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乳児期の子育て

脊髄性筋萎縮症とは?原因は遺伝?症状と治療法は?【赤ちゃんの難病】

脊髄性筋萎縮症 赤ちゃん 原因 難病

脊髄性筋萎縮症(SMA)は、乳児期から小児期に症状が出てくる進行性の病気で、難病指定されています。

発症率は低いものの、発症すると長期的な治療が必要な重い病気で、赤ちゃんやお父さんお母さんが抱える負担はとても大きいものです。

このページでは、脊髄性筋萎縮症の概要、原因、症状、診断、治療法について紹介します。

脊髄性筋萎縮症とは

脊髄性筋萎縮症とは、脊髄の運動神経細胞の病変が原因で起こる神経性の筋委縮症です。

英語ではspinal muscular atrophy(SMA)と呼ばれています。

最近、ニュースや漫画などで取り上げられることが増えてきた筋萎縮性側索硬化症(ALS)と同じ、運動ニューロンの病気に分類されています。

脊髄性筋萎縮症の分類

脊髄性筋萎縮症は、発症年齢、運動機能の限界、遺伝の形式によって、次のように分類されます。

  • Ⅰ型(ウェルドニッヒ・ホフマン病/重症型):生後0ヶ月~生後6ヶ月に発症し、お座りは獲得できない(劣勢)
  • Ⅱ型(デュボビッツ病/中間型):生後1歳6ヶ月までに発症し、一人立ちは獲得できない(劣勢)
  • Ⅲ型(クーゲルベルグ・ウェランダー病/軽症型):生後1歳6ヶ月から20歳までに発症し、一人立ちや歩行が困難(劣勢もしくは優勢)
  • 成人型:20歳以降に発症し、運動機能は正常に発達する(孤発が多い)

脊髄性筋萎縮症の発症率

Ⅰ型~Ⅲ型(小児期までに発症するもの)の発症率は、1~2人/10万人、Ⅰ型のみの発症率は1人/出征した赤ちゃん2万人

脊髄性筋萎縮症の原因

脊髄性筋繊維症の原因は、第5染色体に存在する運動神経細胞生存遺伝子の異常です。

Ⅰ型とⅡ型の約95%は運動神経細胞生存遺伝子が欠失しています。

また、Ⅲ型の約50%、成人型の約20%に遺伝子異変が見られます。

脊髄性筋萎縮症と遺伝の関係

お父さんとお母さんの両方が、脊髄性筋萎縮症の保因者(運動神経細胞生存遺伝子がいずれも異変している)の場合、赤ちゃんは、脊髄性筋萎縮症を発症します。

一方で、お父さんとお母さんのどちらか一方だけが保因者の場合は、赤ちゃんに症状が出ることはありません。

脊髄性筋萎縮症の保因者同士が結婚した場合、赤ちゃんが脊髄性筋萎縮症を発症する確率は25%です。

脊髄性筋萎縮症の症状

脊髄性筋萎縮性の症状は、全ての型に見られるものと、各型特有のものがあります。

全ての型に見られる症状

  • 筋力の低下
  • 筋肉の萎縮(筋委縮)
  • 深部腱反射(太い骨格筋の腱を筋弛緩状態で軽く伸ばして槌で叩いた時に、ワンテンポおいて不随意に筋収縮する反射)の弱まり、消失

いずれの型も、症状は少しずつ進行することがほとんどですが、一定程度まで進行した後、停止することもあります。

また、Ⅰ型とⅡ型の場合は、早期に発見し、適切な治療を継続的に受けることで、成長するにつれて運動機能を獲得していく場合もあります。

Ⅰ型の症状

  • 生後6ヶ月頃までに運動発達が低下
  • 体幹が動かせない
  • 支えなしでお座りできない
  • 自力での哺乳・嚥下が難しく、誤嚥や呼吸不全を起こす
  • 細かい舌の震え

人工呼吸器を使用しない場合、多くの赤ちゃんが生後6ヶ月~9ヶ月頃に命を落とし、生後1歳6ヶ月までの死亡率は95%にのぼります。

命の危険を避けるには、気管切開、気管内挿管、人工呼吸の使用が必要です。

Ⅱ型の症状

  • 支えなしにお座りできない
  • 一人歩きできない
  • 舌がけいれんのように細かくピクピクと動く
  • 手の振戦(筋肉の緊張と弛緩の繰り返しによるリズミカルな運動)
  • 関節拘縮(関節が動かなくなる)
  • 側彎(脊柱が横に曲がる)
  • 呼吸不全(上気道感染から肺炎、無気肺を引き起こすことによる)

Ⅲ型の症状

  • 一人歩きできていたものが、転びやすくなったり、歩けなくなったり、立てなくなったりする
  • 腕をあげることが難しくなる(幼児期、小児期に発症の場合)
  • 側彎(小児期以前に発症した場合)

Ⅲ型の特徴は、一度獲得した一人歩きなどの運動能力が失われていくのが特徴です。

Ⅳ型の症状

  • 成人以降に発症する(発症年齢が遅ければ遅いほど進行スピードがゆっくりになる)

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脊髄性筋委縮症の治療法

脊髄性筋萎縮症の根本的な治療法は見つかっていません。

乳児期から幼児期に発症するⅠ型とⅡ型の場合、母乳やミルクを吸ったり飲み込んだりすることが困難になるため、胃ろうや経管栄養の処置が必要になることがあります。

また、呼吸器感染や無気肺を何度も起こす場合が多く、大人の場合は鼻マスク人工換気法が有効ですが、乳児期の赤ちゃんへの使用は様々な問題が伴うため、慎重に検討されています。

Ⅲ型の場合は、獲得した能力をできるだけ長く保っておけるように、リハビリを継続したり、補助装具を使用したりします。

まとめ

脊髄性筋萎縮症は、発症率が低い病気ではありますが、発症すると命の危険がある重い病気ですし、適切な治療を受けたとしても長期間向き合っていく必要があります。

早期発見・早期治療が大切なので、少しでも赤ちゃんの様子がおかしいと感じたら、早めに小児科を受診させましょう。

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