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乳児期の子育て

先天性代謝異常とは?新生児・赤ちゃんの原因、症状、治療は?診断は要再検査

赤ちゃん 先天性代謝異常

赤ちゃんは、病気や障害を持って生まれてくることがあります。

持って生まれてくる病気の代表的なものの一つが、先天性代謝異常です。

先天性代謝異常はとても種類が多く、深刻な症状を引き起こすものもあるため、しっかり理解して適切な対応ができるようにしておきたいものです。

そこで、このページでは、先天性代謝異常の概要、原因、症状、診断方法、治療法について紹介します。

先天性代謝異常とは

先天性代謝異常とは、遺伝子異常が原因で酵素の機能低下や欠損が起こり、代謝異常を引き起こした状態です。

  • 酵素:代謝の反応を速めるたんぱく質
  • 代謝:食べ物から得た栄養素を酵素の働きで合成もしくは分解し、人が生きていくために必要なエネルギーや、身体の成長に必要な成分に変えたり、不要な成分を排泄したりするしくみ

酵素は種類がとても多く、それぞれが特定の代謝のみに働くことから、どの酵素に機能低下や欠損があるかによって様々な先天性代謝異常が生じます。

例えば、アミノ酸の代謝を行う酵素に異常があるとアミノ酸代謝異常、脂肪酸の代謝を行う酵素に異常があると脂肪酸代謝異常が起こります。

先天性代謝異常の原因

体内で酵素を作る情報は遺伝子が担っていることから、遺伝子の異常で先天的に発症することは分かっています。

しかし、はっきりとした原因は特定されていません。

先天性代謝異常の症状

機能低下や欠損のある酵素の種類により、先天性代謝異常の症状の現れ方は様々です。

深刻な症状を引き起こすものも多く、最悪の場合は命の危険があります。

主な先天性代謝異常の症状

  • アミノ酸代謝異常:知的障害(精神発達遅滞)、心筋梗塞、脳梗塞、骨粗しょう症、骨格以上、水晶体脱臼など
  • 有機酸代謝異常:新生児期~乳児期の発症率が高く、主な症状はけいれん、意識障害、嘔吐、哺乳力の低下、筋緊張の低下、血液の酸性化など
  • 脂肪酸代謝異常:けいれん、意識障害、筋力低下、心不全など
  • 糖質代謝異常:授乳による肝障害、白内障、嘔吐・下痢、黄疸、感染症など
  • 金属代謝異常:肝機能障害、肝硬変、黄疸、震え、構音障害、知的障害(精神発達遅滞)など
  • 神経伝達物質代謝異常:発達遅滞、筋緊張低下、反射亢進、嗜眠、てんかん発作など
  • 先天性ポルフィリン症:生後ヶ月~3歳頃に発症し、尿が赤くなる、皮膚の紅斑・水疱・腫脹、鼻の欠損、脱毛、手指の皮膚の萎縮、色素沈着など
  • α1-アンチトリプシン欠損症:黄疸、肝臓肥大、肝硬変など
  • ミトコンドリア病:けいれん、脳卒中、知的障害(精神発達遅滞)、感覚異常、疲れやすいなど
  • 脂質代謝異常症:授乳量の低下、嘔吐・下痢、肝臓・脾臓の巨大化、お座りや首すわりが不安定になる、呼吸器障害など
  • ペルオキシソーム病:けいれん、顔貌異常(目と目が離れている、鼻が低い、あごが小さいなど)、筋力が弱い、発達遅滞など

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先天性代謝異常の診断、再検査

先天性代謝異常は種類がとても多く、深刻な症状を伴いものもありますが、早期発見・早期治療が実現すれば、赤ちゃんの成長発達への影響を最小限に抑えることができるものです。

日本では、1970年代後半から、新生児の先天性異常の有無を調べる先天性代謝異常のスクリーニング検査が実施されています。

赤ちゃんに検査を受けさせるかどうかは任意ですが、公費負担なので、受検率は100%に近くなっています。

通常、生後4日~1週間前後の新生児の血液を少し採取し、血中成分を分析して酵素の異常の有無を調べます。

異常がある場合は再検査を行い、再検査でも異常がある場合はより精密な検査を受けた上で、先天性代謝異常と診断されます。

再検査が行われるのは、スクリーニング検査では、正常なのに異常という結果が出るケースがあるためです。

2016年6月時点で、スクリーニング検査で見つけられるのは、以下の病気です。

  • 先天性副腎過形成症
  • 先天性甲状腺機能低下症
  • フェニルケトン尿症
  • ホモシスチン血症
  • ガラクトース血症
  • フェニルケトン尿症

なお、厚生労働省は、2011年、新たに13種類の先天性代謝異常を発見できるスクリーニング検査の実施を促す通知を出していますが、実施状況は地方自治体によってまちまちです。

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先天性代謝異常の治療

先天性代謝異常の多くは根治法が発見されていないのが現状です。

先天性代謝異常は、酵素の異常によって食品から得られる栄養素等を代謝できず、様々な症状を引き起こす病気です。

そのため、治療は、代謝できない食品を食べたり飲んだりしないことと、異常のある酵素を補うことが基本です。

例えば、代謝できない成分を除いたミルクや、異常のある酵素を補う内服薬を飲むことで治療を進めます。

先天性代謝異常の治療で一番大切なのは、早期発見・早期治療です。

代謝は人の身体の基本的な仕組みで、異常があると症状が日ごとに重くなりますが、一方で、早くに発見して適切な治療を受けることで、影響を最低限にすることができます。

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まとめ

先天性代謝異常は、赤ちゃんが生まれ持った病気であり、親の過失や関わり方が原因ではありません。

赤ちゃんに異常があると知った時は衝撃を受け、落ち込み、申し訳なさを感じるお父さんお母さんが少なくないでしょう。

しかし、早期に適切な治療を受けることで、赤ちゃんが元気に成長発達していけることは多いので、落ち込みすぎず、赤ちゃんに寄り添い、適切な治療を受けさせてあげましょう。

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