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乳児期の子育て

母子感染とは?妊娠中に注意すべき感染症は?妊婦ができる予防法は?

母子感染とは 妊娠 感染症

妊婦は、自分の体調だけでなく、お腹の中の赤ちゃんの健康のことも意識した生活を送ることになります。

生活リズム、食事、睡眠、禁酒禁煙など気をつけたいことはたくさんありますが、中でも感染症には注意が必要です。

妊婦が感染症になると、お腹の中の赤ちゃんに感染(母子感染)して、赤ちゃんが病気や障害を抱えて生まれてくるリスクが高まるからです。

では、妊婦が母子感染を注意すべき感染症にはどのようなものがあるのでしょうか?

このページでは、感染症の概要、母子感染、妊婦が注意すべき感染症について紹介します。

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感染症とは

感染症とは、無数に存在するウィルス、寄生虫、細菌など病原性の微生物によって発症する病気の総称です。

感染症は、病原体が人の体内に①侵入、②定着、③増殖することで発症します。

感染症は、深刻な症状を引き起こす怖さもありますが、妊婦にとって特に怖いのは、①「感染しているのに症状が現れない場合があること」と、②「母子感染するリスクがあること」です。

つまり、症状が現れないので感染したことに気づかず、適切な治療を受けないままになった結果、知らないうちに母子感染して赤ちゃんに深刻な影響を与えるということがあり得るのです。

不顕性感染者

不顕性感染者とは、感染しているのに症状が現れない人のことです。

不顕性感染者の怖さは、保菌したまま日常生活を送り、病原体を周囲にまき散らして感染を拡大させることにあります。

通常、妊婦は、妊娠前から病気などの検査や必要な治療を受けていますし、妊娠後も人込みを避けるなど母子の健康に留意した生活を送っています。

一方で、妊婦の家族は、仕事や学校などに出かけて多くの人と触れ合っているため、それだけ感染する確率が高くなります。

そのため、妊婦がいくら注意していても、妊婦の家族が不顕性感染者となって家に病原体を持ち帰り、それに妊婦が感染するというケースが後を絶ちません。

どこから感染する?(感染源)

感染症の原因となる病原体は、いずれも目に見えないので、感染源を把握しておくことが予防につながります。

しかし、感染源は、感染症に感染した人だけでなく、食べ物や飲み物、動物など多岐にわたりますし、不顕性感染者も多数いることから、感染症を完全に予防することは難しいのが現状です。

どのように感染する?(感染経路)

感染症は、病原体が何らかの方法で人の体内に侵入することで発症します。

主な感染経路は以下のとおりです。

接触感染

接触感染とは、病原体が付着した皮膚や粘膜に直接触れる、手・ドアノブ・便器・スイッチなどに触れるなどして感染することです。

接触感染による感染症には、エイズ(HIV)、クラミジア、ノロウィルス、腸管出血性大腸菌(0157)などがあります。

飛沫感染

飛沫感染とは、他人の咳やくしゃみ、つばなどに含まれる病原体を吸い込むことで感染することです。

飛沫感染による感染症には、インフルエンザ、おたふく風邪、風疹などがあります。

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母子感染(垂直感染)とは

母子感染とは、胎盤や母乳を介して、病原体がお母さんから赤ちゃんに直接送られることで感染することです。

妊婦が病原体に感染すると、赤ちゃんも感染し、その健康に大きな悪影響を及ぼすことがあります。

予防接種を受けているか、感染歴があり体内に抗体ができている場合は、そもそも感染しにくく、もし感染しても症状が軽い一方で、妊娠中に初めて感染した場合は、赤ちゃんに深刻な影響を及ぼすリスクが高くなります。

感染症対策としては、各種感染症に有効な予防対策を徹底することと、妊娠前に産婦人科で抗体検査を受けて主な感染症の抗体の有無を確認し、必要に応じて予防接種を受けておくことが挙げられます。

不顕性感染者のところにも書いたとおり、妊婦だけがいくら注意していても感染症を防ぐことはできません。

妊婦の家族や親しい人も、妊婦と同じように感染症予防を徹底し、必要な検査や予防接種を受けることが大切です。

母子感染する主な病原体は、以下の図のとおりです。

母子感染する感染症

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妊婦が注意すべき感染症

妊婦は、病気全般に注意を払っておくことが大切ですが、ここでは、母子感染のリスクから特に注意すべき感染症を4つ紹介します。

  • 風疹(ふうしん)
  • HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウィルス-1型)感染による白血病(成人T細胞白血病)
  • 水痘(すいとう)・水疱瘡(みずぼうそう)
  • 性器ヘルペス

妊婦が注意すべき感染症1:風疹(ふうしん)

風疹とは、風疹ウィルスに飛沫感染することで発症する感染症です。

風疹の主な症状は、38℃前後の急な発熱、約3日間の高熱、風疹特有の細かい発疹、リンパ節の腫れ、目の充血、軽めの咳です。

大人になってから発症した場合、頭痛や腰痛を伴うことがあり、通常、発症から3〜5日前後で主な症状が続きます。

風疹ウィルスが母子感染した場合の赤ちゃんへの影響

妊婦が、妊娠4週〜妊娠20週に初めて風疹ウィルスに感染した場合、赤ちゃんが心臓疾患、白内障や緑内障などの目の疾患、難聴を抱えて生まれてくることがあります(先天性風疹症候群)。

妊娠初期に感染するほど赤ちゃんへの悪影響が大きくなる傾向があります。

風疹ウィルスの予防

風疹は、予防接種を受けることで、ほぼ100%予防することができます。

過去に風疹にかかった経験があっても、抗体が十分にないと再感染の可能性があります。

抗体のレベルは産婦人科の抗体検査で確認できるので、妊娠前に検査を受け、必要に応じて予防接種を受けておきましょう。

特に、20代〜30代の男性は、同年代の女性に比べ、風疹の免疫がない人が多くなっているので、女性と一緒に抗体検査を受け、免疫がない場合は予防接種を受けてください。

妊婦が注意すべき感染症2:HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウィルス-1型)感染による白血病(成人T細胞白血病)

HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウィルス-1型)感染による白血病とは、Tリンパ球という白血球にHTLV-1が感染することで発症する白血病です。

感染経路は、輸血や性交によって生きたリンパ球が体内に侵入することです。

THLV-1は、感染しても自覚症状がなく、感染力も非常に弱いですが、一度感染するとリンパ球の中で生き続けます。

そして、1000人に1人くらいの割合で、感染から数十年以上経過した後に成人T細胞白血病(ATL)やHTLVー1関連脊髄症(HAM)を発症します。

HTLV-1が母子感染した場合の赤ちゃんへの影響

お母さんがHTLV-1ウィルスの保菌者である場合、母子感染によって赤ちゃんに伝播し、将来的にATLを発症する可能性があります。

HTLV-1の予防

母子感染するのは、母乳のリンパ球による感染がほとんどですから、人工乳を使用することで赤ちゃんへの感染を防止することができます。

人工乳の方法については、①初乳から母乳を与えない方法、②生後満3か月から人工乳に切り替える方法、③母乳を一度凍らせてリンパ球の感染力を失わせた上で解凍して母乳を与える方法などがあります。

どの方法を利用するかは、産婦人科の医師と相談して決めることになります。

なお、性交による感染の多くは、保菌者の男性から女性に感染するものです。

精液に含まれるリンパ球がHTLVー1ウィルスを運ぶからです。

妊婦が注意すべき感染症3:水痘(すいとう)・水疱瘡(みずぼうそう)

水疱瘡とは、水痘-帯状疱疹ウィルスに感染することによる急性・発熱性の発疹です。

全身に小水疱などの発疹ができる、小児期に発症することが多い感染症です。

接触感染や飛沫感染が多く、母子感染することも知られています。

水痘-帯状疱疹ウィルスが母子感染した場合の赤ちゃんへの影響

免疫のない妊婦が水痘を発症した場合の赤ちゃんへの影響は、妊娠週数によって異なります。

妊娠20週までの妊婦が感染した場合、赤ちゃんの脳の萎縮、皮膚のひきつれ、四肢の低形成、白内障などの障害が出ることがあります。

こうした症状をまとめて先天性水痘症候群といい、特に妊娠12週までに感染した場合に発症する可能性が高いものです。

妊娠20週〜分娩の3週間前の間に妊娠中の女性が水疱瘡になると、生まれてくる赤ちゃんの10%くらいが、水痘に罹患していないのに帯状発疹が出ることがあります。

こうした症状を乳児期退場発疹といいます。

分娩の5日前から分娩の2日後の間に妊婦が水痘に罹患すると、胎盤から赤ちゃんに感染し、おおむね30%から50%という高い確率で水痘が発症します。

発症すると、肺炎や脳炎を合併するなど重症化し、30%という高い確率で赤ちゃんが命を落とします。

水痘・水疱瘡の予防対策

予防接種を受けることです。

ただし、妊娠中は予防接種を受けることができないことと、予防接種から1か月は妊娠を避ける必要があることを覚えておいてください。

また、主な感染経路は飛沫感染と接触感染なので、マスクを付け、感染者と同じ物に触れないことが予防になります。

妊婦の家族が水痘・水疱瘡を発症して妊婦にうつしてしまう場合もあるので、予防接種や予防対策は妊婦とその家族が一緒に行うことが大切です。

妊婦が予防すべき感染症4:性器ヘルペス

性器ヘルペスとは、単純ヘルペスウィルスに感染することで発症する性感染症のひとつです。

主に性交が原因で感染し、初めての感染の場合は性交から2日〜12日の間に発症します。

性器に赤いブツブツ、水ぶくれ、潰瘍などができ、ヒリヒリ、むずがゆさ、痛みなどを伴います。

単純ヘルペスウィルスが母子感染した場合の赤ちゃんへの影響

妊娠前から妊娠29週までの間に感染した場合、免疫が胎盤を介しておなかの赤ちゃんに届き、分娩の際に赤ちゃんを守るため、母子感染のリスクはほとんどありません。

一方で、妊娠30週〜分娩時の間に感染した場合は、産道にもウィルスがたくさん存在していることから、赤ちゃんが産道を通る際に感染してしまい、重度の肺炎や脳炎を引き起こすリスクがあります。

性器ヘルペスの予防

感染者との性交を避けるのが一番の予防です。

性交する場合は、コンドームを使用する、オーラルセックスを控えるなど直接接触が少なくなるような配慮が大切です。

性器ヘルペスを発症した場合は、赤ちゃんが産道を通らずに済む帝王切開によって分娩することで、母子感染を避けることができます。

性器ヘルペスは、不顕性感染者が多い感染症で、感染しても60%くらいの人は発症しませんが、ウィルスは下半身の神経節に潜み続けています。

そのため、男性が感染に気付かずに性交を繰り返した結果、妊婦が感染してしまうというケースが少なくありません。

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まとめ

感染症は、大人が発症しても重い症状に悩まされることが多いものですが、病原体が赤ちゃんに母子感染すると、その生命を脅かすくらいの深刻な影響を与えてしまいます。

感染症を100%防ぐことは困難ですが、各感染症に応じた予防対策を徹底することで、その確率をグッと減らすことはできるので、赤ちゃんが健康に生まれてくることができるよう、予防のためのひと手間を惜しまないようにしましょう。

特に、妊婦の家族は、病原体を家庭に持ち込んで妊婦に感染させないよう、常に予防を意識して生活することが大切です。

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