気や障害が原因であると考えられる場合は、病気や障害に応じた治療が必要になります。

ただし、お父さんお母さんがシャフリングベビーの原因を判断することは困難なので、シャフリングベビーに特徴的な行動が見られた場合は、新生児ミオパチーなど深刻な病気の可能性も考えて、早めに小児科を受診するようにしてください。

まとめ

シャフリングベビーは、多くの場合、生後2歳頃にはいざりばいなど特徴的な症状が自然に消失し、その後は、定型発達児と変わらない発達を遂げていきます。

ただし、中には病気や障害が原因で症状が生じていると考えられる場合もあるため、親としては、赤ちゃんにシャフリングベビーの症状が見られた場合は、早めに受診させてあげることが大切です。