閉じる
  1. 新生児黄疸の原因と数値は?症状はいつまで?治療法は?
  2. 赤ちゃんの予防接種の前後でチェックしておきたいこと
  3. 赤ちゃんが風邪!咳、鼻水、発熱、下痢症状への対応と病院受診の目安
  4. 赤ちゃん・幼児の頃からチェックしたい発達障害の種類と特徴
  5. 新生児生理的体重減少とは?原因と計算法は?異常があるときの症状は?
  6. 赤ちゃんの医療費控除とは?対象と計算式は?申請は確定申告で?
  7. 赤ちゃんの予防接種のスケジュールは?定期接種と任意接種の違いは?
  8. 赤ちゃんの鼻水の原因と対応は?黄色や透明だと病院受診?
  9. 意外と知らない予防接種ワクチンの副反応(副作用)、種類、接種方法
  10. 赤ちゃんの発達障害の特徴と兆候、診断時期は?知的障害との違いは?
閉じる

乳児期の子育て

フロッピーインファント(低緊張児)とは?原因と症状、治療方法は?

赤ちゃん 病気

フロッピーインファントという言葉を知っていますか?

フロッピーインファントは、筋肉の緊張が低下している赤ちゃんのことで、低月齢のうちから健常な赤ちゃんとは違った特徴が見られます。

この記事では、フロッピーインファントの原因、症状、特徴、治療について紹介します。

フロッピーインファント(低緊張児、フロッピーベビー)とは

フロッピーインファントとは、筋肉の緊張が低下して柔らかくなった赤ちゃんのことです。

「筋肉の緊張が低下している」とは「筋肉の張りが弱い」ということです。

フロッピーインファントの赤ちゃんは、身体を支えるための筋肉の緊張(張り)が弱いため、思うように身体を動かしたり支えたりすることができず、姿勢の維持や運動機能の獲得に遅れが見られます。

フロッピーインファントは、フロッピー(だらっとした、ぐにゃっとした)とインファント(乳幼児)をつなげた言葉で、英語では「floppy infant」と表記します。

日本では、「低緊張児」や「フロッピーベビー」と訳されていますが、そのままフロッピーインファントと呼ばれることもあります。

フロッピーインファント(低緊張児)の症状

フロッピーインファントの主な症状は「筋肉の張りが弱いこと」で、具体的には以下のような症状が現れます。

  • 座った状態を維持しにくく、その場にグニャッと倒れてしまう
  • うつ伏せに寝かせると、手の力だけで起き上がろうとする
  • お尻を床につけてズリバイで移動する
  • 立ち上がる時に足の小指が床に付かない
  • 手の平を内側に曲げると、手の平が腕につく
  • 足首を曲げると、足の甲がすねにつく
  • 口が開いたままでよだれが流れる

フロッピーインファントの赤ちゃんは、筋肉の張りが弱いことに加え、バランスを崩したり倒れたりするのを怖がって、姿勢を変えたり移動したりするのを嫌がることが多く、運動機能の獲得が遅れがちになる傾向があります。

例えば、首すわり、寝返り、お座り、ハイハイ、立ち歩きといった運動機能の発達が遅れがちになります。

また、関節や靭帯の機能が健常な子より弱いことがあり、股や膝の関節が脱臼を起こしやすいものです。

唇が割れている、おへそにヘルニアがある、手足の指が1本多いもしくは少ないなど、身体の一部に奇形が見られるという報告もあります。

関連記事

首すわりとは?赤ちゃんの首がすわる時期はいつ?判断と遅い時の練習は?

スポンサーリンク

生後1ヶ月頃のフロッピーインファント(低緊張児)の特徴

フロッピーインファント(低緊張児)かどうかは、赤ちゃんの運動機能を確認することにより、比較的低月齢の頃から分かります。

ここでは、健常な赤ちゃんとフロッピーインファント(低緊張児)の赤ちゃんの生後1ヶ月頃の運動機能について、比較してみましょう。

(ただし、運動機能の発達は個人差が大きいため、生後1ヶ月頃の全ての赤ちゃんが以下に記載した運動機能を備えているとは限りません。)

生後1ヶ月頃の赤ちゃん(フロッピーインファントではない)

生後1ヶ月頃の赤ちゃんを仰向けもしくはうつ伏せに寝かせたり、座らせたりした場合、次のような反応が確認できます。

仰向けに寝かせる

頭を左右どちらかに向け、非対称性緊張性頸反射(顔側の腕と足を伸ばして、顔と反対側の腕と足を曲げる原始反射)が起こります。

顔側の手を顔や口元に近づけたり、足を持ち上げようとしたりすることもあります。

関連記事

非対称性緊張性頸反射とは?消失時期は?消失しないと異常?

うつ伏せに寝かせる

両ひざがお腹に付くくらい足を曲げて身体を丸め、お尻の位置が高くなります。

また、身体を丸めてお尻を上げた影響で頭に体重がかかり、顔を左右の一方に向けたまま、逆方向に向きなおることができなくなります。

床を膝でこするような動きを見せる動きを見せることもあります。

座らせる(親に支えられて座った姿勢になる)

生後1ヶ月頃の赤ちゃんは、重力に逆らって身体を支えるだけの筋力がありません。

そのため、骨盤は後ろに傾き、身体は丸まり、頭は前に垂れます。

生後1ヶ月頃のフロッピーインファント(低緊張児)

一方で、フロッピーインファント(低緊張児)を仰向けもしくはうつ伏せに寝かせたり、座らせたりした場合、次のような状態になります。

仰向けに寝かせる

健常な赤ちゃんよりも真横を向く一方で、顔側の腕と足はあまり曲がりません(非対称性緊張性頸反射が弱い)。

また、両手両足が異常に外側に開いていることや、動きが乏しいことも特徴です。

うつ伏せに寝かせる

身体はほとんど丸まらず、両手両足は外向きになっており、お腹が床に貼りついたような状態になります。

顔は左右の一方を向きますが、健常な赤ちゃんよりも真横を向きがちです。

座らせる(親に支えられて座った状態になる)

健常な赤ちゃんに比べると、より骨盤が後傾し、頭も垂れます。

両肩を持ってあげると、頭を上げようと頑張りますが、顔は横を向いたままで、頭を上げることも困難です。

フロッピーインファント(低緊張児)の原因

フロッピーインファントの原因は、染色体の異常や、脳、脊髄、末梢神経などの病気です。

フロッピーインファントを引き起こす病気には、先天性ミオパチー、重症筋無力症、筋ジストロフィ、脳性麻痺などがあります。

フロッピーインファント(低緊張児)の原因1:先天性ミオパチー

先天性ミオパチーとは、生まれてすぐから乳児期早期に発症する、発達や発育の遅れ、筋力の低下や筋緊張の低下を主な症状とする病気です。

遺伝子異常が原因で発症する病気で、進行性と非進行性がありますが、いずれの場合も骨格筋が侵されてしまいます。

先天性ミオパチーについては、関連記事で詳しく紹介しています。

関連記事

先天性ミオパチーとは?新生児・赤ちゃんの原因、症状、寿命は?

フロッピーインファント(低緊張児)の原因2:重症筋無力症

重症筋無力症とは、末梢神経と筋肉のつぎ目で、自己抗体によって筋肉側の受容体が破壊されることで起こる免疫の疾患です。

主な症状は、全身の筋力の低下と疲れやすくなることです。

重症化すると、呼吸筋が麻痺して呼吸困難に陥ることもあります。

フロッピーインファント(低緊張児)の原因3:先天性筋ジストロフィー

先天性筋ジストロフィーとは、骨格筋の壊死(えし)と再生を主な症状とする遺伝性の筋疾患です。

主な症状は、骨格筋が障害されて運動機能に障害が起こることですが、関節の変形、呼吸機能の障害、燕下機能の障害などの障害を合併することも多い病気です。

フロッピーインファント(低緊張児)の原因4:脳性麻痺

脳性麻痺とは、胎児の頃から新生児期までの間に、何らかの原因で脳が障害されることにより、脳の機能が著しく損なわれている状態です。

脳の障害された部位によって様々な症状が現れ、知的障害やてんかんなどを伴うこともあります。

関連記事

脳性麻痺の原因と症状は?赤ちゃん特有の特徴と治療法は?

スポンサーリンク

なお、病気ではなく、他の赤ちゃんに比べて筋肉の緊張が弱いだけの場合もあり、その場合は、年齢を経るにつれて筋肉の緊張が正常になり、運動機能の遅れもなくなっていきます。

フロッピーインファント(低緊張児)の治療

フロッピーインファントを引き起こす異常や病気はたくさんあるため、まずは、原因を突き止めて、原因となる異常や病気に対する治療を行うことになります。

採血により、血中に含まれる酵素や乳酸などの値を調べたり、頭部MRIを実施したりする他、染色体や遺伝子の検査を行うこともあります。

ただし、重症筋無力症以外については、現時点では根本的な治療方法は見つかっていません。

赤ちゃんの様子を絶えず観察しながら、運動機能の発達を促すためのリハビリやストレッチを行う他、呼吸障害に対する人工呼吸器の使用、栄養管理などが行われています。

まとめ

フロッピーインファント(低緊張児)は、筋肉の張りが弱く、姿勢の維持が難しかったり、運動機能の獲得が遅れたりする病気です。

他の病気と同じで、原因がなんであるかに関わらず、早期発見・早期治療が大切です。

低月齢の頃から症状が見られることが多いので、赤ちゃんの様子を慎重に観察し、赤ちゃんの動きやしぐさに違和感を感じたら、早めに小児科を受診して相談しましょう。

ページ上部へ戻る