新生児・赤ちゃんの胃軸捻転症とは?原因、症状、対処は?入院手術は必要?
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乳児期の子育て

新生児・赤ちゃんの胃軸捻転症とは?原因、症状、対処は?入院手術は必要?

赤ちゃん 乳児 新生児 胃軸捻転症

新生児や乳児期の赤ちゃんに、次のような症状はありませんか?

  • おなかがやけに張っている
  • 1日中おならをしている
  • げっぷが出にくい
  • 1日中ぐずって泣き続けている
  • 母乳やミルクを頻繁に吐き出してしまう

どれも、新生児期から低月齢の赤ちゃんにはよく見られる症状ですが、複数の症状が継続的にみられる場合は、胃軸捻転症という病気の可能性があります。

胃軸捻転症は、母乳やミルクがうまく飲めなくなったり、おならが出ずにお腹がパンパンに張ったりするため、赤ちゃんにとってはとても苦しいものです。

特に、新生児期には見過ごされやすく、また、症状が悪化しやすい傾向があるため、親が胃軸捻転症について正しい知識を持ち、赤ちゃんのちょっとした症状も見逃さず、早期治療につなげてあげることが大切です。

このページでは、胃軸捻転症の概要、原因、症状、他の病気との見分け方、診断、対処法について紹介します。

新生児・赤ちゃんの胃軸捻転とは

胃軸捻転とは、胃がねじれることで食道を圧迫し、おなかの痛みや張り、嘔吐、頻回のおならなどの症状を生じさせる病気です。

赤ちゃんの胃軸捻転症は、新生児期から生後1、2ヶ月頃の発症が多くなっています。

胃軸捻転症の分類

胃軸捻転症は、ねじれ方によって長軸捻転と短軸捻転に分類されます。

また、症状の起こり方によって、急性胃軸捻転、慢性胃軸捻転、反復性胃軸捻転に分類されます。

新生児や赤ちゃんの胃軸捻転のほとんどは慢性胃軸捻転なので、以下の原因、症状、対処については、慢性胃軸捻転を中心に紹介します。

胃軸捻転症の原因

大人の胃は、靭帯、腹膜、腸間膜にしっかり固定されており、多少の揺れや衝撃ではビクともしません。

しかし、新生児期から乳児期の赤ちゃんの胃は、大人に比べると固定が弱く、ちょっとした体の動きや外からの衝撃で簡単にねじれてしまいます。

また、生まれつき胃の位置が変わりやすい体質や、横隔膜の病気が原因で胃軸捻転が起こることもあります。

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胃軸捻転症の症状

新生児や赤ちゃんが発症しやすい慢性胃軸捻転症の主な症状は、次のとおりです。

  • おなかの痛み
  • おなかの張り
  • 繰り返すおなら
  • 繰り返す嘔吐
  • 食欲がなくなる
  • 1日中ぐずり泣きを続ける

新生児期から低月齢の赤ちゃんは、授乳時にたくさんの空気を飲み込み、おなかに溜めてしまいます。

出産した病院の医師や看護師から「授乳後は赤ちゃんにげっぷをさせるように。」と指導されるのは、飲み込んだ空気をおなかに溜めず、げっぷで口から出させるためです。

しかし、胃軸捻転によって胃が食道を圧迫すると、上手にげっぷが出せなくなり、飲み込んだ空気がおなかに溜まります。

その結果、おなかがパンパンに張り、痛みを感じることもあります。

口から出せない空気(ガス)はおならとして出るため、おならを繰り返すようになります。

また、おなかが苦しくなると、飲んだ母乳やミルクを吐き、嘔吐を繰り返すうちに食欲もなくなっていきます。

胃軸捻転を発症した赤ちゃんは、あおむけに寝かせると激しく泣きますが、これは、胃のねじれがひどくなり、おなかの痛みや張りが増してしまうためです。

抱っこすると胃のねじれが改善されるので泣き止みますが、布団に寝かせたとたんに火を噴いたように泣き出してしまいます。

他の病気(幽門狭窄症、ヒルシュスプルング病)との区別

胃軸捻転症とよく似た症状を持つ赤ちゃんの病気に、幽門狭窄症とヒルシュスプルング病があります。

幽門狭窄症

幽門狭窄症とは、何らかの原因で幽門(胃の出口部分)が狭くなる病気です。

幽門狭窄症の主な症状は、おなかの張り、胃の不快感、噴水のような激しい嘔吐です。

放置すると、胃拡張や体重減少を招き、赤ちゃんの成長に悪影響を及ぼすリスクがあります。

胃軸捻転症と幽門狭窄症の見分け方

おならの回数と嘔吐の仕方で見分けます。

幽門狭窄症は、胃軸捻転よりも激しい嘔吐を繰り返しますが、おならはあまり出ません。

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ヒルシュスプルング病

ヒルシュスプルング病とは、腸の神経節細胞が生まれつき無く、消化管の働きをうまく制御できないことにより、重い便秘や腸閉塞を引き起こす病気です。

赤ちゃんの命に関わる危険な病気で、手術をはじめとする長期間の治療が必要になります。

ヒルシュスプルング「氏」病と呼ばれることもあります。

胃軸捻転症とヒルシュスプルング病の見分け方

うんちとおならの回数で見分けます。

ヒルシュスプルング病は、うんちもおならの回数が極めて少ないので、見分けは難しくありません。

胃軸捻転症の診断

おなかのCT検査、胸やおなかのX線検査、胃の造影検査により、胃がねじれているかどうかや程度を確認した上で診断されます。

胃軸捻転症の治療(対処)

赤ちゃんの胃軸捻転症のほとんどは、生後4ヶ月頃には胃が靭帯で固定されて自然と解消するため、診断を受けても家庭における経過観察となることが多いものです。

しかし、赤ちゃんにとっては、強い苦しさや不快さを感じる病気なので、適切に対処してあげることが大切です。

なお、幽門狭窄症やヒルシュスプルング病といった重い病気と似た症状があることから、「赤ちゃんが苦しそうにしていたら、まずは小児科に相談してみる。」という子育ての原則を守ることをおすすめします。

家庭でできる胃軸捻転症の治療(対処)

家庭でできる胃軸捻転症の治療(対処)には、①うつぶせに寝かせる、②肩に抱えてげっぷさせる、③授乳回数を増やし、1回あたりの授乳量を減らす方法があります。

小児科を受診した場合は、浣腸でおならを出す治療が行われます。

うつぶせに寝かせる

うつぶせに寝かせると、あおむけに寝かせた時よりもおなかの痛みや張りが改善されますし、げっぷも出やすくなります。

ただし、首がすわる前の赤ちゃんのうつぶせ寝は、乳幼児突然死症候群(SIDS)や窒息のリスクがつきまといます。

親がそばで見守っている状態で、赤ちゃんが息苦しさを感じない態勢でうつぶせに寝かせ、赤ちゃんが寝たらあおむけに戻しましょう。

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肩に抱えてげっぷさせる

肩に抱えるように抱っこすると、うつぶせに寝かせた時のように胃のねじれが改善され、げっぷが出やすくなります。

うつぶせに寝かせる時と同じで、首がすわる前の赤ちゃんの場合は慎重に対応してあげましょう。

ポイントは、赤ちゃんの頭を親の肩に乗せるように抱っこすることです。

ソファなどに深くもたれた状態だと、親も赤ちゃんも身体への負担が少なくて済むはずです。

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授乳回数を増やし、1回あたりの授乳量を減らす

哺乳反射で母乳やおっぱいを飲んでいるうちは、空気をたくさん飲み込んでしまいます。

普段よりも1回あたりの授乳量を減らし、授乳後すぐにげっぷを出させることで、おなかに空気がたまる前に出させてあげるようにします。

1回あたりの授乳量を減らすと赤ちゃんはおなかが空きますし、栄養も不足してしまうので、授乳回数を増やして1日当たりの授乳量が変わらないよう注意してください。

浣腸による治療

腸管にたまったガスを出すことで、胃のねじれはいったん元に戻ります。

そのため、小児科を受診すると、浣腸しておならを出させる治療が行われることがあります。

ただし、浣腸の後に何も対処しないままだと、再び胃がねじれるリスクがあるので、うつぶせに寝かせる、肩に抱えてげっぷさせる、授乳量や回数の調整について医師から指導されるはずです。

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まとめ

胃軸捻転症は、程度の差はあるものの、比較的多くの赤ちゃんが発症する病気です。

命の危険まではありませんが、赤ちゃんにとっては辛い病気なので、できるだけ早く気づいて対処してあげましょう。

また、幽門狭窄症やヒルシュスプルング病といった重い病気と似た症状があるので、判断に迷う場合はまず小児科に相談しましょう。

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