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乳児期の子育て

神経芽腫、神経芽細胞腫とは小児がん?症状と検査、治療は?生存率と予後は?

神経芽腫 赤ちゃん 予後 生存率

赤ちゃんの病気はたくさんありますが、神経芽腫(神経芽細胞腫)もその一つです。

聞いたことがないというお父さんお母さんもいると思いますが、小児がんの中では白血病に次いで発症率が高く、適切な治療を受けないと命に関わる危険な病気です。

ただし、早期に発見して適切な治療を受けることで治る病気なので、症状や検査を受ける時期や方法などを理解しておき、お子さんが発症したらすぐ対応できるようにしておくことが大切です。

このページでは、神経芽腫(神経芽細胞腫)の概要、発症率と発症年齢、原因、症状、検査、治療、生存率と予後について紹介します。

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神経芽腫(神経芽細胞腫)とは

神経芽腫(神経芽細胞腫)は、おなかの中にできることが多い小児がんの一種です。

小児がんの中では白血病の次に患者数が多く、未就学児、特に5歳未満の発症率が高い病気です。

交感神経の元になる神経堤細胞に起源を持っており、ほとんどの場合、身体の背中側から悪性腫瘍ができることが分かっています。

また、進行すると肝臓や骨、脊髄などに転移していく悪性のものや、経過観察しているうちに自然消失するものなど、症状の程度の差が大きいのが特徴です。

以前は、神経芽細胞腫(しんけいがさいぼうしゅ)と呼ばれていましたが、現在は神経芽腫(しんけいがしゅ)という呼び方が一般的になっています。

神経芽腫(神経芽細胞腫)の発症率と発症年齢

統計上、出生した赤ちゃんの7000人に1人(0.007%)が発症しています。

発症した子供の約90%が5歳未満で、そのうち約50%が2歳未満となっています。

年齢別で最も発症率が高いのは0歳児、その次が3歳児です。

毎年、約200人の子供が神経芽腫(神経芽細胞腫)と診断されています。

神経芽腫(神経芽細胞腫)の原因

神経芽腫(神経芽細胞腫)の原因は、将来的に神経細胞に分化する細胞(神経芽細胞)が悪性化して固形腫瘍になることだと考えられています。

通常、神経芽細胞は生後3ヶ月頃に増殖が止まるところ、何かの異常によって増殖が止まらずに腫瘍ができるのですが、原因は特定されていません。

なお、遺伝の可能性については、確率は低いと言われています。

神経芽腫(神経芽細胞腫)の症状

神経芽腫(神経芽細胞腫)は、症状に気づかない程度の初期段階から、あっという間に全身の骨、脊髄、皮膚、肝臓などに転移していきます。

神経芽腫(神経芽細胞腫)の症状:初期段階

  • 元気がない
  • 食欲がなくなる
  • おなかが痛くなることがある

神経芽腫(神経芽細胞腫)の初期段階は、症状が出ないことが多く、出たとしても様子がいつもと違う程度のことがほとんどです。

神経芽腫(神経芽細胞腫)の症状:進行後

  • 発熱
  • 貧血
  • 頻尿
  • 足のしびれや麻痺
  • おなかのしこり
  • 呼吸困難

症状が進行するにつれて、発熱や貧血などの症状が出るようになります。

神経芽腫(神経芽細胞腫)が副腎に発生するとおなかにしこりができ、背骨の近くに発生すると神経が圧迫されて足にしびれや麻痺が出ます。

また、骨に転移すると患部が腫れ、骨髄に転移すると頻尿になるなど、転移した場所によって様々な症状が出ます。

こうした症状が出ていたら、神経芽腫(神経芽細胞腫)が進行して転移している確率が高いといえます。

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神経芽腫(神経芽細胞腫)の検査・診断

神経芽腫(神経芽細胞腫)の検査方法はたくさんあり、複数の検査結果を総合して診断されます。

尿検査

以前は、生後6ヶ月の赤ちゃんに対して、尿検査(集団スクリーニング検査)が行われていました。

検査では、神経芽腫(神経芽細胞腫)の腫瘍細胞ができる時に生成されるカテコールアミンという物質が、代謝によってバニルマンデル酸とホモバニリン酸になって尿の中に排泄されることから、これらの物質が尿内に含まれる量を調べていました。

しかし、海外で検査の有効性について疑問が出されたり、自然治癒例や過剰医療例が報告されたりしたことで、日本では2003年に一時休止されました。

現在は、地方自治体の一部が1歳6ヶ月健診などで検査の案内をしており、希望すれば検査を受けることができます。

2008年~2012年の検査結果

  • 受験者数:39,088人
  • 発見された患者の数:1人

検査の手順

  1. 保険センターなどで検査キット(申込書、説明書、封筒、尿スポイト、ビニール袋、郵便振込用紙)を受け取る
  2. 赤ちゃんの尿を採る
  3. 尿を検査機関に郵送する
  4. 検査料金を振り込む
  5. 検査結果を受け取る

血液検査

血液中の神経特異エノラーゼ(NSE、血中腫瘍マーカー)、乳酸脱水素酵素(LDH、細胞内で糖がエネルギーに変わる時に働く酵素)、フェチリンなどが高い値を示していないかどうか調べます。

超音波検査、レントゲン検査、CT検査、MRIなど

各種画像検査を実施し、腫瘍ができている部位を調べます。

また、神経芽腫の転移した部位や性質を調べるMIBGシンチグラフィーという検査が行われることもあります。

骨髄検査

骨髄に転移している場合、超音波検査など画像検査では発見できないため、直接、骨髄を採取して調べる必要があります。

骨髄内に針を刺して骨髄組織を採取し、生検もしくは骨髄穿刺によって転移の有無を調べます。

病理診断

腫瘍組織を採取して、専門の病理医が顕微鏡で組織を観察して診断します。

神経芽腫(神経芽細胞腫)の病期分類(ステージ)

病期分類(ステージ)とは、がんの進行度合いのことです。

神経芽腫(神経芽細胞腫)の病期分類(治療前の画像診断によるもの、INRGSS)は、次のとおりです。

  • 病期L1:主な臓器や構造に転移していない局所性の腫瘍
  • 病期L2:手術のリスクがある局所性の腫瘍
  • 病期M:腫瘍から離れた遠い部位まで転移している
  • 病期MS:18カ月未満に神経芽腫(神経芽細胞腫)を発症し、肝、皮膚、骨髄のどれかに限って転移している

神経芽腫(神経芽細胞腫)の治療

神経芽細胞腫の主な治療法は、手術療法、化学療法、造血細胞移植の3つです。

  • 手術療法:手術によって腫瘍を取り除く治療。遠隔転移のない場合に行うことが多く、遠隔転移がある場合は、転移部位を抗がん剤で小さくしてから手術を行う。
  • 化学療法:抗がん剤によってがん細胞を殺傷する治療。赤ちゃんの場合、2種類以上の抗がん剤による併用化学療法による治療が多い。
  • 造血細胞移植:造血幹細胞の移植による治療。

神経芽腫(神経芽細胞腫)の予後と生存率

治療時の病期、発症時の年齢、腫瘍細胞の外観や組織の型、腫瘍細胞の染色体の数や遺伝子のコピーの数などによってリスクが異なります。

  • 低リスク:約90%が手術療法による治療のみで治り、残りも化学療法を行うことでほぼ生存できる。
  • 中リスク:手術療法と化学療法が必要で、転移が見られる場合は放射線療法も行われる。長期生存するのは約80%。
  • 高リスク:化学療法と造血細胞移植を併せた超大量抗がん剤療法、放射線療法が行われるが、長期生存率は約30%。

低リスクや中リスクの場合、適切な治療を受けることで生存に大きな問題が出にくいものですが、一番の課題は合併症です。

神経芽腫(神経芽細胞腫)を治療できても、重い病気を合併して命を落とすことが少なくないのが現状です。

また、リスクが高いほど長期生存率(おおむね5年以上生存する確率)が下がり、再発率も高くなる傾向があります。

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まとめ

神経芽腫(神経芽細胞腫)は、赤ちゃんや子どもが発症するとてもリスクの高い病気の一つですが、早期発見・早期治療により、多くの場合は命の危険を回避できるものです。

日本では、1歳6ヶ月健診を中心に神経芽腫(神経芽細胞腫)の検査を案内している地方自治体が多いので、案内されたら検査キットを持って帰り、ぜひ検査を受けさせてあげましょう。

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