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乳児期の子育て

赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群とは?呼吸が止まる原因、症状、治療は?

赤ちゃん 睡眠時無呼吸症候群 呼吸が止まる 原因

赤ちゃんが、眠っている間に大きないびきや10秒を超える無呼吸状態を繰り返している場合、睡眠時無呼吸症候群かもしれません。

大人の睡眠時無呼吸症候群については、以前からニュースなどで取り上げられて社会的に認知されていましたが、実は、赤ちゃんも寝ている間に呼吸が止まることがあります。

ただし、赤ちゃんの呼吸が止まっていたら必ず睡眠時無呼吸症候群というわけではなく、生まれてから数ヶ月間だけ見られる独特の呼吸(周期性呼吸)や、無呼吸発作の影響による場合もあり、それぞれ取るべき対応が異なります。

どうして赤ちゃんの呼吸が止まるのでしょうか。

呼吸が止まることで赤ちゃんにどのような影響があり、親としてはどう対応すればよいのでしょうか。

この記事では、赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群の概要、原因、症状、治療、について紹介します。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に何度も呼吸が止まる病気のことです。

具体的には、以下のいずれかもしくは両方の要件を満たす状態です。

  • 10秒間を超える無呼吸状態が、1時間に5回以上ある
  • 10秒間を超える無呼吸状態が、1回の睡眠中(7時間)に30回以上ある

英語では「Sleep Apnea Syndrome」と表記しますが、単語の頭文字をつなげて「SAS(サス)」と呼ばれることが多くなっています。

日本においては、「睡眠時無呼吸症候群」や「SAS(サス)」と呼ばれています。

睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に起こるため、本人だけでなく周囲の人も気づきにくく、発見や治療が遅れる傾向があります。

呼吸が1時間も2時間も止まるわけではないため、窒息などで命を落とすリスクはほぼありませんが、肺や心臓への負担が大きく、呼吸器系や循環器系の病気を引き起こすリスクがあります。

また、眠りが浅くなるため、起きた時に頭痛がすることや、日中に強い眠気を感じることが多くなります。

一般的には成人男性が発症しやすい病気だと思われがちですが、女性でも発症しますし、赤ちゃんや子どもでも発症することがあります。

周期性呼吸

周期性呼吸とは、浅い呼吸、深い呼吸、無呼吸状態を周期的に繰り返すことです。

生まれたてから生後3ヶ月前後までの赤ちゃんは、呼吸のリズムを調節するシステム(呼吸中枢)が未発達で呼吸のリズムを作ることができず、①浅い呼吸、②深い呼吸、③浅い呼吸、④呼吸を止めるという周期性呼吸をしています。

呼吸を止める時間は5~10秒間/回程度で、体内に酸素が不足する(二酸化炭素が溜まる)と、呼吸中枢が呼吸を再開させます。

そのため、呼吸が止まったままになることはありません。

呼吸中枢の発達によって呼吸のリズムが調節できるようになるにつれ、無呼吸の時間は自然消失します。

無呼吸発作

無呼吸発作とは、眠っている赤ちゃんが無呼吸状態を繰り返す状態です。

具体的には、以下のいずれかの症状が見られる場合を無呼吸発作といいます。

  1. 寝ている赤ちゃんの呼吸が20秒間を超えて止まる
  2. 呼吸が止まる時間に関わらず、チアノーゼ(酸素不足で唇や爪先が紫色になる)や徐脈(脈拍が異常にゆっくりになる)を伴う

睡眠時無呼吸症候群よりも深刻な症状をもたらすことが多く、最悪の場合は命を落とすこともあります。

周期性呼吸や無呼吸発作については、関連記事で詳しく紹介しています。

関連記事

赤ちゃんの呼吸が止まる原因は無呼吸発作?周期性呼吸との違いと治療法は?


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睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠時無呼吸症候群が継続すると、身体に大きな負担がかかり、赤ちゃんの生活リズムや成長発達に悪影響を与えます。

睡眠時無呼吸症候群が赤ちゃんに及ぼす影響

睡眠時無呼吸症候群の症状は、「眠っている間に無呼吸状態になるだけ」だと勘違いしている人が少なくありません。

確かに主な症状は「10秒以上の無呼吸状態が繰り返されること」ですが、それによって生じる身体への負担は計り知れませんし、赤ちゃんの成長発達に大きな影響を与えることになります。

無呼吸状態から始まり、赤ちゃんの身体や成長発達に影響を及ぼす大まかな流れは、以下のとおりです。

  1. 眠っている間に無呼吸状態を繰り返す
  2. 血中の酸素濃度が低下する
  3. 不足した酸素を補うために呼吸数を増やす
  4. 心拍数が上がって心臓に負担がかかる
  5. 呼吸中枢や身体の一部が覚せいして睡眠が浅くなる
  6. 成長ホルモンが十分に分泌されなくなる

赤ちゃんの場合、睡眠時無呼吸症候群によって睡眠が浅くなると、昼間に強い眠気を感じる、集中力が低下する、情緒不安定になる、攻撃的になる(気が短くなる)といった症状が現れることがあります。

また、成長ホルモンの分泌が不十分になることで身体の成長発達が遅れがちになります。

これらのことが影響し、保育園など集団生活の中で勝手な行動を繰り返したり、他の子どもとのトラブルが絶えなくなったり、体格が小さいことでいじめられたりする可能性も出てきます。

睡眠時無呼吸症候群の症状1:眠っている時

睡眠時無呼吸症候群の具体的な症状を見ていきましょう。

まずは、眠っている時の症状です。

  • 10秒間を超える無呼吸を繰り返す
  • 寝息が荒く大きくなる
  • 息苦しそうにすることがある
  • 大きないびきが継続する
  • 口を開けて口呼吸している
  • 眠りが浅くなり、ちょっとした刺激で目を覚ます
  • 大量に寝汗をかく
  • 寝相が悪くなる

10秒間を超える無呼吸状態だけでなく、眠りが浅くなる、口呼吸、大きないびき、荒い寝息など様々な症状が現れます。

こうした眠っている間の症状が継続することにより、寝起きや日常生活においても様々な症状が現れるようになります。

睡眠時無呼吸症候群の症状2:起床時

  • 起こしてもなかなか起きない
  • 寝起きの機嫌が悪い
  • うつろな表情のままボーっとしている
  • 起こした後で放っておくと、また寝てしまう

起床時に見られる症状の多くは、睡眠時無呼吸症候群によって眠りが浅くなり、睡眠リズムが変化したり睡眠不足になったりすることで怒ります。

睡眠時無呼吸症候群の症状3:日中

  • 常に眠たそうにしている
  • ボーっとしていることが増える
  • 機嫌が悪い、もしくは、ちょっとしたことでぐずるようになる
  • 口を開けていることが多くなる
  • 口呼吸になり、呼吸が荒くなる
  • 鼻づまりがひどい
  • 食欲が低下する

睡眠時無呼吸症候群になると、日中にもこうした症状が現れるようになります。

また、常に眠気を感じている状態では何事もやる気が起きず、運動機能や言語機能の獲得が遅れがちになりますし、口呼吸を続けると体調を崩しやすくなったり、口内環境が悪化したりするなど、二次的な症状も次々と生じます。

その結果、赤ちゃんの成長発達に深刻な影響を与えることになります。

睡眠時無呼吸症候群の症状4:成長発達への悪影響

  • 無呼吸発作を繰り返すようになる
  • 生活リズムや睡眠リズムが崩れる
  • 成長ホルモンが十分分泌されず、身体の成長発達が遅れる
  • 情緒が不安定になる
  • イライラしやすく、すぐにキレる性格になる
  • 集中力や注意力が低くなる
  • 呼吸器系や内臓系の病気を発症する
  • 乳幼児突然死症候群(SIDS)で命を落とす

睡眠時無呼吸症候群の症状が続くと、より深刻な無呼吸発作を繰り返すようになったり、乳幼児突然死症候群(SIDS)によって命を落としたりするリスクが高くなります。

また、集中力や注意力の低下、様々な病気の発症、短気な性格や情緒不安定などによって円滑な社会生活が送れなくなることもあります。

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赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群の原因

赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群の原因は、大きく2つに大別することができます。

  • 上気道の狭窄もしくは閉塞
  • 呼吸中枢の異常

赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群の原因1:上気道の狭窄もしくは閉塞

上気道とは、呼吸器のうち鼻から喉まで(鼻、鼻腔、鼻咽腔、咽頭、喉頭)のことです。

睡眠時無呼吸症候群の原因の一つは、上気道が何らかの原因で狭くなる(狭窄)か閉じる(閉塞)ことです。

赤ちゃんの上気道が狭くなるもしくは閉じる原因としては、以下のものを挙げることができます。

  • 扁桃腺の肥大(扁桃腺が肥大して空気の通り道が狭くなる)
  • 鼻炎(アレルギー性、副鼻腔炎、慢性鼻炎などの影響で鼻がつまる)
  • 頭蓋骨の発育不良・異常(鼻周辺の骨の発育不良や異常により、口や鼻の空洞が狭くなる)

赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群の原因2:呼吸中枢の異常

何らかの原因で呼吸中枢が十分に機能していない場合にも、睡眠時無呼吸症候群になることがあります。

肺、胸郭、呼吸筋など呼吸に関する器官に異常はないにも関わらず、呼吸についての命令が来ないため無呼吸状態になるのです。

呼吸中枢に異常がある場合、より深刻な無呼吸発作が起こるリスクも高くなります。

赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群の治療

赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群の治療方法は、以下のとおりです。

  • 手術療法
  • 保存療法・対症療法

赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群の治療1:手術療法

睡眠時無呼吸症候群が上気道の狭窄もしくは閉塞によって起こっている場合、その原因となる病気を治療することで症状をなくすことができます。

ただし、手術療法は、身体にかかる負担がとても大きいため、手術に耐えられる年齢になるまで待つことが多く、乳児期のうちに手術に踏み切ることは多くありません。

赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群の治療2:保存療法・対症療法

上気道の狭窄もしくは閉塞による赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群の治療として多いのが、保存療法と対症療法の組み合わせです。

手術によって治療できる年齢になるまで、赤ちゃんにも使える薬で症状の悪化を防ぐとともに、表面化している症状を抑えるのです。

原因となる病気によって薬の種類や用法用量は変わりますが、赤ちゃんの健康に与える影響を慎重に考慮して治療が行われることになります。

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まとめ

赤ちゃんの睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に症状が起こる病気なので、なかなか気づきにくいものです。

しかし、赤ちゃんは、低月齢のうちは一日の大半を寝て過ごすので、こまめに呼吸やいびきを確認する習慣をつけておくことで早期に発見しやすくなります。

また、起床時や日中に現れる症状も多いので、赤ちゃんの様子が「いつもと違う」と感じたら、早めに小児科を受診させてあげましょう。

赤ちゃんの「呼吸が止まる」という症状は、睡眠時無呼吸症候群だけでなく、低月齢時の周期性呼吸と無呼吸発作によっても起こりますが、大切なのは「呼吸が止まる原因は何か。」ではなく「呼吸が止まるという事実」で、気がついた時点ですぐ受診させることが大切です。

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